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話し合いの場がようやくできた

「にしても、良かったのか?」

「何が?」

「未だに使える組織は多くあるだろ?」

「まぁね、でもだめだよ。既に手段が知られているから何かしらの対策がされるわ。バカばっかりなら簡単なんだけど」


私の相棒は空を仰向けのまま飛行しながらそういう。


「にしても、面白い子たちだったね」

「……あの子供か?」

「うん、いいガッツを持っていたよ」


そう言うと相棒は頬を緩ます。


「そういうクロネも全開(・・)にしても押し切れないなんて、彼は何者なんだろう」

「さぁな……だがこいつは知っているが話したくないそうだ」


私は腰につけている片方の剣を触る。


「話したくなければしょうがないね、それより今度はどこに身を寄せようか」

「そういえば東で紛争が起こりそうなのは知っているか?」

「お、いいねいいね、じゃあまた荒稼ぎしよっか!!!」


そう言って彼女たちは飛んでいった。















「さて、これで下準備が終わったぞ」

「ありがとう、だけど未だにすべてを解決したとはいいがたいよね?」


あの二人がいる限り、同じ手段で攫われる可能性がある。


「だが手段がわかったんだ対処を講じることはできるだろう?」

「確かにね」


所々にやぐらを設置し、空を監視すればいい話だ。


「まぁそうだね、魔法を使えなくする結界の方は?」

「いや、接近戦も鍛えろよ、アレは身体強化は邪魔できないんだからさ」

「それもそうだね」


ということで対策はこのように進めていく。


「あとはそっちの方だぞ」

「わかっている、それと使節団のことだが」

「ああ、実行犯以外は解放してくれないか」

「では実行犯はどうする?」

「こっちの法で裁いてくれて構わないよ」

「了解だ」


こうしてお互いにやることを終える。








「すげぇ~」


隣のオルドが感心している。


だがその気持ちもわかる、なにせ虹の橋を渡っているのだから。


「でも、なんで僕たちが…」

「いいんじゃない、陛下もアルム様も君たちの顔が見たいっておっしゃっていましたし」


エルフの子供たちをフィアとハウのいる里に届けたら『青葉』と名乗る集団が僕たちを招待してくれた。


そしてエルフの礼服に着替えさせられると馬車に乗せられ現在に至る。


橋を渡り終わると何人ものエルフに連れて行かれる。


これだけでも困惑するのに、連れてこられた場所には王冠を被ったエルフと女性のエルフ、そして少し年若いエルフが王座に座っている。


「これで揃ったな」

「そうですね、父上」


ふと横を見ると自分たち以外にも人族(ヒューマン)がいた。


「それでは名乗ろう、我はノストニアの森王、ルクレ・ルヴァムス・ノストニアだ」


すると全員が跪いたので僕たちもそれに習う。


「うぬ、楽にしてよい」


すると大臣みたいな人が横から出てくる。


「さてグロウス王国の使節団よ、今回のことはお互い文化が違いすれ違っていた故の事態だ、それなのに長期に拘束して申し訳ない」

「いえ、私共も初めての他国ということを失念しており、知らず知らずに無礼を働いたことを謝罪申し上げます」


それからも長い口上が頭の上を行きかう。


「俺達なんで呼ばれたんだろうな」ボソッ

「さぁ」ボソッ


すると王太子の視線が僕たちを見ていた。


「それでは表彰に入りたい、アーク・ファラクス、オルド・バーフール、ソフィア・テラナラス、カリナ・イシュタリナ、リズ・アーラニル、前へ」


急に僕たちが呼び出された。


「ほら、アーク」


ルーアがそういうので僕たちは立ち上がり王座の階段前まで進む。


「この者らは、幼い身ながらも数多くの同胞を助けてくれた、その献身を嬉しく思う」


エルフの一人が何かを持ってくる。


「指輪?」


僕たちそれぞれに指輪が渡される。


「これは『宝魔の指輪』と言う、これにはノストニアの通行許可でもある大切にせよ」

「「「「「ありがとうございます!!!」」」」」


頭を下げてお礼を言うと何かほっこりした視線を感じる。


「それから使節団には――――」


それからいろいろと難しい話をするためにこの場はお開きになった。

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