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テンプレート  作者: 雲州ミカン
プロローグ
2/48

プロローグ・ゲームをしよう 2

 こうして神社へと向かう事になった俺なのだが……神社の敷地に入った瞬間、


「……っ⁉」


 視界が変わった。


 なんの変哲もない、子供の頃から見ているだろう神社の入り口に足を踏み入れた瞬間、これまで一度だって見た事もない様な場所……恐らく、北欧神話とかに出て来そうな巨大神殿っぽい所に立っていた。


 …………。

 ……いや、ナニコレ? これ、どんなドッキリ?


 地元で海外旅行している気分だ。

 さっきまで右も左も馴染み深い、細路地の野良ネコまで知っている様な場所から、いきなり視線の一ミリ先すら知らない場所へとワープして来たのだから、俺の精神は天地がひっくり返る勢いで動揺する事しか出来ない。


 マジで一体……何が起きてるって言うんだ?


 俺の心がマグニチュード9.0程度の揺れを計測していた頃……声が聞こえた。


 『ゲームをしようじゃないか』


「……ゲーム?」

 

 おかしな物言いだ。

 見る限り、そこは東京ドームにだって負けないレベルでデカい神殿のど真ん中。

 そして、それしかない。

 強いて言うのであれば、神殿っぽい白い石柱と同色の壁があるだけ。

 この状態でどんなゲームをすると言うのだろう?

 そもそも、俺は……だな?


「なんで、お前とゲームをしないと行けないんだよ?」


 眉を大きく捻って言ってやった。

 不本意極まりないからだ。

 大体、俺は亜里沙に呼ばれたから来た。

 それだけの筈だと言うのに……ゲーム、だと?


『お前はゲームをする為に呼ばれた……それだけの話しだ』

「……はぁ?」

『なぁに、大した事ではない。お前には一つ特殊な固有技術(ユニークスキル)を与えてやる。かなり有用な代物だ。上手く活用すると良い』

「いや、なんだよ? そのユニークスキルって? とっても面白いスキルなのか?」

『そのユニークではない……いや、ある意味『面白いスキル』ではあるかも知れぬがな?』


 声がそう答えた直後……ぐぅっ!


「……な……なん…だ?……こ、れ……?」


 俺の意識が混濁化して行く。

 いきなり何だって言うんだよっ⁉

 こっちはマジで何も分かってないって言うのに!


 言ってやりたい事は山の様に……そう、チョモランマもビックリな勢いで山程あるって言うのに!

 せめて雑言の一つでも叫んでやりたい俺が居る中……その意に大きく反する形で、俺の意識はとてつもない何かの意思によって奪われて行く。


 くっそぉぉ……マジでこれ何なんだよ……?


『最後に、このゲームの内容だけを言って置く』


 徐々に意識が暗闇へと落ちて行く中、声が聞こえた。


『このゲームは人探しだ』


 答えた謎の声を最後に……俺の意識は完全に闇へと沈んだ。 

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