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……ようやくみつけた

道を進んでいくと例の魔力が濃くなっていった。


ガハハハハハハハ!!


そして遠くから太い笑い声が聞こえてくる。


私たちは頷きあい、様子を見る。


「ガハハハハ、笑いが止まらないなこれは!!」

「そうですね!!」

「まさかエルフのガキがこんな簡単に攫うことができるとは思いませんでしたよ」


そういって扉の前にいる小汚い男たちは笑い合っている。


「クラリス殿、あいつらは」

「真っ黒、攫った子供たちが警戒の魔力を付けているわ」


クラリスの手がギチギチと音を立てている。


「それよりリンさん、あいつらの他に敵はいる?」

「………あの三人の奥に15人ほど、そこから少し離れた場所に7人ほど反応があります」

「ではあの三人は切り捨てましょうか」


そこからの行動は早かった。


リンが『風迅』で一人を殺し、それに驚き固まっている二人に矢を放つウライト。


こうして三人は音を一切立てずに事切れた。


「お見事」


そのまま三人を踏み越えると扉を前に来る。


「開けるわよ」


扉を開けて中に入る。


先ほどの空間よりも広く、明るく、中心には光を出す魔道具が置いてあり、炎を使わずに光源を保っていられる。


壁際には幾つもの水が流れている場所があり、水には困らなそうだ。


「ガハハハハハ、呑め呑め!!!」


中心では15人が集まって樽から酒らしきものを飲んでいた。


私たちには気づいていないみたいだ。


「にしても頭領、なんでエルフのガキばっかり攫うんですかい」

「ああ?そりゃ簡単だからだよ」

「ですが、あっしもエルフの女を抱いてみたいですぜ」


私の中で怒りがこみあげてくる。


「バ~カ、大人と子供じゃ難しさが違いすぎる。それに仮にも捕らえることができても大切な商品だそんなことさせられっか」

「へ~い」

「まぁ近々村を襲いに行くからそこで調達しろ」

「うぃ~す」


確かめるまでもないこいつらが誘拐の件に関わっている。


「どうします、殺しますか?」

「いえ、奥の様子を確認してから頭領含めて数人を捕縛します、それでいいですね、リンさん」

「もちろんです」


ということで扉を塞ぐようにウライトを残してから、私とリンさんだけで物陰を伝っておくの空間に移動する。


奥にある空間は檻と物置となっている。


「「「「「「「!!!!」」」」」」」

「し~」


声を出しそうになる子供たちを止める。


「安心して、助けに来たから」


子供たちが今にも泣きそうだ。


「少しだけ待っていてね、すぐに終わらせるから」


この空間を見渡し、奴らがこっちに来れないことを確認する。


「では、リンさんはこの場所を守ってもらえますか」

「わかりました」


この位置を守りさえすれば子供たちに危害は無いだろう。


私はウライトのところに戻り説明する。


「では憂いなくあの害虫どもを処すことができますね」


綺麗な笑顔でウライトは答える。


「同感ね、あんなの生きている価値ないわ」


ということで早速実行に移す。


「縛れ」


ウライトの言葉と同時に地面が動き、ゴミを縛りあげる。


「な、なんだ!?」

「うろたえるな!!」


頭領を縛りあげようとした土の手は剣で切り落とされる。


「てめぇら!ガキどもを人質に取れ!!」


頭領がそう言うと数人のゴミが子供たちの方へ走っていく。


「させると思っていますか」


声が聞こえると同時にごみは崩れていく。


「っチ、もう一人いやがったか」

「頭、こいつらエルフだ」

「なら『封魔結界』を使え」


するとごみの一人が何かを取り出す。


「お頭!」

「速く作動させろ」


なにかの欠片が地面に叩きつけられる。


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