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10MPってだいたい成人男性の全魔力量だ

すぐさまバベルを装備する。


「『怒リノ鉄槌』『飛雷身』」 


今俺が使える最強の単体攻撃の準備をし、奇襲をかける。


ジュウウウウウ

バチバチバチ


すると焼ける音と感電する音が聞こえてくる。


ゴァアアア!!


悲鳴と同時に身を翻し爪で切り裂こうとしてくる。


「『飛雷身』!!」


即座に距離を取るのだが、肩の部分が少し切り裂かれている。


「っ痛ってえな」


じわじわと痛みが広がる。


(反射がすさまじく速いな)


俺が『飛雷身』で躱す前に攻撃されてしまう。


(だけど効果は十分だな)


肉が焼けて、近くにある毛は焦げている。


そして


(さっきので完全に怒らせたな)


完全にこちらをロックオンしているようだ。


「『天雷』」


牽制代わりに『天雷』を放つと、獅子は口から白い炎を吐いてくる。


白い炎は『天雷』を飲み込み、迫る。


『飛雷身』で避けるが、そのまま周囲を巻き込んで薙ぎ払いながら追いかけてくる。


「おいおいおい」


何度も移動してはその場所に向かって炎を吐きかけてくる。


(それでも追いつけていないなら意味ないぞ)


また背中に飛び殴りつけようとする。


だけど


背中に飛んだ瞬間に強烈な爆発で吹き飛ばされる。


「は?!何が?!」


するとこのライオンが笑ったような気がした。


そして身動ぎすると黒い粉が周囲に振り撒かれる。


(アレは『飛雷身』対策か)


粉の正体はスキルにあった【焔硝鱗粉】だろう。


多分だけど火薬をまき散らせるスキルだろう。


(天然の爆発装甲だな)


これでは『飛雷身』からの奇襲が塞がれてしまう。


「まぁなら先に爆発させるだけだな」


ふたたび『天雷』を放つ、そのあとは爆発する……はずなのだが。


「爆発しない……か」


爆発は任意にできるのか?


すると尻尾を振り回す、すると当然、粉は周囲に広がる。


「おい、まじか」


急いで粉の外側に移動する。


ギュイ!!


すると全く別の魔物が襲い掛かってくる。


(状況考えろや!!)


イタチ型魔物の頭を掴み粉の向こうにいる白獅子にぶん投げる。


(生物の接触では爆発はしないのか)


粉に放り込んだのだが爆発はしない。


これがわかっただけでも成果だ。


(じゃあ何が原因で爆発した?)


それが解ればやりようがあるんだが。


ギュイ!!!


今度は白獅子に向かって襲い掛かる魔物。


ドン!!!


魔物は粉々に吹き飛ばされる。


だがその時になぜ爆発するのかが分かった。


(魔物が毛に触れた瞬間微かにだが毛から白い炎が出た)


つまりあの白い炎に反応して爆発するわけだが……


(俺はあの時、白獅子の体に触れてないなのに爆発した、つまりは)


「『聖ナル炎雷』」


バベルの放つ炎雷が粉に触れると大爆発を起こす。


「つまりは白い炎、聖炎が爆発の条件か」


聖炎は火、光の融合属性。


だがバベルなら出せることができる。


「これで、その爆発で防ぐことができなくなったな」


それに自分の爆発でほんの少しだけダメ―ジを負っているようだ、まぁ【火炎耐性】を持っているから微々たるものだろうけど。


「……魔力も少なくなってきた、さっさと勝負を付けないと不利なのは俺か」


HP、MPの量が根本的に違う。


「『真龍化』、さぁ悪魔の件では消化不良だったからな思う存分にさせてもらうぞ」


俺は地面を強く蹴り、懐に入り込む。


「ガァア!?」


そのまま槌の部分でぶん殴ると巨体が浮き上がる。


「これで終わりじゃねえぞ」


吹き飛んでいる最中に近寄り再び殴りかかり反対方向に吹き飛ばす。


また移動しては、吹き飛ばし、移動しては吹き飛ばす。


傍から見れば白獅子がピンポン玉のように撥ねているように見えるだろう。


(しかし一秒一秒でどんどん減ってくな)


『真龍化』の魔力消費量は約10MP/S、毎秒で10MP消費してしまう。


俺でも約2分が限界だ。


(でもそれだけで十分だな)


白獅子は爪や尻尾で応戦しようとしてくるが槌の部分で(はじ)き焼き焦がす。


「グゥゥ!!!!!」


再び粉をまき散らそうとするが、『聖ナル炎雷』で爆発させる。


「そんなのもう意味ないぞ!!!」


再びピンポン玉状態になる。








約一分後


「ふぅ~これでもう問題ないだろう」


瀕死の状態になった白獅子。


「ふぅ、もう抵抗すらできないか」


未だに戦意がある目をしているがほとんど体を動かすことはできないだろう。


「ここまで手こずらせてくれたのはあのコボルト以来だよ」


動けない獅子の脳天めがけてバベルを振り下ろすのだが


「ダメ!!!」


俺と白獅子の間にクラリスが入ってくる。

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