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仕事をはじめるとしよう

「ここら辺がちょうどいいかな」


標的に程よく近く離れている場所に訪れる。


「火にくべるだけで良かったんだよな」


小さく焚火を用意すると魔物誘引剤を袋ごと入れて燃やす。


「これでいいのか?」


効果は知っているだけで実際どのように発生するのかは見たことがないからな。


するとピンクのような紫のような煙が発生すると薄く広がっていく。


「さてこれで――」


戻ろうとするのだが急速に接近してくる反応があった。


キンッ!


投げられたナイフを払う 


「なぜ貴様がここにいる!」


現れたのは藍色の髪をした覆面の女性だ。


「……ああ~~ゼブルスの時の侵入者か、どう?カギは役に立ったか?」

「あんたの!おかげで!若に!いいように!こき使われているわよ!!!」


短剣で何度も切りかかられるがすべて防ぐ。


「それにしてもなんでここがわかったんだ?」

「ある情報が入ってきてね、禁忌品を追っていたんだよ」

「そしたらここにたどり着いたってか?」

「ええ、裏の界隈でここを実験場として使うって話が持ち上がっていたぐらいですし」

「だれだよそんなデマ流したの」


はい、俺です。


時間がなく簡単な噂を流すぐらいしか手段がなかったのだ。


(もう少し時間があればほかの手も打てたんだけどな。それにしても……)


いや、めんどくさいなこれ、あくまでルナの名前は知らないふりをしなくちゃいけないし。なんとか辻褄を合わせないとバアルの方が疑われることになる。


「ここで、お前を倒して話を聞かせてもらうぞ」

「デートのお誘いはうれしいけど時間がないから、また今度な」


仕込んでおいた煙幕を放出する。


「待て!?ゲホッゲホッ?!」


ついでに催涙成分も混入しているから何の対策もなしだと動けないだろう。


その間に完全迷彩を起動する。


煙が晴れると、俺を見失ったルナがいる。


俺の姿がないことを確認すると懐から魔道具を取り出す。


「応答お願いします……はい、首謀者を思わしき人物と遭遇、残念ながら取り逃がしました、騎士団に連絡を入れてください、はい、すでに魔物誘引剤を使用されています」


そう言うとこの場から去っていった。


俺も人形に仕込んでおいた亜空庫を出現させ、その中に入る。










(これで依頼は終了した、あとは―――)


テントを出る。


「どうしましたか、バアル君?」

「まだ時間にはなってないわよ?」


今はジルとニーアが見張りを行っているようだ。


「なんか変な気配を感じないか?」


白々しいことこの上ないな。


「僕は何も感じてないけど?」

「勘違いとかじゃなくて?」


二人とも疑いながらも信じてくれているようだ。


「……確かに感じるぞ、みんなを起こせ」


強く言うと二人とも動いてくれた。






「それでバアル様、何が起こっているんですか?」


全員を代表してリンが聞いてくる。


「詳しいことは分からない、けど何かが起こっているのは確かだ」


するとリンは何も言わずに目を閉じる。


「…………!?これは」


土知りの足具で周囲を確認してもらう。


すると何が起こっているのか理解したようだ。


「魔物が大量に……」

「「「「「「え?!」」」」」」

「さっさと持てる物だけ持って逃げるぞ」


そういうとそれぞれ必要な物だけ持って逃げる準備をする。


必要な物だけ持つと教師が集まっているだろうキャンプ場まで急いで移動する。


それと途中に見かけるテントにもそれを伝えていく。


(こうすればどんな奴でも何かあったってわかるだろう)


多くの生徒が急いで逃げているのだ、大体は察せるだろう。


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