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手段の予測

「届いたわよ」


ノストニアからの届けられた資料が届いた。


「やけに分厚いな」


クラリスが持ってきた書類を見るといなくなった子供は100人を超えていた。


「嘘だろ……」


そこまでエルフの環境は危ういのか?


(神樹があることからの慢心か)


いくら領域内に強い魔物が発生、侵入しないとしても外部からそれなりの魔物が侵入したら被害が出るはずだろうに。


書類に目を通すと名前、子供の特徴、日時、失踪原因が掛かれている。


「主な失踪原因は……魔物による捕食?」


記載の部分を細かく見てみると。


どうやら失踪数日後に樹守の一団が調べに行き、そこで魔力の後を調査。


結果が子供が逃げ惑った後に空中に連れ去られるような魔力痕があったため、大型の鳥類型魔物によるものだと考られている。


(ヒューマン)が空を飛ぶには魔法に頼るしかない、だがそれには大量の魔力が必要だ。なので長時間は現実的ではない)


ユニークスキルや魔具でなら可能ではあるのだが、そんなものを持っているのなら誘拐などしなくても食っていけるはずだ。


そのために人の可能性は限りなく少ないと考える。


「……空中となるとエルフでも追跡は難しいのか?」

「そうね、空を飛ぶとなると風の魔法を使うから魔力が上書きされて良く見えないのよ」


魔法を使うと周囲の魔力が書き換えられて正確な場所がわからなくなるみたいだ。


イメージとしては絵の上に他の絵を書いて、下の絵がわからなくなるようなものらしい。


「別に飛ばなくてもいいんじゃないか?」


地上から確認して経路を追えば。


「無理よ、知らないかもしれないけど空中にも魔力があるのよ、ある程度近づかないと意味がないのよ」


霧みたいなもので、近づけばわかるが遠目からだと霧の景色しか見えない感覚なんだろう。


「それにしても……」


いなくなった子供は今年の夏から激増している。


あまりにもな数値なのでどう考えても何かしらの意図が加わっていると思うが……


そしてもう一つ。


(もしこれがすべて誘拐だったとして、なんで子供たちだけを攫えるんだ?)


攫われた子供たちは必ず一人でいる時か、同じ子供たちといる時だけなのだ。


誘拐に合うのがすべて子供なんてことはよほどエルフのことを知っていなければ困難だろう。


ましては探知力に優れたエルフなんだ偵察で子供かどうかを確認するなんてことはできないだろうし。


つまるところ


(裏切り、かな)


エルフの中に裏切り者がいると考えればすべてがうまく説明が付く。


ここまでの仮説だと。


(人族が大型の鳥類の調教、その後その鳥を使って犯行。そしてその際は事前にエルフの裏切り者が情報を流して、安全になる)


……我ながら突飛な考えだ。


大型の鳥を調教などかなりの予算無しではかなり難しいし、もとより人を不信感を持っているエルフが裏切るのもまた変な話だ。


また大型の鳥の大量繁殖でエルフが被害にあっているのも否定はできない。


(これに関しては向こうの結果待ちかな)

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