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後ろ暗いことをするならやっぱり隠し部屋だよな

僕たちはルリィさんが連れて行かれたとされる道を進む。


「眩し!」


道を抜けるとどこかの岩場にたどり着いた。


「ここって」


少し先にはウニーア子爵の屋敷が見える。


「ほら行くぞ!」


ローグが先走る。


屋敷に近づくと、大きな門が現れる。


「ここはウニーア子爵の食糧庫だな」


領主の館に密接して作れれている倉庫だ。


大きさは新しく作られた倉庫の3倍はある。


「どうやらこの中のようね」


ルーアさんは断言する。


「二人とも手を出して」


不思議に思って手を出すと思いっきり引っ張られる。


「ハァア!」


体が宙を浮く感覚がするとそのまんま放り投げだされる。


「え………!?」

「!?!?!?!?!?!?」


僕たちは倉庫の屋根の上に投げ出されたのだ。


僕とローグは転がりながら屋根に着地する。


「怖!?なんだあの怪力!?」

「先に何か言ってくれてもいいのに」


ルーアさんは軽やかに木に登り飛び移ってくる。


「仕方ないでしょ、魔力を無暗には使えないんだから」


何にせよこれで倉庫に入ることができる。


屋根の一部を破壊して中に潜入する。


潜入した部屋には大量の武器が置かれていた。


「すげぇ」

「ほらさっさと行くわよ」


武器には目もくれずに中を進んでいく。


中は真ん中が大きな道になっていて、わきにいくつも小さい部屋が多数ある。


僕たちはそのうちの二階部分にいるみたいだ。


「なぁルリィの居場所は分かるか?」

「ちょっと待って、なんかいろいろな魔力があって調べるのに少し時間がかかりそう」


幸いなことに倉庫内には見張りなどはいないので自由に動き回ることができる。


「じゃあその間に僕たちは他の部屋を探してみるよ」


ということで一階と二階の小部屋を探す。


一つの部屋には服が、一つの部屋に鎧が、一つの部屋には生活雑貨が置いてある。


ただ二階の部屋のほとんどが空き部屋だった。


「そっちはどうだ?」

「なにもな……何を食べているの?」


違う部屋を調べていたローグは何かの果実を食べている。


「いや、少し腹減ったからさ」

「……助ける気あるの?」

「あるさ、でも、焦りすぎてもダメだろう?」

「だからって」

「程よく力をぬくのは悪いことじゃないさ」


そういってほかの部屋を見に行く。


「程よく力を抜くか」


ふぅ~~~


深呼吸し、背伸びをする。


(見落としがあるかもしれない……もう一度調べなおそう)


既に調べた部屋をもう一度調べる。


だがそれでも普通の倉庫だということしかわからなかった。


後調べていないのは一階の奥の大きな部屋だけだ。


「アーク」

「うわ!?」


いつの間にかルーアが背後にきていた。


「びっくりした~」

「普通に話しかけただけじゃない。魔力を辿ったらあの部屋に着いたのよ」


そういって調べようとしていた大きい部屋に入っていく。


僕も続いて中に入ると中には大量の布が置いてある。


「こっちね」


床に置いてある大量の布をどかす。


「お~い、何やっているんだ?」


ローグもやってきてルーアさんの作業を手伝ってくれる。


「ここね」


そういうと床の一部に触れる。


ギシッ、ギシッ



強めに押すと音を立てて軋む。


「ふん」


短剣で床を突き刺し、持ち上げると簡単に床の一部が持ち上がる。


「また隠し通路……」


ルーアはげんなりとつぶやく。


僕たちは階段を下りていく。

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