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魔法について

「それではバアル様、ご健勝を願っております」

「お前たちも無事に帰れよ」

「「「「「「「はは!!」」」」」」」


城門前で護衛とはお別れをする。


多くの馬車が国境に向けて走り出す。


「さて、それじゃあ行こうか」


今度は待機してあったロザミアの馬車に乗り込み、今度こそマナレイ学院に向けて出発する。














「それで君はどの研究室に入るつもり?」


馬車の中でロザミアが今後どうするのか聞いてくる。


「『魔力研究室』ってところだ」


するとロザミアは一瞬驚き、すぐに含みのある笑顔になる。


「なんでそこにしようと思ったか聞いてもいいか?」

「……一つは魔力を知ることで魔道具の幅が広がる可能性があること。俺がイドラ商会を経営しているのは知っているか?」

「ああ、知っているよ、数年前にこっちにも入ってきた。ほとんどの研究室はイドラ商会の冷風機や暖炉を使用しているよ」


ならばあとは道中に魔道具を配置するだけで通信機は使えると思っていいだろう。


「もう一つは(アーツ)の使用の際には魔力は必須の条件だ。この魔力を調べることでどうやって(アーツ)がどう発動しているのか解明できるかと思って」

「うんうん、なるほどスキルと(アーツ)に関しての発表をしただけはある」

「あの場にいたのか?」

「いんや、私は伝聞で聞いただけ。以前同じようなことをしようとした人物がいたが、挫折していたものさ」


すると何かを思い出すように目をつむる。


「だが君はできた、それだけで君の才能は評価できるよ」


(アーツ)の発動条件はほとんどが不明。


アナウンスもないのでどのタイミングで使えるようになっているかはわからない。


となるとどのスキルレベルかは特定できても、どのような条件、ステータスで使えるようになっているかわからない。


まさに使える(アーツ)だけという感じだった。


それを調べようとするとどれほど大変なのかは理解できるだろう。






「さて、では『魔力研究』に興味を持つバアル君に質問だ」


なんか急に語り始めた。


「人は魔力をどう感じる?」


どう感じる?


「なんとなく周りに存在しているのが何となくだが理解できる、それこそ見えないが風が吹いているのを感じるように」


魔力は肌の周りに見えない水が張り付いているように存在する。


それも自身から流れているのを感じることができるようにだ。


「まぁ表現は概ね合っている。では第二問、魔力を操作するのはどんな感じだ?」

「どんな?………………」


説明がしにくい。


「漏れ出る魔力に勢いをつけて、波を起こし固定する感覚だ」

「うん、その表現もあっている。じゃあ三問目、魔法を使う時はどのようにして使っている」


また変な質問だな。


「魔力を一定の形に形作り、一定の要領で魔力を操作することで魔法は発動する」


魔力を特定の形に固定して、その魔力に向けて別の魔力を流せば魔法が発動する。


イメージとしては空に見えない模様を描くような形だ。


例を出せば、水の魔法は内側に渦を巻いている形を必ず取る。


円錐型の頂点に渦巻くように流せば、水が集まり飛んでいく。


火の魔法だと、今度は渦巻くようにではなく三角錐や四角錐の底辺の線からの頂点に向けて魔力を走らせ、ぶつけ合うような形になる。そうすることで火球が生み出されて飛んでいく。




もっと具体的に言うのであれば


『ファイアーボール』なら飛ばす方向を頂点にして三角錐の形を作り、頂点に向かって魔力を流すように。


『ウォーターボール』なら円錐の内側に頂点に向かうように渦を巻くように動かすこと。


『アースボール』は魔力をまとめて二重螺旋構造の中に回転させながら通すことでできる。


『ショック』は魔力をジグザグに走らせることで。


『エアカッター』は円盤を意識して、外側に向かうように回せば行使できる。


『ライト』に関しては、魔力を一か所に集めて圧縮することで。


『ダーク』は魔力を指定の場所に集めて、ライトと反対に空間を開けながら配置で発動できる。



そして実は属性により必ず取らなければいけない形というものが存在し


火魔法は、衝突させること。


水魔法は、円を描きながら収束させること。


土魔法は、固めるような動きを。


風魔法は、円を描きながら広げるように


雷魔法は、ジグザグに動かすこと。


光魔法は、圧縮することで。


闇魔法は、伸張することで。


このように魔力は動きで様々な現象を起こせることができる。


もちろん初級魔法ではこのような単調な形で済むが、中級などになると形成しなければいけない魔力の形はより複雑になっていく。


初級と中級、上級などの区切りは形成する形の複雑さで決まる。

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