9 はじまる冒険者生活
シスターから受け取ったまっしろスライムの魔物カードを使用した。魔物カードの使い方は、カードを額に当てて、念じると浄化スキルを習得できた。
アドバイス通りにギルドの職員に冒険者にお勧めの宿を紹介してもらったが、
2人部屋で1日3000ゼニー……1か月で9万ゼニー必要になる。まっしろスライムを倒してるだけじゃ生活は苦しいな。
武器は俺のは細身の鉄の剣とファナは大きめの鉄の斧を購入した、防具は正直見た目を気にしたんだけど、安い防具では防御力と可愛さを両立するのはまだ難しいということで、2人ともかわのドレスを購入した。これだけ買い物をしただけで、貯金は大分無くなってしまった。
さっそく冒険者の依頼をうけてみようと協会に向かったんだが、やたらと視線を感じる。
フレイヤの加護の効果が出ているのか?見られているような気がする。魅力をまき散らすそうだからなぁ……これもデメリットだったりするのか?
協会でこなせそうな依頼をファナと選んでいると、やはり視線を感じる……周りを見渡すと、職員のアンドロイドが近くに立ってこちらを見つめていた。アンドロイドに見つめられている?
「Gランクのクエストでオススメなのは、宝石のかけらの納品クエストがおすすめです」
見せてくれた依頼には、ルビーの欠片、サファイアの欠片、エメラルドの欠片を3つずつ納品と書いている。依頼の期限はない。それにしても、アンドロイドから話しかけられたのは初めてかもしれない。もしかしてフレイヤの加護のスキルから、俺から女神フレイヤの何かを感じてるのかな?
表情は無表情なんだけど……アンドロイドは話しかけない限り反応しないと思ってた。
「ありがとう、この依頼を受けてみます」
職員のアンドロイドは手続きをしてくれながら採取する場所を教えてくれた。
「3種類ともスラリン島のモンスターがドロップするアイテムです、詳しい説明は箱庭の入り口にある施設の中にいる私に聞いてください」
同じ顔のアンドロイドは全員同じ人という認識でいいらしい?別の私に聞いてくださいと言われるとは……アンドロイドに名前とかついてるんだろうか。
「そういえば、あなたの名前はなんていうの?」
職員は少し固まった後……
「名前はありません、女神様に作られた職員アンドロイドです」
うーん……職員さんとかアンドロイドとか呼ぶのも呼びにくいし、アンドロイドだから、アンとでも気軽に呼んでおくか。
「ありがとねアン。スラリン島にいってくるよ」
さっそくファナと一緒に町の南門から、箱庭スラリン島へ向かった。