4曲目 アイノサダメ
まずはじめに.....ごめんなさい!!今までで最もグダグダです。
___4曲目 アイノサダメ___
ムフフフ...
ドアの向こうから聞こえる笑い声。
時の道化師だと私は思った。
「アンジェラ様、Aliceさん....。ここは僕に任せてください。お二人はその梯子を昇って屋上へ。」
ルイスは部屋の隅にある梯子を指差した。
「でもルイスさん...。相手は魔術師なのですよ?」
アンジェラはルイスの手を握った。
「大丈夫です。僕だって元ヒットマンなのですから。さぁ...早く!!」
「アンジェラ....」
私はアンジェラを梯子の方に連れて行き上にあがらせた。
その瞬間、道化師が部屋に入ってきた。
アンジェラをみたら祈りを捧げているようだった。
「ムフ....Aliceはどこですか?」
「僕は知りません。」
そういうとルイスは銃を握った。
「そうですか...。Aliceを殺せば兄も死んで一石二鳥でいいのですがね...。そうすれば時期王は私になりますから。」
道化師の言っている意味が分からなかった。
何故私が死んだら道化師の兄が死ぬのだろう。
私は会ったこともないのに。
「ひとまず帰って頂けますか?」
ルイスは道化師に銃口を向けた。
「フッ....生意気な餓鬼ですね。」
そういうと道化師は目を見開いた。
するとルイスは壁に突き飛ばされた。
「くあっ!!」
ルイスは傷だらけになり、口からは血が流れ出ていた。
「ルイス...ルイス!!」
アンジェラは泣きながら叫んだ。
「来ちゃだめです!!」
ルイスは必死に訴えた。
こんな光景はみたくない。なんでこんなことになってしまったのだろう。
時の道化師は私にプレゼントをくれると言っていたのに。非日常なんてもう望まない。だから早く。一刻も早く5時になって欲しかった。
「もう終わりですか?ルイスクン...。最後に言い残した事は?」
道化師がにっこりと笑った。
「アンジェラ様。こんな僕とずっと一緒に居てくださってありがとうございます。太陽の光を遮断された薄暗いこの部屋に閉じ込められても、ひたすら働かされても。どんな辛いときでも。アンジェラ様の笑顔が眩しくてその優しい微笑みのおかげで僕も幸せでした。貴方様の笑顔が僕の太陽でした。身分が違うだなんて分かっています。だから最期の時に言わせてください。愛しています。貴方だけを...。」
ルイスは死を覚悟していた。少しでも時間を稼いで愛しいアンジェラを助けようとした。
「なんで....なんで最期なの...?私だって貴方の事が好きなのに。身分なんて気にしないのに。」
アンジェラは涙が止まらなかった。
「言いたいことはそれだけですね?それではサヨウナラ。」
そう言って道化師は楽しそうにルイスを刺した。
漆黒の刃を深紅の血が染めた。
「いゃぁぁぁあ!!」
アンジェラはルイスのもとへ走って行った。
「おや?君はシスターさんではないですか。確か君は魔術師でもあるのですよね。」
「よくもルイスさんを...!!貴方だけは許さない!!」
アンジェラから光の刃が飛んだ。
しかし全く無意味である。道化師はそれを軽々と避けるのだ。
「その程度で僕を倒せるとでも?君も消えて下さい。」
道化師から稲妻が放たれた。それはアンジェラに直撃した。
「ル....イス....さ....」
私は、アンジェラの方へと行った。
「ごめんね...アンジェラ。私が此処へ来たから。私が生まれてきたから。」
私はいつの間にか泣いていた。
「Alice様...私たちは..身分も関係な...く天国で結ばれ....ます。だから...ど...どうか。」
アンジェラはクロスのペンダントを差し出してきた。
「これは魔...力を秘めてい...ます。...どうか...これを。」
私はペンダントを受け取り、首に掛けた。
「アンジェラ....。」
アンジェラは笑顔のまま息絶えた。
「ムフフ...感動的ですね。」
何も感じていないくせに道化師は言う。
「何故、貴方は私をこの世界に?」
私は涙を拭って道化師に聞いた。
「それは城に行ってから話しましょう...。逢いたいのでしょう?キングに...。」
―なんで私は生まれてきたの?私の罪は、私の生だ...。―
今回は悲恋を書いてみました。いかかでしたでしょうか?次か、その次かでtime world〜時の道化師〜は終わりです。次の物語はまだ未定です。ジャンルなどでアドバイスがあればお願いします。