表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/52

45 生きる意味を

朝からお腹がたぷたぷになる問題はアルシエが解決してくれた……俺が左でアルシエが右担当だ。シャロンは少し嫌そうというか恥ずかしそうな感じをしていたのだが、アルシエはとても嬉しそうだった。


「あるじ様、僕はあるじ様の従魔になれて幸せです」


俺とシャロンとアルシエ、魂に刻まれてずっと3人一緒とは思っていたが、シャロンに俺とアルシエが引っ付いている状況は想像してなかったな……飲みながら幸せを語るアルシエはとても満足そうな表情だ。よかったなアルシエ……そんな幸せな朝を迎えて、今日は世界樹の迷宮へと挑戦する日だ。ララノア師匠に連れられて、俺とアルシエを抱いたファナとロザリアの3人で世界樹の迷宮へ来ている。果実を最深部へと持っていく試練には父親とエルフの母親が一緒にいくのが通例だが、パルミラはお腹も大きいためお留守番だ。


「よく聞け、世界樹の迷宮は森の中を進む箱庭だ、別に階段を降りたりするわけじゃないが、上層と中層と下層と3つのエリアに分かれている、魔物の強さが違うから分かりやすいが、上層の最後と中層の最後に丸太小屋がある。そこは魔物に襲われない神聖な丸太小屋だ。昔おれが行ったときは中にベッドやトイレやお風呂までついている快適な丸太小屋だったのぅ。そして世界樹の泉がある最深部の手前……下層の最後には迷宮のボスがいる、トモエ今のお前なら必ず倒すことが出来るだろう」


ララノア師匠から説明を受けた後、職員アンドロイドに迷宮への入り口を開けてもらう。迷宮の中はエルフの里のように幻想的な景色ではあるが、少し不気味な雰囲気もある。俺とファナとロザリアの3人は迷宮へ入っていくが、なぜかララノア師匠もついてきていた。


「師匠?どうしたんです、一緒についてきてくれるんですか?」

「おれが一緒にいって試練をクリアした所でお前たちの為にはならんよ。以前ついていった時は冒険者ではない夫婦だったから護衛しただけさ……トモエお前にはこれを受け取ってほしい」


ララノア師匠は少し遠慮がちに小さな透明な箱を渡してきた、この箱……中身は世界樹の果実が入っている。


「もしかしたら……と思ってな、おれも世界樹に触れてみたら、世界樹の果実が生ったのよ。笑ってくれトモエ、500年以上も生きている婆が、エルフを二人も妊娠させたお前ならと、期待して毎晩お前を誘っていたのさ……妊娠したらいいなってな」

「そんな、笑いませんよ師匠、相手が誰でもいいなんて思うようなエルフはいないって知っていますから、妊娠したらいいなと思って俺を誘ってくれて嬉しいです」


ロザリアにも視線を送ると、頷いてくれる。エルフは愛に溢れた種族だと思う。俺は師匠の果実を受け取った。


「ありがとうトモエ、3つも果実はいらないと思うが、お前にいつか大切な人が出来た時に使ってほしい。おれに子供を授けてくれたお前のためになるならそれでいい……おれはお前に斬鉄剣を授けてから、もう思い残すことはないかもしれないと思っていた。だが、生きる意味をまた一つ手に入れたよ、このお腹の子を育てて、立派な刀剣術の使い手に育てよう。楽しみだよ……ありがとうトモエ」

「師匠……良かった、まだまだ長生きですね」

「師匠は今日までで終わりでいい、ララノアと呼んでくれ、おれの旦那様……いってらっしゃい」


ララノアは俺のほっぺたに優しくキスをしてくれて、そのまま手を振って迷宮の外へと出ていった。

女性は本当に強いな……これから彼女は2年間前後妊娠中の後子供を産むんだろう。俺は前世でパニック障害になり不安な毎日を送っていた。お腹が大きくなるだけで不安になって震えていたかもしれない。

そういえばこの世界にきてから不安な症状やパニックになることは無い。シャロンを失ってしまったと思ったあの時だけだ……やはりストレスを感じてないからなんだろうか。それだけ毎日を楽しめているならいいことだけど。


「さあ、行こうか!」


俺の掛け声とともに迷宮の奥へと進んでいく、パーティのバランスはいい感じだ。

中衛に俺と影の中でシャドウガード用に待機している中距離の鞭を使うシャロンと前衛を担当する両手剣のアルシエとハンマーを持つアタッカーのファナ、そして回復役と魔法の矢を打つ弓を持つ後衛のロザリアの5人だ。


最初にでてきた魔物はオークの集落でもよく倒していたオークだ、携帯で鑑定してみる。


ビッグオーク Lv15 Eランク


確か今までみたオークの集落のオークはLv12のオークだったが、そんなにサイズは変わらないけどビッグオークって言うのか……不思議そうに思ってるとファナが腕をつかんでくる。


(下半身みてみて)


ファナに言われてビッグオークの下半身を見てみると、アフリカサイズなんて目じゃないほど巨大な物が装備されていた。これはビッグですな……腰布の上からでも隠せない、心なしかビッグオークは興奮してロザリアを見つめている気がする。やっぱりエルフにオークは付き物なのかねぇ。


「なぁロザリア……女王様の妊活の相手ってビッグオークじゃないよな」

「馬鹿な事言わないで!あんなのお断りよ……しっかり私を守ってよね」


ビッグオークはあきらかにロザリアを狙うので皆でタコ殴りにして倒していった、これが世界樹の試練。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