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再び遠出するのだが、今回は誰を連れて行こうか

「招待状?」


学園が始まる数か月前、突如として王家から手紙が届いた。


「はい、実は王家経由でバアル・セラ・ゼブルス様にと送られてきた物です」


そう言って手紙を開く。


(……アルムか)


内容は王座交代する際に祭りが行われるのでそれの招待というものだ。


「にしても」


そんな連絡は来ていない。


だが俺を驚かそうとしているアルムの顔が脳裏に浮かんでくる。


(あいつのことだから何か企んでいるのだろう)


もちろん悪い企みではなくいい意味でなにかを企んでいるのだろう。


「では我々はどう動けばいい?」

「はい、これより5日後に一度王宮にお越しください」

「了解です」


こうして王家の使いは帰っていく。






「さて、だれを連れて行くか………」


リンは確定している。


残念ながらラインハルトには長期の休暇を与えている。


セレナは動けるが、下手に知識を持っているがゆえに連れて行きにくい。


カルス、ノエル、カリンは微妙な線だ、連れて行きたいが今のところ戦力としてはカウントできない。


(手駒が少ないな)


もちろん、父上に許可を取ればもっと動員できる数は増えるのだが、ほとんど使えないも同然だ。


『………またどこかにいくのか?』


庭で考え事をしていると声が聞こえてくる。


「ウルか」

『次どこか行くなら同行させてくれ』

「どうしてだ?」

『ここに居たら体が鈍りそうだ』


まぁ確かに森にいたころとは違い、屋敷内ではほとんど動くこともないだろうからな。


「(まぁ森だし問題はないとは思うが)連れて行く代わりに大人しくできるか」

『よほどのことがない限り、牙は抜かぬ』

「…………」

『わかった、お主かリンの許可がない限り戦わないと誓う』


ということでウルを連れて行くことは決定した。


「で、本当は何で行きたいんだ?」

『…………………貴様の弟と妹が我に近づくと引っ付いてくるのだ』


ウルはアルベールとシルヴァに見つかると、引っ付かれるのだ。


それが相当嫌なのだろう。


「………なぁ」

『なんだ?』


俺はウルに誰をノストニアに連れて行くのか聞く。


『全員連れて行けばいいのではないか?』

「全員か…………それでいいか」


別に今回は何かに対処とかは無いんだ、ウルの言う通り全員連れて観光にでも行ったと思えばいいか。


「出発は5日後だ、それまでは弟達が来たときは構ってやってくれ」

『…………逃げてもいいか』

「好きにしろ」








「ということで家族と部下の計10名がそっちに行くから」

『わかった、今回の祭りは豪勢にするつもりだから存分に楽しんで行ってよ』

「楽しみにしているさ」


アルムに連絡をするとあっさりと招待してくれたことを認めてくれた。


「それにしても俺なんかを呼んでもいいのか?」


人族(ヒューマン)との交流を始めたばかりだろう、行事などで俺を呼ぶのにはまだまだ年月がかかると思ったが。


『問題ないよ、それとだけどローグはもう交易町にいるのかな?』

「わからない、要請はしたが今どこにいるのかは俺は確認してない」

『要請してくれたのなら問題ないよ、ただできるだけ早くお願い』


よほどルリィがしつこいのだろう。


「それと武器の持ち込みはできるのか?」

『もちろん、ただ王宮では武器は預かることになるよ。ああ、君は【紋様収納】で意味がないけどね』

「それはお前もだろう」


俺とアルムは【紋様収納】で武器を隠すことができる。


『君は敵対するのか?』

「俺はするつもりはない」

『僕もさ』


ノストニアが全面戦争になればおそらく負けるのはグロウス王国。


だから俺は敵対する道は取らないつもりだ。


「ではノストニアの祭り、楽しみにしている」

『期待しててくれ』

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