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最終章 『春のマリア』  作者: 松島 雄二郎
ヴァカンス&ダンジョンシーカーズ
137/362

神様ランキング ~悪意の宝箱~

 本作の根底を揺るがすマスクデータ。

 世にはけっして出してはいけない、出すとイザールが怒りそうな問題の品がこちら

第一位 冥府の王デス

 最も多くの畏怖を集めるまごうことなき混沌の最高神。冥府の王の名は人界三種族のみならず魔物や竜でさえも知るところ。四方世界の言葉持つ者すべてから恐れという名の信仰を集めるおぞましき王名。

 言語・身振り・接触等々あらゆるコミュニケーションが不成立な狂気の化身。闇の中では薄らと輝く美しい女神に見えるが光で照らせば人から皮を剥いだ姿となるのでSAN値チェックが必要になる。

 なお刺激するのは絶対にダメ。うるさいのが大嫌いな女神なのだ。

 最大の信仰と最大の神格を持つ太古の王名であるが何をやったのかどういう所業を為す神なのか逸話らしいものがなく、物語でも適当な創作が幅を利かせているため先史文明期と比べれば権能が弱まっている。

 一般的な認識としてはアンデッドが生まれるのはデス神のちからによるらしいという大変曖昧なものである。

 神格:最高位 信仰:最大 伝承:極少



第二位 聖処女アルテナ

 主にトールマン種が崇める癒しの聖神。秩序の側における最大の信仰を得ているが本人に自覚はない。いつまでもティトの寵姫の気分でいるので御柱を崇める七星神は頭を抱えている。

 ニンジンを愛し、人を愛し、その御手はあらゆる病魔を退ける彷徨える光の伝承に端を発し無数の神話大系に登場する。処女神のはずなのに様々な神話で別の英雄に抱かれているけどアイデンティティは大丈夫なのだろうか?

 聖処女の救済を求める人々が為した最大の願いが奇跡的なまでに権能を強化している。

 バトルポテンシャルではなくサポート面においては最高神並みと言える。

 神格:神王位 信仰:最大 伝承:最多



第三位 太陽のストラ

 主にウェルゲート海で信奉される太陽神。人界において広大な版図を有するイルスローゼの主神だけあって太陽教会のあるところでは根強い信仰を持つ。魔物でさえも太陽を指さしてストラと呼称するほどの知名度であり、これこそが最も強い信仰であるのだ。単語になってる神の強さよ。

 太陽の聖典は本当にただの創作でしかないが逸話が強すぎるので権能に補正が入っている。嘘から出た真、いや本人が広めたのでマッチポンプか。

 秩序の側における最高神格。聖典に寄ればデス神をこらしめたり悪神を成敗したり数多の神々の頂点に君臨する天界の主らしいが多くの神々はストラって誰?って思っている。

 神格:最高位 信仰:最大 伝承:最多



第四位 幸運・英知のアシェラ

 この世の全てを知り迷える者に道を示し出会う者には幸運をお与えになるというサラン・ディーネ。

 アシェラの巡礼信徒は客を選ばず四方世界の言葉持つ者すべてに道を示す。ゴブリンであろうがオークだろうが礼節を知る者には英知を説いてくれる調停者なのである。アシェラ信徒を馬車に乗せていれば魔物に襲われないという逸話は一部事実であり、彼らの纏う砂色法衣と真実の眼のマークを見れば亜人系の魔物の中でも育ちのいい連中は襲撃する手を控えるのである。

 本来であればこの世界における最大の存在であるが偽りの名を唱えたがために信仰のちからの集まりが悪い。

 神格:最高位 信仰:最大(中) 伝承:最多



第五位 蒼海のクライシェ

 主に港町というか船乗りが信奉する海の女神。フェスタやトライブ七都市同盟などのフェスタ勢力圏ではストラやアルテナなどよりよほど強く信奉されている。嵐が起きればクライシェに祈り、晴天が続けばクライシェに感謝し、豊漁に恵まれれば漁師は海産物を持って神殿を訪う。

