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ルーアの暴走

ガタゴト、ガタゴト、ガタゴト


オークション開催日、僕たちはガルバさんの用意した馬車に乗っている。


「みんなよく似合っているよ!!」


僕たちはガルバさんが用意した服に着替えている。


『パーティーに参加する服はもっているか?』

『持ってないです……』

『ならこの服を着たまえ』


ということでガルバの服装に着替えている。


「う~~ん、綺麗な女性が4人もいて僕の目はどうにかなりそうだ」


ソフィアは白色のドレスで、カリナは赤色のドレス、リズは黄色のドレスを着ていて、とてもよく似合っている。


人族(ヒューマン)ってこんなの服を着るのね」


ルーアさんは萌黄色のドレスを着ておりとてもよく似合っている。


「さて、じゃあこれからのことを話そうか」


僕たちは馬車の中で最後の注意点を確認する







会場に着くとまずは紹介状の確認される。


「―――ありがとうございました、どうぞ中にお入りください」


中に通されるとまずは控室に案内される。


そこで荷物を置き、パーティーの時間になるまで時間を潰すことになった。


ある程度時間が経つとメイドがやって来て紹介状を見せてほしいとやってきた。


「ありがとうございました、ではもう少しで使いの者が来ると思います、その会場では仮面を着けることが容認されています、もし仮面が必要な場合はお申し付けください」


そう言ってメイドは去っていった。


「今のって」

「ああ、裏オークションの事だろうね」


おそらくこの段階で通常のパーティー客と分けているのだろう。


「さてさすがに私も含めて全員が素性を隠す必要がある」

「僕たちもですか?」


僕たちは隠す必要がないと思うけれども。


「あるよ、君たちが無事に買い戻せても力のないただの平民だということがばれたら強引に奪ってくる可能性があるからね」


これが貴族や豪商であれば問題ないのだけれど、とガルバさんはつぶやく。


ということで全員分の仮面をもらいにガルバさんはさきほどのメイドに会いに行った。


「どうしたのですか?」


ソフィアの声でルーアの方を見ると。


ルーアは目を見開いて固まっている。


「……けた」

「ん?」

「見つけた、いまの女性、弟の魔力が微かにだけどこびりついていた」


そうして荷物の中から弓を取り出して駆けだそうとする。


「待って」

「どいて!!アーク!!あいつの後をついて行けば弟に、アイルにたどり着くことができるの!!」


だけどここは譲らない、ルーアの腕を掴み身動きの取れないようにする。


「ダメだ、今動いたらきっと場所を移される、オークションにも参加できないかもしれない!!」

「そんなのどうでもいい!!!」


すると僕の体が浮く。


「カハッ!!」


背中に強い衝撃を受ける。


どうやら無理やり投げ飛ばされたようだ。


「おい、待てってルーア!」

「ルーア!!」


ルーアは皆の制止を振り切り飛び出していく。


「どうする?!」

「ルーアを探そう、ここには強い人たちが多くいる、ルーアさんだけならもしかして捕らえられるかもしれない」


ここはジェナさんでも攻め込めないほど人員がいるのだ、ルーアさんの一人では到底厳しいだろう。


「お~い、仮面をもらって……どうした?」

「ガルバさんルーアさんが!!」


今までに起こったことを説明する。


「まずいな」

「どうすれば」

「……とりあえず、俺たちはオークションに集中するしかない」

「ガルバさん!?」

「今追いついてもどうするつもりだ?お前たちはルーアを止めることができなかったんだろう?」

「それは……」


全力では、なんて言えない。今は目立つ行為ができないそれはルーアも同じ条件なのだ、この条件では僕たちはどうやってもルーアを止めることはできない。


「なら無事を祈るしかない、エルフならそうそう危険な目には合わないだろうからな」

「でも!!」

「私たちもエルフを追えばいずれルーアに会えるはずだ、その時に説得などをすればいいだろう」


僕たちはガルバさんに説得され、オークションを優先することになった。

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