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規則正しくなった生活……つまらん

リンと同棲してからというもの。


「………買い食いすらできない」


以前は学園を出るとそれぞれの寄宿舎に帰っていたのに対して今は家に付いてくるようになった。


それにより帰り道に寄り道をして買い食いなどができなくなった。


「ゼブルス家嫡男が何をしているんですか」


そういって呆れてくる始末。


「別に買い食いしても問題ないだろう?」

「あります、買い食いしていることがもれて毒を盛られたらどうするんですか!?」

「そこは、ほら、その腕輪で」


リンの持っているユニコーンリングは他人の解毒もできることが実験からわかった。


「……では休日のみ同行しましょう」


ということで休みになると、町の市場で買い食い兼食材の買い込みをしている。


「バアル様は食べられない野菜などはありますか」

「ないよ」


なんかたまにだが子ども扱いされるのが納得いかない。


「っと、ゴメンよ!!」


後ろから子供がぶつかってくるのだが。


「少し待て」

「な、なんだよ!?」

「その手にある物を帰してもらおうか」


少年の手の中には財布があった。


「それは!!」

「リンも迂闊だな」

「申し訳ありません」

「で、こいつをどうしようか」


そういうと子供は暴れだす。


「おい、自分のしたことは理解しているのか?」

「うるさい!!金を持っている奴らに俺たちの気持ちがわかるか!!!!」


すると魔力の反応が出る。


「バアル様!?」


少年の手から伸びた紫色の糸が頬を掠める。


そして回避するために少年を離してしまった。


襲撃はそれだけではなかった。


何度も紫色の糸が突き刺そうと襲ってくる。


少年が家の路地に入ると糸も霧散して消えていく。


「……バアル様」

「ああ、少し面白そうだな。あの少年の足音はまだ追えるか?」

「はい」


ということであの少年を追跡し始める。







俺たちは王都の外円部、いわゆるスラム街にきていた。


「最後の反応はあそこですね」


スラム街を進みたどり着いたのはボロボロになった一軒家だった。


「中には数人の反応がありますね……それも全員同じような大きさです」

「まぁ入ってみればわかるが」


扉を開けようとするがさび付いてピクリとも動かない。


「……フンッ」


強引に引っぺがす。


「「「!?」」」


すると奥から驚く気配が三つ。


「どこにいる?」

「右の通路に一人、それと左側にさっきの子供ともう一人いますね」

「「「!!??」」」


三人の気配はすぐさま離れようとする。


「リンは右を」


俺は左側の通路に入る。


通路の先にはすこし大きめの部屋がある。


「さて、かくれんぼかな」


ということで中を探すと、息をのむ音が二つ。


(ホラーゲームの敵役になった気分だ)


ということで俺も足音を消す。


「……いなくなった?」

「しっ、まだいたらどうするの」


何の音もしない部屋だと小声でも十分聞こえる。


どうやら居場所はボロボロのクローゼットの中のようだ。


ギィ……ギィ……


「「!?」」


………ギィ。


「「!?!?!?」」


やっばい、すっごく楽しい。


ボロボロのクローゼットの横に覗ける穴を見つけた。


覗いてみるとクローゼットの中で二人が隠れているのがわかる。


なので


「み~つ~けた~~」


魔力で強化した腕をクローゼットに突き刺し、二人の足を掴む。


すると


「「ぎゃあああああああああああああああああ!!!!」」


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