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テンプレート  作者: 雲州ミカン
パーティー追放編 一章
3/48

突然の追放とか言うテンプレート 1


 ………………

 …………

 ……

 …


 ………………はっ!


 ガバッ!……っと起きた先は、


「……なんだ、これ?」


 どっかの個室だった。

 なんだろな……もう、俺はツッコミを入れるのをやめる必要性があるのかも知れない。

 どちらにせよ、おかしな場所にやって来ている事だけは確かだった。


「……俺は、寝てた…のか?」


 半信半疑……と言うか、疑惑率の方が高いレベルで周囲を見渡しながら独り言ちる。

 寝ていた可能性は高いだろう。

 だって、さっきまで意識がなかったんだし?

 それに、どうしてか個室のベットから起き上がって来たのがナウな俺だ。

 きっとこれがDMあたりで言う台詞だったとするのなら、こうなるだろう。


 起床ナウ!


 ……いや、こんなメッセ送ったら『お前馬鹿か?』とか言われそうだから送んないけど……ついでにナウとか平成(かこ)へと置き去りにされた死語を堂々と語っている時点で、違う意味で馬鹿にされそうな今日この頃……皆様、ご健勝のことと存じます。


 ……って、そうじゃない!

 俺は一体、誰に手紙を書いていると言うんだよ? しかも脳内で!

 

 ともかく、現状把握だ!

 立て続けに起きている不可思議現象のお陰で、脳内がパンク所かバーストしそうな勢いではあったが、物を知って理解すれば、なんらかの突破口を見出す事が出来るかも知れない!

 

 まぁ、そんな物が存在する様には全く見えなかったけど!


「とにかく……ここは、何処なんだ?」

 

 ……思い、俺は上半身だけ起き上がらせていたベットから立ち上がろうとした、


「……?」


 その直後、謎の文字が目前にあった事を知る。

 これはなんて表現するのが正しいのだろう?

 A3判ぐらいのコピー用紙が宙に浮いていて、そのコピー用紙に文字が書かれていると表現すれば、大体その通りと言うべきか?


 果たして、謎のコピー用紙に書かれていた内容と言うのは……こんな感じだ。


『今日からSランクパーティーになる貴方は、パーティーリーダーから追放の告知を受けます』


「……はぁ?」


 なんだ、それ?

 ちんぷんかんぷん過ぎて唖然とする。

 

 俺は普通の高校生だぞ?

 Sランクパーティーってなんだよ?

 あれか? 良くあるラノベの追放モノに出て来るヤツか?

 お前は無能だからパーティーから出てけ!……みたいな事を言われて、一文無しでパーティーから追い出されるとか言うテンプレ展開か?


「いや、おかしいだろ? それ?」


 そもそも俺は、パーティーに入る以前に、冒険者になんてなって……。


 ガチャッッッッ!


「オイこらテメェ! この俺様が直々に呼び出してやったと言うのに、まだ部屋にいやがるのはどう言う了見だっ⁉」


 ……ないと思っていたら、頭のおかしいチンピラ風味の男がやって来たんですけど?

 

 いやぁ……ナニコレ?

 普通に初対面なんですけど?

 こんな事を考える俺だったが……不意に何かが頭の中にやって来た。

 すっごぉ~く微妙な感覚だ。

 特に不快と言う訳ではないんだが、不気味な気持ちで一杯になる。

 なんでか……って?

 そりゃそうだろ?

 だって、俺が記憶してる訳もない様な『何か』が一瞬で頭の中に入って来たのだから。


 いやねぇ、その速度もとんでもないよ?

 N.2SSDも真っ青な勢いで、脳内インストール完了だよ?

 もう、笑うしかねーよ、こんなの。


 だが、そのまま現実逃避して笑ってられる程、状況は芳しい物ではなかった。

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