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裏組織の伝手

その後、エルダさんがこれからの行動を説明してくれる。


「まず必要なのが情報。これはデッドとベルヒムがやってくれているからすぐにわかると思うわ」

「……あいつらに頼っているのか」


ジェナさんは何やらベルヒムさんのことが苦手なようだ、証拠にベルヒムさんの名前が出ると顔をしかめた。


「しかたないわ。表にも裏にも精通している情報屋は彼らだけだから」

「仕方ねぇな」

「次にエルフ達の伝手としてアーク君たち」

「このガキどもを関わらせるのか?」

「ええ、これも仕方ないわ。彼らがいたから今回の件も私たちが知ることとなったんだから」

「だけどよぅ」

「仕方ないの。彼らは私たちの協力が無くても今回の件に関わろうとするもの」


エルダさんの言う通り僕たちはさらに言えば僕だけでも動こうと思っている。


「……みたいだな全員テコでも動かなそうだ」


ジェナさんは僕たちの雰囲気を感じ取ってくれた。


「そして裏に伝手がある」

「私ってわけか」

「その通りよ」

「なるほど。で肝心の方法はどうするんだ?」


エルダさんの言葉に僕たちは注目する。


「それは簡単よ。まずはオークションに参加するの」

「そのために私か」

「ええ。まずは何をおいても攫われたエルフの居場所を知るのが重要よ」


奪うにしろ、買い戻すにしろ居場所を掴むのが最初だ。


「ベルヒム達が調べられたらそれに越したことはないわ。でもベルヒム達でも居場所まではつかめないと思うの」

「まぁそうだわな。攫った奴からしたら大金に化ける商品だ。横取りされないように隠すのは当たり前だな」


人攫いからしたら居場所を隠すのも最重要だ。


下手に見つかり騒ぎになると人攫いも大変なことになる。


「だから確実にエルフが現れる場所、つまりはオークションに参加しなければいけないのよ」

「そこからならエルフ達が自分たちで追跡もできるかもな」

「ええ。それに何だったら自分たちで買い戻せる可能性もあるわ」

「納得だ。オークションに参加するにあたって裏の組織を使うか」


ということでジェナさんを通じて裏の組織に接触してオークションに参加することが最初の条件なのだ。










翌朝、ジェナさんは僕とオルドを連れて貧民街、いわゆるスラム街にきていた。


「いいか?ここから先は私からあまり離れるなよ」


とある建物の前で僕とオルドにそう告げるジェナさん。


「おい!ここがどこか分かっているのか?」

「いい女じゃねえか誰かが呼んだ娼婦か?」


扉の前に座り込んでいる二人組はこちらを見て笑っている。


「下っ端だな。さっさとクアレスを呼んできな、ジェナが呼んでいるってな」


そういうと下っ端は慌てて中に入っていった。


「えっとジェナさんここは?」

「ガキはそういうことを聞くな」


そう言って何も教えてくれない。


これには少し不満だ。


すると建物からさっきの2人と武装した二人に守られている老人だ。


「ジェナか、今回はなんのようだ?」


老人の声はしわがれているのだが、確かな力強さを感じさせた。


「少し頼み事だよ」

「……いいだろう中に入れ」


ジェナさんが中に入るので僕たちもついて行く。


「そいつらもか?」

「ああ、今回はこのガキたちがメインだからな」


老人がこちらを見定める。


「いいだろう、そいつらも中に入れ」

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