破壊と構築
起きるとリンが不機嫌な顔になっていた。
「なぁなにか「なにもありません」……」
ということなので触れないことにした。
次は合同授業だが、必要ないと思い、そのままサボることにした。
そんな日常の夜は魔導人形を使ってとある建物に入る。
その建物はあの闇組織の幹部の持ち物だ。
「……約束通り来た…いえ、来ましたね」
以前あったあの強気な態度ではなくなっている。
「まぁ組むにあたって俺の実力を見せなけりゃいけないからな」
以前こいつにあったときに命が惜しくば組め、ということを言い、どうやらこいつに骨があったようで組むにあたって力を見せてほしいと言った。
「それで俺はどこの組織をつぶせばいいんだ?」
ということでスラム街の中心に来ている。
で近くにある広場に俺とこいつで向かったのだが。
そこはガラの悪い人で埋め尽くされている。
「アルガ様、こいつですか『夜月狼』に喧嘩を売ってきたのは!」
『夜月狼』は幹部が所属していた組織だ。
「ああ、存分に痛めつけてくれ」
そういうと幹部は俺から離れていく。
(こいつ、俺が負ければ責任を押し付けて古巣に戻り、全部倒すことが出来たら俺に鞍替えす気だな)
まぁそれでも闇組織の体系を知っているこいつを取り込めるなら問題ない。信用さえできればそれでいいんだからな。
「さて、始めるか」
ガチャ!
俺の腕から前世の映画でよく見かけるものが出てくる。
「take aim fire!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!
それからは文字通り蹂躙だった。
1秒で何人も倒れ。
10秒で逃げ出し。
100秒でほぼすべての人間が死んだ。
「……さて、これでいいな?」
するど幹部とその周囲の人間が首を縦に振る。
「じゃあ、あとどこを潰せばいい?」
「「「……………」」」
それから完全に『夜月狼』を一度潰して幹部…・アルガが再編していった。
それでめでたく俺は総督にアルガは総督補佐となった。
こうして俺は昼は堕落した学校生活を夜は魔導人形キラを使って闇組織を運用していた。
そして一か月後が過ぎたころ一つの学校行事が始まろうとしていた。
「林間合宿だと?」
「そうです」
リンからの報告で一週間後に新入生全員で合宿があるのが知らされる。
「入学式に説明があったじゃないですか」
「そういえば…言ってたな」
記憶を掘り返すと言っていた気がする。
「興味ないから忘れてた」
「……とりあえず、この合宿は使用人などを連れていくことはできないのでご注意くださいということです」
貴族からしたら嫌な知らせだろう。
「これは一人で森で生活できるようにするためというのが理由のようです」
「まぁ貴族ならほとんどが人任せだからな」
服すらも着替えられない貴族の子弟もいるぐらいだからな。
「道具は学校側が準備するので必要なのは私物だけでいいそうです」
一つの紙を渡される。
中身を見てみると、何を用意すればいいのかなどが事細かに書かれている。
「これはどうしたんだ?」
「知り合いから融通してもらったものです」
……俺と違ってリンは知り合いが多いからな。




