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帰還祝賀会………する必要ある?

「おかえり、バアル」


玄関では父上が出迎えてくれた。


「ただいま戻りました父上」

「うむ、学園の噂はここにも届いているほどだぞ」


その噂がどんなものだか……


「そういえば母上は?」


いつもなら父上の隣にいると思ったんだが。


「エリーゼなら今は安静にしているよ」

「安静に?病気でも?」

「いや、妊娠しているんだ」


……………………え?


「すでにお腹も大きくなっているほどだぞ」


とりあえず父上を玄関に残して家に入る。


そして母上がいる部屋にたどり着く。


ノックをし入室の許可をもらい、中に入る。


「ただいま戻りました、母上」


そこにはお腹を大きくさせた母上の姿があった。


「おかえりなさい、バアル、学園では楽しくやっている?」

「ええ、相変わらずイグニア殿下はしつこいですが」

「ふふ、殿下は相変わらずのようね」


既にイグニアの性格を知っている母上からしたら容易に想像ができたのだろう。


「それにしても」

「ええ、今も元気に育っているわ、触ってみる」


母上のお腹に触れるとお腹が震える。


「お兄ちゃんに挨拶したみたいね」

「そうですね、二人(・・)ともいい子のようですね」

「えっ、双子?」


お腹の振動が同時に2つあった。


すると扉から父上が入ってくる。


「どうだいバアル、兄になった感想は?」

「悪くないですね」

「ああ、それと連れてきた者たちはどうしたんだい?伴っていったのはリンだけだったはずだが?」

「あの四人は新しく雇ったものですよ」


父上に説明する。


「ふむ、前にも言ったがお前が自分で雇う分には何ら問題がないが」


肩に手を乗せられる。


「頼むから子供のころから色に溺れないでくれよ」


……………………そっち方面はそんなに信用できないのですか


頷いているけど母上もです。








とりあえず5人をメイドに任せて自室に向かう。


(数か月だけなのに懐かしく感じるな)


とりあえず机にある書類を整理し始める。



「――ル様、バアル様」

「ん?どうしたリン」

「メイド長から夕食の準備ができたとのことです」


外を見てみるとすでに日が落ち始めていた。


書類を確認しているといつの間にかかなりの時間が過ぎていた。


「わかった向かうとしよう」


今手に持っている書類を置きリンと共に部屋を出る。


「で、どうでしたかイドラ商会のほうは」

「とりあえずは問題は無いようだった、今度から商品の補充を多めにしてほしいって要望があったくらいだな」


もうすでにこの国に無くてはいけないイドラ商会。


この商会がもたらす財は百回以上人生を遊び尽くせるぐらいだ。


そうこうしているうちに大広間に到着する。


「何でここなんだ?」


ここはパーティーで使う場所だぞ?


「どうやら旦那様が屋敷の皆でパーティーを開こうと言い出したようで」


それでここか。


とりあえず入るすると、盛大な拍手が鳴る。


「さて主役も来たようなので宴を始めるとしよう」


するとメイドからコップを渡される。


「さてバアル一言頼む」


めんどいことに巻き込むなよ。


「(まぁここは無難に)パーティーを開いてうれしく思うよ、今夜は父上のおごりで無礼講だ、好きなだけ飲め!!カンパーイ!」

「「「「カン「え?!」パーイ!!!」」」


約一名動揺しているのがいるけど自業自得として目を瞑ろう。


この宴ではお酒も配られているがまだ未成年なので飲まない。


「にしても若、新しい嫁さん見つけて来たって本当ですかい?」


晴れて庭師になったギルベルトが訪ねてきた。


「嫁って……ただ有能だから雇っているだけだよ」

「そうなんですか?」

「ああ……ったくどっからそんな噂が」


すると視界の隅に顔を反らすメイドたちの姿が映る。


「ま、まぁご無事そうで何よりです」

「おう、ギルベルトもな」


俺とギルベルトは乾杯する。

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