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便利な闇組織

そして戦いの決着だが……


「おいおいおいおい、つまらないにもほどがあるぞ」


俺は死体の山に腰掛けながら残ったアズバン家の連中と一人だけ残った幹部を見る。


「これははずれか……」


裏の騎士団からの情報から王都でそこそこ有名な裏組織だと聞いていたんだが……。


パチ!パチ!パチ!


すると拍手が聞こえる。


「すごいな、良かったら、僕ニゼル・セラ・アズバンに雇われないか?」

「………残念ながら数年は王都を離れるつもりはないよ?」

「そうか………ではこうしよう、僕が学生……つまりあと9年間雇いたい、そのあとは待遇などを考えて決めてくれ」

「……………」


おれは損得を考える。


(4公のうちの一つアズバン家の影に隠れられるのなら悪い話ではない、俺の実家に頼ることはできない……ほかにも三国と伝手を持つアズバン家なら他国への移動も案外すんなりと行きそうではあるな)


まず、なぜ俺がこの人形を使い闇組織に入ろうとしているか。


それはひとえに情報や汚い仕事をしてくれくれる奴が欲しいからだ。


ここで裏の騎士団を使えばいいと思うかもしれないが完全に彼らを信じ切るのもある意味危ない、偽の情報をつかまされて俺にはそれが嘘かどうか確認するすべ俺にはない。だからもう一つの情報源が欲しかった。そしてほかの理由として裏の騎士団が手に入れにくい情報でも完全に裏の世界に浸かっていれば比較的に簡単に手に入るかもしれないのと、非合法の施設に入るためとかだ。


「……条件付きなら考えよう」

「言ってみろ」

「まず、俺はゼブルス家と争いはしない、これは絶対条件だ」

「なぜだ」


どうやら俺と争うことも考えていたようだな。


「簡単だ、俺の腕はイドラ商会特性の義手兼魔道具でな、もしゼブルス家が魔道具を止めようとすると俺の腕も使えなくなっちまう」

「……なぜそんなものを持っている」

「そりゃ、少しの間雇われていたからな」

「待て、ゼブルス家に雇われていただと?」

「ああ」

「なぜクビになったんだ?」

「そりゃ、向こうと折り合いがつかなかったからだ」

「どんな条件で雇われていた」

「そいつは言えない、俺は結んだ契約は何があっても守るからな」

「……悪党とは思えないセリフだな」

「上にのし上がるには信用も必要ってことだ、てなわけで俺はゼブルス家については何も話すことはできない」

「……条件はこれだけか?」

「いや、ほかにも俺が活動するのは夜の間だけだ、もし昼に俺を動かしたいならあらかじめ連絡を入れてくれ……あとは9年は長い1年ずつ契約を更新する形にしてくれ」

「……ふむ、いいだろう」

「それと俺は自分の組織を作る、だから俺を雇うならその組織を支援すると考えてもらうがいいか?」

「それなりに采配できるようにしてくれれば問題ない」


これなら問題ないな。


「ではよろしく頼むよ、ニゼル様」

「ああ…………そういえばお前の名前は?」

「……言ってなかったな」


どうしよう考えてなかった。


「………う~ん、そうだな名前はお前が決めてくれとりあえずはそれを俺の名前にしよう」

「本名は?」

「う~ん、できれば使いたくないんだよね」

「そうか…………ならキラでどうだ?」


killer(キラー)から取ってるのか?


「わかった、おれはこれからキラと名乗るよ」


てことで魔導人形の名前はキラとなった。






「それで、キラはとりあえずは何をするんだ?」

「まずは王都の闇組織を乗っ取りたいのだが………」


俺たちはへたりこんでいる幹部に視線を合わせる。


(なるほど)


へたり込んでいる男に近づく。


「な、なにをする!や、やめろ!!!!」

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