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救出部隊結成

※この度再投稿することにいたしました。もしこの作品のブックマーク、評価してくださっている皆様はもしよろしければ再投稿先でもお願いいたします。


変更点などはあらすじに記載しておりますので、参照ください。


再投稿先はこちらのURLとなります。

https://ncode.syosetu.com/n5978gw/

ヒュン


シャン


シャキ


一つの人影が庭で武芸を披露している。


「ふぅ~~~」


刀を納刀すると大きく息を吐く。


パチパチパチ


「うん、見事、私は武器の扱いがさっぱりでね、憧れるよ」

「ロザミアも修練すればできるようになりますよ」

「だといいんだけどね」


ロザミアは近づいてリンの腕を触る。


「うん、完治したね」

「ではバアル様を追うことができますね」


リンは今にも飛び出しそうなのだが。


「まぁそうなんだけどさ、もう少しだけ待ったほうがいいよ」

「なぜですか?」


思わずロザミアに圧を飛ばしたのは無意識のうちだった。


「一つは学院からの援助が決まった」

「援助?」

「そう、クメニギス王家から戦力を貸してもらうことが決まってね」

「…意外ですね、国はバアル様を見捨てようとしたと思うのですが?」

「位の低い貴族ならそうしたかもね、だけど他国とはいえ公爵家の嫡男だ。ここで救出しておかなければメンツがなくなるってことさ。ちなみにだけどこのことをゼブルス公爵家に伝えたら向こうでも戦力を用意するってさ」

「御当主様がですか?ですが、そんな報告は入ってないんですが?」

「それはね~、雇われているだけのリンちゃんがこの話に割って入る必要はあるのかい?」


たとえクメニギス王家とゼブルス公爵家の交渉の場にリンがいたとしても何の意味もない。


「ちなみに計算が合っていれば、今日か明日中にはゼブルス家の戦力が到着するはずだよ」


コンコンコン


「リンさん、ロザミアさんいますか?」


扉の向こうからのノエルの声がする。


「失礼します、リンさんに面会したい人がお越しになりました」

「私に?」


リンに面会したいという人物はまずいないはずだ。ただ頭にこの国ではと付く。


「お久しぶりです!!」

「ああ、ルナでしたか」


通路から現れたのは藍色の髪をした影の騎士団の一人、ルナ・セラ・ヨルクスだ。


「ちなみに、私もいるぞ」


ルナの後には最近200人部隊の隊長に抜擢されたラインハルトがいる。


「お久しぶりですお師匠様」

「やぁ、久しぶりだね」

「また、なんで、いや、愚問ですね」

「ええ、私の部隊がバアル様救出の作戦に抜擢されたのです」


そう言うと一つの紙を見せられる。


「命令書ですか?」


紙にはゼブルス家の印璽でラインハルト率いる200人部隊とその他もう一つの200人部隊、それと100人部隊一つの計500人の騎士団を派遣すると記されている。


「それとリンにも指令書が来ている」

「私にですか?私はバアル様直轄なのですが」


封筒を開けて中身を見る。


「いえ、内容は一つだけです。要はバアル様を助けるためにとった行動はすべてゼブルス家に責任があるというものです」


ラインハルトの言う通り、内容はバアル様の救出する際にすべての行動の責任をゼブルス家が負うと書いてある。


「ちなみに私の扱いはどうなるのですか?」

「リチャード様と話し合った結果、一応は私の部隊に配属することに決まった。ですが、扱いとしては部隊としては扱わない、部隊に入りたいときは入れるが、別段無理する必要はないということです」


つまりは自由に動いていいとのお達しだ。


「わかりました、準備のほうはどうなっています?」

「補給なども行うから明日からならすぐに」

「ではそのように」



「ちょっと待った!!」


話がまとまりそうなのにロザミアが話を止める。


「その話は少し待ってくれないかな」

「なぜ?」

「さっきの話に戻るんだけど、この国からも援助がある」

「具体的にはどういったことをですか?」


するとロザミアも懐にしまっていた封筒を開ける。


「まずはクメニギスの500人の魔法士軍を派遣することが決定、ちなみに指揮官は私ね」

「「「「え!?」」」」


全員が驚くのも無理はないだろう、なにせロザミアが戦闘できるとは思えない。


「確かに武芸はさっぱりだけど、魔法なら自信はあるよ」


そういってほほ笑むがどう見ても強そうには見えない。


「ではロザミア殿がクメニギスから派遣される軍の全指揮権を持っていると考えていいのですか?」

「ええ、ラインハルトさん、私が今回の軍のすべてを握っていると考えてもらっていいですよ」

「では数は?」

「そちらと同等の500、質は……まぁ中の中くらい」

「そうなのですか、クメニギスの精鋭ではないのですね」


ラインハルトの言葉は、クメニギスが乗り気ではないのかとの意味合いを含んでいる。


「そうじゃないよ、むしろ無理して人員を出しているのよ」


ロザミアは、この国の軍のほとんどが蛮国に当てているという、そんな中で残った実力者を集めたそうなので、ないがしろにしているわけではないらしい。


「まぁ現場を指揮するのはまた別の人だけどね」


つまりはお飾りというわけだ。


「いつほどで準備ができますか?」

「こちらは3日後からなら、さすがに今すぐとはいきませんからね」


ロザミア以外が顔を見合わせてうなずく。


「ではロザミア、明日にで重要な人物で顔合わせをしたい」

「了解よ、重要な人たちに声をかけてくるわ」


次の日にはロザミアの案内の元クメニギスの派遣軍との会合が終了し、出立の準備に入る。


(バアル様、すぐに行きます)

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