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決まる功績の大きさ

それからしばらくすると扉の方が騒がしくなる。


「どうやらきたようだな」


俺は5人を引き連れて父上の元に向かう。


「父上」

「ああ、来たようだね」


俺が父上の元に行ったようにほかの子弟も当主の元に戻る。


「何が始まるのですか?」


リンは訳も分からないようだ。


「簡単に言うと陛下がこの場にお越しになるのだ」


父上がそう説明する。


「さて準備するとしようか」


そう言うと母上を呼びに行った父上。


「さて、リン」

「わかっています」


俺達も移動する。







「陛下のおなりです!!!」


扉の前から王族専用の座席までの道に空間ができる。。


「なんか面白い配置ですね」


リンがそう思うのもおかしくないだろう。


なにせ扉の前の空間にそれぞれの公爵家の当主が並んでいて、ほかの貴族は扉から王座に向けての道に沿うように待機している。


「まぁ色々あるんだよ」


そうして扉が開くと豪華な王冠を被り手には豪華な王笏を手に持った、アーサー・セラ=ルク・グロウス陛下が入場してくる。


その後ろに二人の貴婦人が入ってくる。


「バアル様、あの方々は?」

「アレはエルドの母親であるエリナ・セラ・グロウス第二王妃とイグニアの母上であるアリシア・セラ・グロウス第三王妃だ」


陛下の左右斜め後ろに二人がおり、さらにそれぞれの後ろにイグニアとユリアのペアとエルドと緑髪の少女のペアが入ってくる。


(イグニアとユリアは婚約者だから何らおかしくない、問題はエルドの方だな)


貴族のパーティーは一定年齢以上になると男女のペアで参加する風習がある。


もちろん、それは夫婦でも婚約者でも兄妹でも問題ない。


リンを連れてきているのもそれが理由だ。


ただこれが身内や護衛以外だと意味は変わってくる。


例えば他家の家、それも遠い親戚でもない場合は彼女はすでに何らかの繋がりがあるということを示す。


そしてエルドと一緒にいる少女は王族とその配偶者の特徴が見受けられない。


となると導き出されるのは


「リチャード・セラ・ゼブルスよノストニアの国交樹立見事であった」


少し考え事をしていると陛下が父上に話しかけている。


「国のことを思えばでこそです」


陛下はまずは父上に話しかける。


「バアル・セラ・ゼブルスもご苦労だった」

「ありがとうございます」


俺にもそう労った後次はアズバン家に声を掛けていく。


「あの、なんで距離が離れているアズバン公爵に話しかけるのですか?」

「ああ、それはこの話しかけによってどの家が、もっと言えばどの地方が一番国に益を与えたかを知らしめるためだよ」


なので去年はゼブルス家が一番王国に貢献したとみられている、次点でアズバン家。


それからキビクア公爵家に声を掛け、最後にハルアギア家と言う順番で挨拶を終える。


(妥当かな)


魔道具事件で一度反発したものの暗部に魔道具を支給し、使い勝手を良くした。


さらにノストニアとの国交にも十分貢献した、それゆえにこのように決めたのだろう。







「さて、では皆の者、今年も平穏に過ごせることを願おう!!」


そういい、陛下が手に持ったグラスを飲み干すとそれぞれが真似をするように飲み干す。


すると端にいる音楽団が曲を奏で場を盛り上げる。


「さてでは皆行くとしよう」


父上がそう言うと南部の貴族を引き連れて陛下の元に向かう。


「行かなくてよろしいので?」

「ああ、これは父上が陛下に皆を紹介するためだから」


それぞれの公爵家がそれぞれの地方の貴族を引き連れてあいさつしに行く。


そしてその順番は先ほど陛下が話しかけた順番と同じだ。


(そしてこれが終わったら)


全ての公爵家とその地方の貴族が挨拶を追えると扉が開き料理を持ったメイドや執事が入って来てテーブルに配膳していく。


そして中央部分に空間が空く。


「それじゃあ行くか」

「はい」


手をリンに差し出すと、嬉しそうに握ってくれる。

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