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クラブでのいざこざ

「それで何があったんだ?」


俺はあの場で何が起こっていたのかを尋ねる。


「それはですね―――」


バアル様を起こそうとしてまた眠ってしまった後、私は先生の言っていたクラブの新入生勧誘の場に行きました。


「ちょっと待てその勧誘の場というのは?」

「ほらクラブとかあったじゃないですか、そのクラブすべてが広場に集まってそれぞれ新入生に勧誘を掛ける場があるのです」

「へぇ~そんなのがあるのか」

「……とりあえず、続けます」


私は興味があった刀術クラブを見たのだが、正直やっていることはチャンバラと似たり寄ったり。


(正直、期待外れ)


私の家で習っていた刀術とは全く違った


ということでほかのクラブを周ることにしたの。


そしてクラブを周っていると大きいクラブが集まる広場まで来ていた。


(最も大きいとされる剣術クラブ『剣聖(ソードマスター)』、次点での槍術クラブ『太陽槍(ブリューナク)』、同格の光魔術クラブ『聖光(ホーリー)』)


現時点でもっとも多いとされているのがこの三つだ。


剣が主流の剣聖は男子から絶大な人気を誇っている、太陽槍は剣には劣るが男から人気を持つ、そして聖光は主に女性から人気があった。


(有名な物語では剣と槍が有名だからかやはりこの二つは多いな、もう一つのホーリーは聖女などのヒロインから有名ね)


やはり聖女などは聖なる力で主人公を支えるものが多いので自然とこうなる。


(どうしよう……新しくほかの魔法でも習ってみようかな)


私は風魔法しか覚えていないのでこの機にほかの属性を覚えようかなとも考える。


(ん?)


なにやら『剣聖(ソードマスター)』の前で騒ぎが起こっている。


「平民が貴族に逆らうのか!」

「グロウス学園では貴族平民関係ないはずだろ!」


何やらまた言い争っている。


「『剣聖(ソードマスター)』に入るのに身分は関係ないはずだろ!」

「……残念ながらあるんだよ、な、先輩方」


貴族らしき人が話しかけると周囲の先輩方は視線を逸らす。


「貴族がそんなことをしていいと思っているのか!」

「なにをいっている、我々貴族は幼少のころから剣術を習っていて、平民のように遊んでいるばかりではないのだ………それに弱い平民が入ったら『剣聖(ソードマスター)』の格も落ちるだろう?」


すると平民の影にいる少女が出てくる。


「アークくん、もういいよ」

「けど、こんな理由で!」

「そうだぞ、平民なら身をわきまえろ」


するとアークと呼ばれた少年は剣を取り出す。


「そこまで言うなら勝負しろ、俺たちが勝ったら『剣聖(ソードマスター)』に入れてもらう」

「……いいだろう」


騒ぎを起こしていた全員と野次馬が移動する。


(あの貴族、町でも騒ぎを起こしていましたね)


周囲の貴族がだれも逆らわないのが気になったので後で調べておきましょう。


全員が合同訓練した場所に移動する。


その間に話を詳しく聞いていると。


アークが守っていたあの少女が騒ぎの原因だったみたい。


なんでもその子が『剣聖(ソードマスター)』に入ろうとしたのだが、あの貴族がそれを阻止したみたいだ。


でその理由が理不尽ということで少年アークとその友達が食って掛かったようだ。


ちなみにあの貴族はニゼル・セラ・アズバン、バアル様と同じ4公の一人だそうだ。


(そこまで貴族に詳しいわけではないのよね……後でバアル様に尋ねましょう)










「ああ、あの家か」

「説明をお願いしても」

「ああ、アズバン家は俺と同格の公爵家で、特産などはないんだが領地が国の端で三国に接していることから交易などで有名な家だな………ああ、あとあの家の血筋は土、闇の属性持ちが多くいるんだが、その影響からすこし陰湿な奴が多いんだよな。ほかにも黒い噂が結構出ているぐらいな」

「そうですか……続けますね」










それでなにやら話し合いをするとアークとその友達二人、ニゼルの取り巻き全員で戦うことになっていた。


「そこはわからんのか?」

「ええ、すこし距離が遠すぎて声が聞こえませんでした」

「……まぁ大体の予想はつくが」

「どんなですか?」

「多分だが、『ここにいる全員から認められたらいいだろう』とでも言って17対3にしたんじゃないか?真相はさすがにわからないが」


それから戦いが始まるのだが、意外にも三人は粘ってのだ。


それで焦ったのか貴族たちは魔法すら発動しはじめた。


「卑怯だぞ!」

「これは剣の勝負だろ!」


二人は魔法が使えないようで防戦一方になってしまった。


(…本来避けられるけどあの女性を庇っているせいかろくに動くことができないのか)


それから反撃してこないことから貴族の魔法がどんどん派手になっていった。


(あれは魔法式を刻んだ杖ですか…)


本来は自分で魔法式を覚える必要があるのだが、このように杖に魔法式を刻むことにより一種類に限るが魔力さえあれば行使することができる。


(あれは複合魔法『エクスプロージョン』ですか……)


あんな容易く人を殺せる魔法を行使するなんて。


「……死んだかな」


さすがに死んだと思ったのだが、なぜだか三人は無傷でその場にいた。


(………ユニークスキル)


爆発する際に三人の前に光の盾が現れ三人を防いだ。


「大丈夫か!」

「…ああ、だがこれは…」

「ユニークスキル……」


一人はわかってないようだが、一人は何が起こったかわかっているようだ。


「攻撃の手を緩めるな」


だがニゼルは取り巻きに魔法をやめないように命令する。


「だ、大丈夫かアーク」

「ああ、だけど」


爆発が何度も起こるがすべて光の盾で防ぐ。


(いくらユニークスキルの魔力消費が少ないと言っても数をこなせばいずれは尽きるわ)


すでに50以上の盾が出現して爆発を防いでる。


(さすがにそろそろ介入しないと死人が出る)


私は止めようと動こうとするのだが。


『てめぇらさっきからうるせえんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!』


隣にある校舎から咆哮が聞こえる。


(たしか隣の校舎って……)


バアル様が寝ていた校舎だと思い出す。


すると校舎から何かが飛んでくる


「なぁ、お前らここで何しているんだ?」


ここからはバアル様も知っての通りです。


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