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それぞれの割り振り

「なんか普通の町ですね」


ウニーア子爵の町、ウアルシアに僕たちはたどり着いた。


「ここはアズリウスの中継地で発展した場所だからね、あまり特産などはなく宿屋が多いんだ」


一緒に来たガルバさんが説明してくれた。


「……宿はこっちだ」


大通りの宿屋には入らず、少し離れた宿屋に案内された。


「……邪魔するぞ」

「いらっしゃ、なんだデッドか」


店主は全身黒ローブのデッドさんを怪しまずにいられるくらいの仲のようだ。


「こんかいはどっちだ?」

「……普通に世話になる、いや、正確には彼らを頼みたい」

「ほぉ~」


店主の視線が僕たちに向く。


「よろしく、ここの宿屋をやっているジェクスだ」

「ラインハルトといいます、よろしくジェクスさん」


二人は握手する。


「で、人数は全員か?」

「はい、ただ6名は明日にはこの街を出るの継続して泊まるのは19人ですね」

「了解だ、値段は一人部屋が大銅貨7枚、二人部屋が大銅貨6枚、四人部屋が銀貨1枚と大銅貨1枚だ」

「わかりました」


そう言ってラインハルトさんは金貨を店主に手渡す。


「旦那?」

「私たちはいつまで滞在するかわかりません、なので宿を出る際に差額分を帰してもらえば」

「わかりました、それでは部屋割りはどうしますか?」

「そうですね―――」








部屋割りは


僕とオルド。


カリナ達+ルーア。


ラインハルトさんとガルバさん。


エルフの8人が4人部屋二つ。


ガルバさんの部下3名が4人部屋。


デッドさんはここじゃないどこかに泊まるようだ。


「……はぁ、俺もカリナ達の部屋が良かったな~」

「ちょっ!?オルド!?」


部屋に荷物を置きながらオルドがぼやく。


その気持ちは分からなくはない。


だがそれを彼女たちに言ったら凍えるような視線で睨まれる。


「にしても普通の町だな~」


窓の外を見るとこの街を見ることができる。


ここは大通りから離れてはいるが少し高いところにあるので景色がいい。


しばらく外を眺めていると扉がノックされる。


「アークくん、オルドくん、少し話があるから下に来てもらってもいいかい?」

「あ、わかりました」


ということで僕たちも下に降りる。







「さて、集まってもらったのは今後のことについてだ」


集まったのは食堂になっている場所だ。


時間が微妙だということで俺たち以外に人はいない。


「まずこれからの動きとしては三つある」


そういうとこの街の地図に配置を書き始めた。


「まずはエルフの諸君だ、八人にはアズリウスへの道とネンラールの国境へと向かう道の門の見張りをしてもらう」

「私たちなら馬車を見れば一発でわかるからね」

「そのとおりです、門番みたく一々確認はできないのである程度遠目からも確認できる貴方たちにお願いしたい」

「わかった」


ということでルーアさんを除いたエルフ達は門の近くで張り込むことになった。


「次にアーク君たち」

「「「「「はい!」」」」」

「君たちにはルーアさんと一緒にギルドで雑用を」

「えっと……情報収集?」

「その通り、何か変わったことがないか聞き込みをお願いしたい」


そういうことなら僕たちからは異論は出ない。


「最後に私だが、ガルバが領主に挨拶するのに同伴する」

「そんなことをして怪しまれませんか?」

「もちろん多少は怪しまれます、ですが動きを抑制させることができます。いつも通りだったら発見できない事態でも動きにくい場面では発見することも容易になることがあります」


プレッシャーを与えるのが目的だとラインハルトさんは言う。


「なにか異論はあるか」


誰も声を上げない。


ということで各々が動くことになった。

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