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セレナへの折檻

「さて、セレナ、何で床に座らせているかわかるか?」

「えっと、記憶にございません?」


どこかの政治家が言いそうな言葉を出してくる。


「カルス達に冒険者について語っていたな」

「あ~ありましたね、いや~ロマンがありますからね~~しかもユニークスキル持ちですよ有名に成るのは間違いなし、私の記憶に残るテンプレも全部教えたら、カルスの反応があまりにも良かったのを覚えてますよ、いや~アレは間違いなくラノベを読んだら馬鹿ハマりするタイプですね、そう言えばラノベの戦闘スタイルも教えもしましたよ、カルス君は糸使いでカリンは蹴りに重きを置く格闘家ですかね、いや~いくつかあっていそうなのを教えたら喜んでいましたよ、それから―――」


俺の眉間にしわが寄っているのに気づかずにべらべらと趣味満載な話を続ける。


「セレナ、そこまでにしといたほうがいいわよ」

「え~何でですか、カルス君なら雲に糸を付けて空ですら飛びそうなのに、あ、バアル様なら小島一つぐらいなら簡単に滅ぼせる雷球ぐらい出せると思うんですよ」

「セレナ、バアルの眉間を見なさい」

「へ………」


ようやく、妄想の世界から帰って来たのか、俺の表情を見て青ざめる。



「……バアル様?」

「なんだ?」

「なぜ、眉間にしわを寄せておられるのですか?あと額に血管が浮き出ていますよ」

「それはな」


セレナの額を鷲掴みにする。


「待って待って!バアル様の力だと私簡単にトマトに成っちゃうから!?ぶちゅっと逝くから!?それになぜだが若干ビリビリくるんですが!?」


と言うことで本当に軽く電流を流し折檻しておく。








ブスブスブス


若干、焦げた匂いがセレナから漂ってくる。


「つまりは、バアル様はカルスを手元に置いておきたかったと?」

「そうだな」

「ですが、私が冒険者の話をしたことにより、結構乗り気になってしまったと?」

「ああ」

「えっと、ごめんなさい?」


ゴギゴギ


「本っ当っに、誠に申し訳ありませんでした!!!!」


なにかを掴む動作をしながら指を鳴らしてやると、俺すらも見逃す速度で土下座の姿勢になる。


「ほら、バアル、それくらいにして」

「……はぁ~、罰則はあたえないから安心しろ」

「えっでも」


チリチリになった髪の毛を触る。


「それは、まぁただの八つ当たりだな」

「ひどくないですか!?」


そうするとクラリスが咳ばらいをして空気を換える。


「それで、なんでバアルはここに来たの?」

「いや、現状皆がどんなふうに過ごしているかチェックしているだけ」

「それだけ?」


クラリスは俺の性格をわかっている。


「もちろん、それだけじゃない」


俺はネロのことをクラリスに話す。


「ふぅ~ん、つまりが国の偉い人から紹介されたけど出自も身分も保証されてない人物だから気をつけろってことね」

「そういうこと、二人もだぞ」

「「はい」」


知らせておかないで、クラリスとセレナ(主に心配はこっち)から大変な情報が漏れるのは避けたい。









数日後、この日はカルス達の実力を確かめるために模擬戦を計画したのだが。


『お願いします、その模擬戦私も混ぜてはもらえないでしょうか』


以前リンにあっさりと惨敗したネロがぜひ参加したいと頼み込んできた。


「ではこれより、模擬戦を始めるぞ」


俺はリン、ラインハルト、セレナ、カルス、ノエル、カリン、ネロを呼び出す。


「バアル様、俺たちは構わないんだけど……この人は誰なんだ?」


カルス達とネロは初対面だ。


「お互いの自己紹介は後で頼む、それよりも早速始めるぞ」

「どの組み合わせでで行いますか?」

「まぁ最初はラインハルトとネロかな、同じ剣同士だし」


と言うことでまずはラインハルトとネロの模擬戦を始める。


「ラインハルトさん、お願いがあります」

「なんですか?」

「もしよろしかったら自分の剣を使っていいですか?」


模擬戦を始める前にネロがラインハルトに頼み込む。


「ふむ、魔剣の類なんですか?」

「はい」

「ではいいでしょう」


と言うことでネロは鞘に入ったまま剣を握る。


「では始めるが、双方いいか?」

「はい」

「問題ないです」


と言うことで俺の言葉と同時に二人の戦いから始まる。

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