 また女が船乗りになってはいけないという慣習はとある神話からの学びであり船乗りは皆クライシェの男であり女を船に乗せれば嫉妬で嵐を起こすとされている。一か月くらい船に乗ってれば一度や二度は嵐に遭うに決まってんだろって感じだ。

 クライシェは非常に強い信仰を集める。海に出るのは命懸けなので船乗りもご機嫌取りに必死なのである。

 神格:神王位 信仰:大 伝承:多



第六位 赤い月のエリス 単語の神

第七位 銀の月のイリス 単語の神それとエルフ

第八位 ムシュフシュ 神話によく出てきては善神か英雄に退治される可哀想な神獣 形容詞では暴れん坊の意

第九位 運命のダーナ 悪いことが起きると名前を叫ばれる

第十位 マナフ 豊作の時に喜びと共に名前を呼ばれる

色々あって

第十九位 殺害の王アルザイン←!!!!



 最高神だ最高神だと調子に乗るなよアルザインと言わんばかりの現実。十二月針法からも外され七星神でさえなく有名な神話にもまったく出てこない。当然ながら単語にもなっていなければ魔物もその名を知らない。

 太陽神ストラの誕生により人神の最高位からも転落した殺害の王の悲しい現実である。



第十九位 殺害の王アルザイン

 主にアサシンギルドが崇める始祖アルザイン。すべてのアサシンギルドの源流であるガレリアを興した(興してない)人物であるとされ、アルザインの名を刻んだ殺人ナイフを死体に残していくことで知られる。

 知名度は下の下の下の下だが各国の王侯貴族や金満商人なら誰もが名を知っているという限られた強い信仰を集める。またアルザインの名を持つ殺人者は歴史上途絶えたことがなく、殺害の王はまだ生きているのだという噂まである。誰が言ったか知らんが正解とはな。

 一部ではデスの化身であるという噂もある。イザールよ神話の同接とは横着したな?

 ガレリアが偽りの神話を広めたり世界各地にアサシンギルドを作ったり子供のアサシンを派遣してスコアを稼ぐ等々頑張ってどうにかこうにか最高神格を得ているがデス神との同接までしてこれだ。

 神格:最高位(かなり疑問がある) 信仰:小(ひいき目に見て) 伝承:これだけは山ほどある



第三十四位 深海のハザク

 炎といかづちの海に住まう王ハゥー・ザー・クゥゥゥ。語源はエントリアルの言葉で大きくて強くて恐るべきものという。赤色巨星化した惑星に適応したエントリアル種の王にして唯一神。元々は普通の生き物だったらしいがあまりにも強いので信仰が集まり死後に神として神化したようだ。

 信徒の総数は二千個強というしょっぱさだが深海の覇者エントリアルの王だけあって激烈に強い。 

 酒を飲み強かに酔いつぶれたハザク神の角を恐れ知らずにもトール神がへし折り、この角で作ったのがトールハンマーという伝承がある。この神話だけがハザク神を語るものであるのだ。

 エントリアルの個体数減少に伴い、神話の時代と比べて権能が激減している。この状態でもストラやデス、殺害の王以外に負ける要素がないという大怪獣。

 余談ではあるが神々の黄昏においてトール神を噛み殺している。長年恨んでいたようだ。

 神格:最高位 信仰:極少 伝承:断絶





 イイワケ


 どんなに学のない限界集落の子供でも太陽を見ればストラと呼び、純白のヴェールと布衣の女性を見ればアルテナ神官であると知っていて、アシェラ信徒を見ると寄っていき神話語りをせがむ


 銀色の月を指差してイリスと呼び赤い月ならエリスと呼ぶ、何故なら赤い月の呼び名がエリスであり女神の名だと知らないのだとしても彼らにとっては当然そこに在るものだからだ。これこそが最小にして最大の信仰なのだ。


 その辺の村の子にアルザインの名を聞いても知るわけがない。人の身で神の知名度に挑むのは無理なのだ。

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