最高の組み合わせ
通路を進むと大きな扉に突き当たる。
「これは?」
扉には鍵穴は無く、代わりに3つの窪みがある。
「セレナ」
「見てわかると思うけど、この階層にある三つの宝石を探してこの窪みに当てはめればいいの」
「他には情報はあるか?」
「ええ、まず一階層にいる魔物はゴブリン、ゾンビ、マミーの3種類、そして注意してほしいのは徘徊強エネミーである“死神”リーパ―よ」
「強いのか?」
「ええ、終盤辺りになってギリギリ勝てる相手だったわ」
それじゃあよくわからん。
「すまんもう少し具体的に」
「簡単に言うと今の私たちじゃ手も足も出ないわ」
「じゃあ見つかったらどうするんだ?」
「足が遅いからとにかく逃げるのよ」
ということでリーパーに注意して進んでいく。
「『ファイアーボール』!!」
ギャアア!!
セレナの魔法でゴブリンが倒れる。
「やりました!レベルが上がりました!」
セレナのレベルは低いのでかなりの速度で上がっていく。
既にレベル8まで上がっている。
さらにはリンやラインハルトにしたようにほどほどにステータスが上がるやり方を教えた。
そのおかげかいくつかのステータスは15を超えた。
こうして魔物を倒しながら進むとなにやら大きな空間が見えてきた。
中にはゾンビがうようよと彷徨っていた。
「……あれか?」
「そうです」
ゾンビの中心にまるで見せつけるかのように存在している宝石があった。
「どうしますか?」
「どうしますかって、決まっているだろう」
そのまま堂々と進むとゾンビがこちらに気づいて、向かってくる。
「え、えぇ!!」
「ほら壁になってやるからお前は魔法を放っていろ、俺には当てるなよ」
ということで通路を守るように立ちそのままゾンビが近づいてくるのを待つ。
オォオオオオ
ゾンビは子供女の姿もあり、すこし匂いも漂ってくる。
(臭いが仕方ない、ここはセレナのレベル上げに付き合うか)
あと数歩と言うところでバベルを取り出し振り払う、それで消えるものもいれば再び立ち上がり近づいてくるものもいる。
(ゾンビが死ぬ……って表現もおかしいなこの場合は何て言うんだろうか)
くだらないことを考えていると最後のゾンビもセレナの魔法で灰になった。
「レベルは上がったか?」
「はい、今ので11になりました」
「……よかったな」
「ありがとうございます!!」
部屋の中央にあった宝石を取り、戻ろうとするのだが。
「少し待ってください」
「ん?どうした?」
「確か……ここに」
セレナは部屋のガラクタをどかすと扉と同様の窪みが出てきた。
「やっぱりあった!!」
「これは?そこに嵌めればいいのか?」
「見ての通り鍵穴で、嵌めてはだめです!!」
「なぜだ?」
するとセレナは熱弁する。
この鍵穴に宝石を埋め込むと壁が動き、その先に宝箱があるようなのだが、嵌めた宝石によって中身が変わるらしい。
「ということで手間はかかりますが、全部の宝石を手に入れたら再びここに戻ってきます」
ということで全部の宝石を手に入れるとまた大きな部屋に戻って来た。
「さてでは藍色の宝石を渡してください」
言われた宝石を渡し、セレナが嵌めこむと壁の一部が開き道ができた。
中を見るとあの白い部屋で見た宝箱が一つ出てくる。
「中は……やっぱりこれね!!」
箱の中には白いレイピアが入っていた。
―――――
淡輝晶剣リアシスロクス
★×5
【輝晶剣】【晶魔法】
貴重な鉱物、光結晶ルクレジュアを使って作られた魔剣。名工が光結晶を鍛え上げ、輝晶として剣と成した。長き時を得て剣は魔力を取り込めるようになり、さらにつよい輝きを生み出すことができる。ほかに魔力を含んでいる結晶を使用することで魔法が使えるようにもなっている。
―――――
鑑定すると、このような結果が出た。
「これが目当てか?」
「はい、メイン武器はこれを使っていました」
早速、剣を手に取りスキルを発動する
「ほぅ」
セレナの周囲に二本の剣が浮き上がる。
「やっぱり最初は2本か~」
説明してもらうと、使い続ければこの数が増えていき最大7本になるそうだ。
「では次に行きましょう!!」
ということでほかの部屋に移動し、残り二つの回収する。




