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金色の鍵とお爺ちゃんの思い出

作者: くうくう

古い大きなお爺ちゃんのお屋敷。


2階にある、古いタンスの下から2番目に、金色の鍵が大切にしまい込まれている。


僕はそれが、どこの鍵かワカラナカッタので、とても気になってしまった。


だけど、この鍵はきっとお爺ちゃんの大切な物だって思うから、最初に来たときは元の場所に戻したんだ。


家に帰った後、どうしても気になって、気になって仕方なくなって、その週の日曜日に、自転車に乗ってお爺ちゃんのお屋敷に行ったんだ。


家を出てから2時間かかってしまったけれど、お爺ちゃんはニコニコしながら出迎えてくれた。


僕はお爺ちゃんに鍵を見つけてから今日の日まで、の事を話した。


お爺ちゃんとタンスを開けると、お爺ちゃんは鍵を持って僕について来るように言った。


2階のタンスのあった部屋から、廊下の端っこにある部屋に入ったお爺ちゃんは、押し入れの奥から真っ白な箱を取り出すと、


「ミンナには内緒だよ」


お爺ちゃんは照れながらそう言うと、金色の鍵を差し込んでクルリと回した。


中から出て来たものは古ぼけた沢山の手紙。


お婆ちゃんからお爺ちゃんへのラブレターだった。


中には何が入っているのかが解った僕は、お爺ちゃんの手作りオムライスを食べた後、お爺ちゃんの車で家まで送ってもらった。


もちろん僕の小さな自転車は、車のトランクの中に積んである。


車の中で、お爺ちゃんとお婆ちゃんの昔話を聞きながら、お爺ちゃんは今もお婆ちゃんが大好きなんだなと感じた。


家まで送ってくれたお爺ちゃんと、今日の事は誰にも言わないと、男どうしの約束を交わしあった後、お爺ちゃんは家に上がらずに車に乗って帰っていった。


そして僕は、玄関を開けると「ただいま」と言ってから家の中に入った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おじいさんの大切なものがおばあさんからの手紙、という設定が素敵でした。 [気になる点] 1つの短編としては、もう少しパンチやくどい設定があっても良かったのではと思いました。物語としても短い…
2014/05/12 12:41 退会済み
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