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ロボットが男のロマンと言われるのはなぜであろうか

「本当にどうでもいいな」


誰がクラブに入るか、身分がどうこう、などは毎年の騒動らしいがあまりにもくだらなすぎる。


「あ、あの」

「ん?」


後ろから声が掛けられ、振り返るとあの場にいた平民の少女がいた。


「だれだ?」

「わ、わたしはカリナ・イシュタリナと言います、先ほどは助けてくれてありがとうございました」

「……で?」


わざわざ礼を言うためにここに来たのか?


「ええ、どうしてもお礼が言いたくて」

「じゃあ、用は済んだな」


俺はそのまま歩き始めるのだが。


「あの……何かお礼を…」

「いらん」


ということでさっさと帰ろうとする。


「カリナ、急にどうした?」

「あ、あの時の奴か」


すると先ほどの二人が合流する。


「アーク、オルド」

「カリナ、どうしたんだ急に」

こいつ(・・・)はさっき訓練場に来た……」


一人の言葉にリンが反応して刀に手を当てる。


「いい、今回は許す、だが」


俺は体に魔力を集め、圧縮しそれを放つ。


すると三人は言葉もなく震え始める。


「別にお前たち平民が貴族に礼を言うのは別にいい、だがな、そこに礼節がないのなら………どうなるかわからんぞ」


威圧を解くと三人は座り込む。


「行くぞ、リン」

「はい」









「にしても優しいですね、ほかの貴族なら場合によっては首が飛びますね」


この国では貴族への不敬罪で首が飛ぶなどは珍しくない。


それに比べたら俺は優しい方だ。


「それにしても相手もよく退いたな、同じ格の家なら食って掛かってくると思ったが」


アズバン家なら少しは文句を言うと思ったが。


「…………あんな威圧を放てば何も言いませんよ」


そこまで強くしたか?


「それにしても破滅公であるバアル様に食って掛かる可能性があるんですか?」

「残念ながらありうるな」


俺の家は魔道具を一手に担っているから勢力は強い、だがアズバン家は外務卿として三国と太いパイプを持っているから結構な力を持っていて、その力は程よく拮抗している。


その代わりに


「アズバン家は俺の家の魔道具を交易の大部分に使っていて、できれば喧嘩したくないんだろう。まぁあくまで“できれば”だろうけどな」


リンは俺の説明を聞いて納得した。










夜、寄宿舎にて~


「……眠れないな」


昼寝したせいで寝つきが悪い。


「仕方ない」


俺は以前作ったある物を起動させる。











王都スラム街~


「おい、それを寄越せ」

「知るか!これは俺が盗ってきたものだ」


夜に紛れて子供はスリをして生活している。


「おい、うるさいぞ」

「……ん?なにか来たぞ」


子供はすぐに物陰に隠れて様子を見る。


「「「ヒッ!!」」」


物陰から見えたのは不気味な黒いマスクを付けた男だ。







(さて……じゃあ情報にあった場所に向かうか)


俺は魔導人形を使ってかねてより考えていた遊び(・・)をしようと思う。


「ここか」


俺は一つの建物に入る。


「おい、ここは立ち入り禁止だぞ」


扉の前にいる門番がそう言うが俺は止まらず進む。


「おい!」

「邪魔だ」


俺は男の顔を掴み、扉をブチ破り中に入っていく。


「くそっ!放せ!」


男は暴れまわるがミスリルやオリハルコンをふんだんに使った、この魔導人形に傷はつかない。


「できれば案内してほしいが……」

「誰がお前なんかを!!!」

「そういうと思ったよ」


魔導人形に仕込んでいた機能を使う。


「ソナー、サーモグラフィー」


これらの機能を使いどこに誰がいるのかを調べて進む。


「曲がり角に3人か」

「!!!」


俺はそのまま前に進む。


「「「死ね!」」」


三人は剣で切りかかってくる。


「……」


腕に仕込んでいた剣を取り出し三人の首を掻っ切る。


「静かになったな、それじゃあ進むか」

「…!!…!!!」


左手で抱えている男は何とか抵抗しようとするが全く意味がない。


「ここか」


数人が壁際に控えていて真ん中に二人が対面に座っている。


扉に手を当てて腕に仕込んでいた装置で扉を粉々にする。


「は~い、こんばんはいい夜ですね~」


すると壁際にいた全員が二人を庇い警戒する。


「ああ~、お話し中ゴメンね~、俺も少しお話したいと思ってね……ん?」


中心にいた一人は見覚えがある。


「あれ~なんでこんなところにアズバン家の嫡男がいるんだ~、ああ、安心してくれ言いふらす気は今のところはないから」


だが警戒は解かない。


「それで用件は何だ?」


組織の幹部は落ち着いたのかこちらの要件を聞きに来ている。


「あ、そうだな~一言でいうなら挨拶かな」

「挨拶だと?」

「そうそう、今日から俺も王都で暮らすからその挨拶に、ね」

「それでこんな強引な手を使ってか?」

「そうそう、あっ急に押し掛けたお詫びに一つだけ貸しにしといてあげるよ」

「ここまでされてやすやすと帰すとでも?」


そういうと扉の向こうからゴキブリみたいにうじゃうじゃと出てくる。


「そっちがその気なら容赦はしない」


左手に掴んでいた男を投げ捨てて両手をフリーにする。


「さてさて、調子ぐらい確かめさせてくれよ」


俺は両腕に仕込んでいる剣を剥き出しにして、襲い掛かる。

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