ギルドの部門
ということで早速僕たちはギルドに向かう。
「ねぇギルドってどんなところなの?」
ルーアさんは訪ねてくる。
「そっか~ノストニアには無いものね」
「では、説明しますね」
まずギルドには大きく三つの部門に分かれている
一つが戦闘部門。
二つ目が商人部門。
三つ目が生産部門。
さらに分化して、戦闘部門から傭兵ギルド、そして僕たちが所属している冒険ギルド。
商人部門からは行商ギルド、商店ギルド。
生産部門では鍛冶師ギルド、薬師ギルド、木工ギルドとなっている。
「今行くのは冒険ギルド?」
「そう、ほかのところに行きにくいからな」
オルドの言う通りだ。
傭兵は論外、商人も僕たちの家には意味がない、生産も僕たちでは意味がない。
「それに他のところだと僕たちでは登録できないからね」
「そうなの?」
ほとんどギルドには年齢制限があり傭兵ギルドは15から、行商ギルド、商店ギルド。行商ギルド、商店ギルド、鍛冶師ギルド、薬師ギルド、木工ギルドは12歳からしか登録ができない。
「でもアークたちは登録できているわよね?」
「うん、冒険ギルドだけ5歳から登録できるんだよ」
「ですが、もちろん制限があって成人するまでランクGで固定されます、さらには受けられる依頼も制限が掛かるんです」
「そうだな、おかげで簡単な小遣い稼ぎにしかならない」
カリナは不服そうにしているが、こればかりはしょうがない。
「……そういえばルーアの年っていく」
オルドがルーアの年齢を訊ねようとするのだが変な威圧を感じて口を閉じた。
無神経なオルドが口を閉ざす時点でどれほど圧が掛かっているかが予想できる。
「つ、着いたよ」
「お、おう、ほらさっさと行こうぜ」
助け舟を出すと救世主を見たかのような表情になるオルド。
「はぁ、まぁいいわ」
ルーアはそして顔を振り中に入っていく。
僕たちがやってきたのは総合ギルドと言って施設はないがすべての部門の手続きができる場所だ。
「とりあえず、ルーアさん登録なんだけど………」
「なに?」
僕が言いにくそうにしているとソフィアが何かに気づいてくれた。
「アーク私たちはルーアの登録に行ってくるのでクエストを見てもらえますか」
「わかった!!」
僕はクエストボードに移動する。
「なぁ、さっきはどうしたんだ?」
先ほどのやり取りが不自然だったのかオルドが興味深そうにしている。
「えっと、ほらエルフって長命でしょ」
「そうだな」
「ならルーアさんも見かけ通りの年齢じゃないだろうなと思ってね」
僕たちより少し上の外見で25歳とかいったら怪しまれるに決まっている。
「なるほどな~」
「ソフィアたちなら上手くやってくれるよ、ほら依頼を探そう」
僕たちは依頼を探す。
「アーク、いいのは見つかったか?」
「ああ、カリナ、ちょうど良さそうなのがあったよ」
僕は一つの依頼票を見せる。
――――――――――
ランクG:倉庫の手伝い
報酬:一日一人に付き銀貨1枚
依頼人:フィリップ・セラ・ウニーラ
期間:残り2日
新しい倉庫を建設したので荷物を移し替える、その際の手伝いを頼みたい。人手は多い方が助かる。
――――――――――
まさに今回にぴったしの依頼だ。
「それよりそっちは問題なかった?」
「ああ、問題なく登録できた、いや、まぁ驚きはしたが」
ここで何に驚いたかは聞いてはいけない。
「それじゃあ早速受けに行こうぜ」
「そうだね」




