牧師探し
ということで賑わっているマークスさんの店に来る。
「ん?アークじゃないかどうしたんだ?」
「実は」
教会にホーカスさんがいないこと、屋台の店主にここにきているんじゃないかと聞いたことを伝える。
「そうか、でもここには来ていなかったぞ」
「そうですか、どこに行っているか心当たりはありますか?」
「ちょっと待ってろ」
するとマークスさんは客として来ている女性陣となにやら話をする。
「わかったぞ、どうやら、薬草を取りに行ったみたいだ……ただな」
どうやらホーカスさんが薬草採りに出たのはだいぶ前でもう帰って来てもおかしくはないらしい。
「まぁ、待っていればいずれ戻って来るさ」
というがマークスさんの顔は分かりやすく心配している顔だった。
「僕たちは暇なので迎えに行きますよ」
「いいのかい」
「はい、みんなもいいかな?」
「もちろんだぜ」
「ええ、何かあったら心配ですし」
「だね~」
「それに私たちなら戦うこともできますからね」
「じゃあ、お願いするよ」
ということで僕たちはホーカスさんが向かった森に来ている。
「見慣れない植物ばかりですね」
カリナの言う通り王都周辺の森では見かけない樹や草だらけだ。
「木の実も見たことないものだらけ」
「少し採っていこうよ~」
「だな、うまそうだし」
と言うことで木の実やキノコを採取しながら森を進む。
「しっ、何かいる」
斥候であるリズが何かを見つける。
草陰から覗くと王都周辺でもよく見かけた魔物、ゴブリンがいた。
「…どうやらここにはあれだけっぽい」
「ゴブリンがいるということは少なくともあと数体はいるはずね」
ゴブリンは繁殖力がすさまじく、よほどのことがない限り群れで行動する。
「行くよ」
いつも通り武器を抜き、攻撃する。
ギ?!
急に出てきた僕らに驚いているがもう遅い。
「はぁ!」
剣で切るとゴブリンは動かなくなった。
「あっけねえな、まぁゴブリンだからしゃあねえけど」
つまらなそうにつぶやくオルド。
「ほらさっさとホーカスさんを見つけましょう」
カリナに続いて薬草の場所まで目指す。
ホーカスさんが取りに来たのはスアファ草と言うもので、一般的な傷薬として使うもので、よく岩場の近くや崖に生息しているらしい。
「言ってた場所ってここだよね?」
僕たちは森を進むと崖にたどり着いた。
「う~ん、ここには来たみたいだね~」
「そうですね、ところどころ摘み取られた跡がありますから」
スアファ草が生えている場所にはいくつか途中までしかない草がいくつかある。
「でもここにはいねぇみたいだな」
この場所は見通しがいいのだがホーカスらしき人物の影はない。
「リズ、どちらに行ったか分かりますか?」
「わかんな~い、この岩場だと痕跡は摘み取られた草ぐらいかな~」
「なら別れて捜索するのが一番じゃないか?」
「そうね」
ということでカリナの言う通り別れて探すことになった。




