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8 フレイヤの加護

成人の儀式は教会で行われている。今年13歳になる子供は孤児院のメンバーを含めて20人はいるようだ。貴族の子供もいるらしいが、皆女神フレイヤ様の像に祈りをささげている。


成人の儀式を行うとユニークスキルを1つコモンスキルを1つ授かることができるが、

スキルは心から強く願っていることが反映されてスキルが授けられる。

火魔法が得意な魔法使いの家系に生まれた子供が、魔法の才能がほしいと願い魔法の才能と火魔法のスキルを手に入れたりするのが分かりやすい例……コモンスキルである火魔法のスキルは後々取得することもできるが、魔法の才能はユニークスキルであるため簡単には手に入れることはできない。


やがてフレイヤ様の像が光り輝き、体に何かが入ってくる感覚を感じる。

さっそく左手に出した携帯を見てみる。


トモエ Lv3 Gランク スキル フレイヤの加護 身体強化


・フレイヤの加護 ユニークスキル バッシブ

美と愛の女神フレイヤの加護、常に髪はさらさら肌はすべすべ、顔には自然に薄い化粧をしているよう。

髪が濡れたまま寝ても翌日にはサラサラ、愛にあふれ魅力を周りにまき散らす。少しえろくなる。


・身体強化 コモンスキル アクティブ

魔力を体に纏い身体能力を向上させる。自身のLvが上がるごとに纏える魔力の量が上がる。


美少女を極めたい俺のために、ケアやメイクを常にやってくれるという夢のようなスキル。

少しえろくなるのは代償かなんかだろうか……

華奢な女の子の体のままでもパワーが出せるように、身体強化のスキルも覚えているので、理想のスキル構成だな。

式が終わった後パーティごとにシスターロザリアと面談が行われた。俺たち2人は最後だった。


「まずあなたたちの習得したスキルを教えて下さい。そのうえで今後の進路を決めましょうね」


俺はフレイヤの加護と身体強化について説明した、もちろん少しえろくなるのは内緒で。

ファナはなぜかシスターと手をつないで見つめあっている。


「なるほど、美少女趣味のトモエにピッタリのスキルね。身体強化はLvが高くなるほどどんどん使いやすくなる、使い手も多い人気のスキルよ。そしてファナのスキルは……実際にトモエにやってみて」


ファナが右手を握ってきた後、頭の中に少女の声が聞こえてきた。


(こんにちは、ファナです)


「いまのは、ファナの声か?」


ファナは恥ずかしそうにうなずく。元は可愛らしい声をしてたんだなぁと思っていると

ファナは顔を真っ赤にしてうつむく……どうしたんだ?


「ファナのスキルは心の声と怪力、怪力は力が強くなる斧や鈍器を使う人に向いている使い手も多いコモンスキルだけど、心の声は対象に触って心の声を相手に届けること、そして見つめている対象の心の声を聞くことができるユニークスキルらしいの」


なるほど、ということは可愛らしい声をしてるんだな~という心の声がファナに聞こえてたのか。


「ファナが見つめたうえで声を聞こうとしない限り、トモエの心の声が漏れることはないようだから安心して大丈夫よ」


とはいえ、可愛いな~くらいはいいが、えろい事考えてる時に読まれたら大変だな……。

スキルを確認したうえでシスターロザリアの進路相談が進む。


「男の子3人組はそのまま箱庭冒険者として活動、女の子3人組はパーティ解散して、各自孤児院や教会の職員として働きたいそうよ」


ポーク達はおそらく戦闘用のスキル覚えたんだろう。女の子3人はまっしろスライムと半年戦って、

冒険者をやるのは向いていないと感じたようだ。俺は箱庭冒険者になってLvを上げて高ランクの冒険者になって、生活していこうと思っている。


「俺は冒険者として活動していく予定です……ファナは?」


と尋ねると右手をぎゅっと握ってくる。


(私はトモエと一緒にいたい、冒険者を一緒にする)


「ファナも一緒に冒険者をやるそうです。孤児院を出た後は、この町を拠点に宿に泊まって活動したいと思います」


シスターロザリアは頷いて今後のアドバイスをくれた。


「宿は箱庭協会の職員に聞けば箱庭冒険者向けのいい宿を斡旋してくれます。2人とも武器と防具も

揃えた方がいいでしょう、トモエは片手剣、ファナは斧がいいと思います。箱庭協会で冒険者向けの依頼を受けるのもよいですが、町の南門から下の方に行ったところにあるランクGから入れる箱庭……通称スラリン島に行ってみるのもいいと思います、困った時は、私に連絡をください。箱庭携帯の連絡先を交換しておきますね」


そうしてシスターロザリアと連絡先を交換したのだが。


ロザリア Lv21 Cランク 通り名 先読み


とある、ランクCからは通り名がつくらしいが、先読みというのもカッコいいな……

シスターロザリアと別れて教会を後にし、さっそく箱庭協会へ、今後の宿の斡旋と初期装備を揃えにいこう。ファナに声をかけて歩き出すと、手を握ってきた。


(いつも優しくてありがとう、これからもよろしくね)


カタコトのような声で頭の中に聞こえるが、まっすぐな好意に嬉しくなる。


「こちらこそこれからよろしくね、ファナ」


嬉しくなって優しくファナを抱きしめた。抱きしめたながら、右手がファナのお尻を触っていた気がするが、女神の加護の影響に違いない……











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