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まぁ、セレア、すまん

目の前で両手を上げる人物に頭の後ろで手を組ませて膝をつかせる。


「まず、私たちを雇ったのは宮廷貴族の一人よ」

「へぇ~」


これは思った以上にでかい情報になりそうだ。


「ターゲットはネロという人物」

「理由は?」

「簡単、ネロは今後の王位継承位争いに加わるかもしれないから」

「なに?」


ネロがか?


「ネロの詳しい情報は?」

「グロウス王国国王がずっとかくまっていたって情報しか持ってないわ」


陛下が匿っていた?


「ちなみに私たちに依頼されたのは誘拐犯二人を屋敷に忍び込ませることだけ、襲撃は料金に入っていないわ」

「なるほどな…………お前は今の依頼主を裏切るつもりはあるか?」

「………裏の掟よ、いくら払う?」


俺は笑みを浮かべながら金額を告げる。


「いいわ、契約成立ね」


俺とフィアナは握手をする。


「それでどう依頼主を裏切ればいいの?」

「簡単だ」
















とある建物。


「遅い!!あやつらはなにをしておる」

「落ち着きください、まだ予想の時間内です、もう少しだけ待ちましょう」


窓が開く。


「はぁ~い、お待たせ」


窓からやってきたのは雇った運び屋だ。


わきにはシーツで包まれた人型がある。


「遅い!何をやっておる」

「いや~ごめんね、以外にも反撃がひど」

「おい、二人はどうした」


理由なんて興味がないという風に言葉を遮る。


「……最後まで聞きなよ、あの二人は誘拐の際に返り討ちにあって死んだ」

「なに!?」

「待って焦らないで、最後にはきちんと荷物はもらったから」


証拠に脇に抱えている袋が動き出す。


「そうか!よくやった褒美を取らす!」


そういってわきに抱えているもの(・・)を貰おうとするのだが。


「待って、そっちが先だよ」

「……おい」


すると脇にいた一人が革袋を持ってくる。


「クロネ、確認してくれる」

「ああ」


もう一人の運び屋が革袋の中を確認する。


「問題ない、すべて入っている」

「うん、じゃああとはよろしく」


そういってわきに抱えている袋を取る。


「むぐ!?むぐぐ!?」


現れた存在を見て、誰もが目を白黒させる。


「おい!?誰だこやつは?」

「だから渡された人物だよ、ちがうの?」

「違う、我々が運ぶように命令したのはアネ――」


傲慢な人物が何か言おうとすると突如様々な部分から強風が吹き荒れる。


「!?」

「今晩わ皆さん、ゼブルス家によくケンカを売れましたね?」


強風により強制的に開かれた窓から、金髪の少年と黒髪の少女が現れる。


「おい、殺せ」

「ですが」

「これを見られたらどうなるかわかっているのか?」


この場にいる全員が剣を抜く。


「死ね」


まず剣が向かった先は手足を縛られて布でしゃべられなくなっているセレナだ。


「みゅぐーーー!?」

「『風辻』」


だが剣が振り下ろされる前にリンが真っ二つに切ったことにより阻止される。


それと同時にセレナの拘束を解き、自由にさせる。


「り゛ぃぃぃぃん゛さ゛ぁ゛んーーーーーーーーーーーー」


号泣しながらリンに抱き着くセレナ。


「さてと、この場にいる全員を捕らえたい、協力してもらうぞ」

「あいあいさ~」


そこからは蹂躙だった、痺れて動けない者もいれば、天井に埋め込まれた者もいて、果ては四肢のどれかが欠損する人物すらもいた。


それからほどなくするとこの場で制圧は終了する。

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