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27 護衛任務完了

パルミラや騎士団が到着して、生き残っている2人の男を捕まえて帰っていった。パルミラは騎士団と協力して、依頼主の情報などを調べるようだ。俺はファナを、ララノアさんはアリエルを抱きかかえて町に戻る。


「さぁて、おれ達も帰るとするかのぅ……ところでトモエよ、そのサキュバスもそのまま一緒に帰るのかのぅ?」

「えーとさすがに町に連れて帰るのは無理かなぁ、シャロン、なんかパッと戻れないの?」

「そんな!酷いです……ようやく一緒に居られますのに。ご安心ください、サキュバスは影魔法が使えますので、ご主人様の影の中に私の部屋を作りますので、そこで生活しますわ……これからはずっと一緒です。」


影魔法って色々使えるんだなぁ、吸精といい、サキュバスのスキルはサキュバスの方が上手に使えるか。

……俺が何してる時も影に居ると思うと、それはそれで困る気もするが……

シャロンを影に収納して、町に戻り家に帰った。……ハードな一日だった、ララノアさんとアリエルにも家に泊ってもらって、俺もファナをベッドに寝かせた後、肉体的にも精神的にも疲れたからか、眠気に身を任せてすぐ眠りについた……。


……なんだろう……温かいお風呂に浸かってるような、体がぽかぽかしてる。温かさを感じていると段々と意識がはっきりしてくる。仰向けで自分のベッドに寝ているようだ。着ている布団がもぞもぞと動いている、布団の中からシャロンが顔を出した。


「おはようございます、ご主人様……朝ご飯を頂いておりました、ありがとうございます。」

「おはようシャロン……シャロンのおかげで夜もぐっすり眠れるし、朝もすっきりと起きられるよ。」


シャロンの頭を撫でる、シャロンには朝と夜にご飯を与えている。俺はご主人様だから、従魔に食事を提供するのは当たり前だ……シャロンはサキュバスだから俺が寝てる間に朝ご飯と夜ご飯を食べてくれて助かる、おかげで朝も夜もすっきりだ……あの誘拐が起きた日から3日目になる、護衛も最終日だ。ファナはすっかり元気になって、時間が許す限り、アリエルが寝ているベッドの横に座っている……責任を感じているんだろう。


家にはララノアさんとパルミラが交代で護衛についている、誘拐を依頼した貴族というのも無事捕まったらしい。ファナが心の声が聞こえるというのも捜査の役に立った。俺はというと護衛の任務中というのもあり、家の中で待機していて、ゴロゴロとした毎日を過ごしている。従魔となったシャロンと絆を深めるのに3日間全力を注いだともいうね……お互いの事をまだ知らないから話は弾んだ。


「トモエ、姫様が目を覚ましたぞ」


ララノアさんが教えてくれて、さっそくアリエルの寝ている部屋に向かう……が、ララノアさんちょっと着物がはだけすぎでは……同じ家で生活していると、こんなに洋服を着崩して歩くなんて、白の着物にスタイルの良さも合わさって、もう素晴らしいとしか言えない。朝からすっきりしたはずなんだが……

アリエルの寝ている部屋に入ると、体を起こしたアリエルとファナが泣きながら抱きしめあっている。

二人揃って生きてこの家に帰ってこれた喜びを感じてるんだろう……しばらくそっとしておこうと離れようとする。


「まって!トモエ、助けてくれてありがとう。その、治癒スキルを使った後、その、えっと。私に……助けてくれたでしょう!前に力を使ったときは苦しさはこんなもんじゃなかったわ……おかげで少し楽になったわ、ありがとう」


アリエルは顔を赤くして、お礼を言った。あの長いキスを覚えてたのか……少し恥ずかしいな。


「ああ、元気になってよかったよ。病み上がりなんだ無理しないようにな」


そう言って後はファナに任せて部屋を出た。護衛任務最終日に目が覚めてよかった……寝たままでも今日エルフの里に馬車で帰る予定だったらしいから。色々あったが、きちんとお別れしたかった……お昼も過ぎて、旅立つ時間になり、エルフの里へ帰るための馬車が家の前に停まった。


「ファナ、ありがとう。大変な目にもあったけど、ファナのおかげで楽しかったわ。あなたは私の唯一の友達よ」


ファナとアリエルは抱き合って別れを惜しんでいる。……あれ?唯一の友達って俺は??


「トモエ怪我をさせてしまってごめんなさい、ファナも。お別れの時に言うのはずるいと思うけど、私達3人でまた冒険できるかしら?」


アリエルはすがるような瞳で俺を見つめている……今にも泣いてしまいそうな表情をして……


「残念だけど、俺とファナはアリエルを守れるほど強くない。Cランク以上のパーティが襲ってきたら、今回のようにやられて、次は死んでしまうかもしれない。俺はDランクだけどファナはまだEランクになったばかりだ、アリエルと3人で冒険するのは難しいよ」


アリエルは俯いてボロボロと泣いてしまう……現実は厳しかった……アリエルはエルフでお姫様で、狙われてしまう。同年代の俺とファナの二人では守る事なんて出来なかった……ずっとパルミラとララノアさんに見守ってもらいながら冒険することはできない……だから!


「だけど……俺もファナも冒険者になってまだ2年目だ。もっともっと強くなって、Cランクにだってなる!強くなったその時は……3人でまた箱庭へ冒険しに行こう……アリエル、お前も今度は戦えるように、エルフの里に帰ってから修行しろよな」


泣いているアリエルの頭を少し乱暴に撫でてやる。


「痛いじゃない!もう……次に冒険する時は私が二人守ってあげるわ!……だから、元気でね」


アリエルは俺のほっぺたに軽くキスをして、そそくさと馬車に乗っていった。

ファナと寄り添いながら、馬車が去っていくのを見つめている……ふと横を見ると、なぜか同じように見つめているララノアさんが立っていた。


「あれ、なんでララノアさんは乗ってないんですか?」

「帰りの道中はパルミラ達で十分だろう、おれにはやる事ができたからな……トモエよ。強くなると言ったな?おれの弟子にならないか?、おれはトモエが気に入った、おれの刀剣術……斬鉄剣を伝承するのはトモエがいいんだ」


ララノアさんはたわわな胸で抱きしめてくる、そんなに俺がいいのか……俺も抱きしめられるのは気に入っている。目を瞑って意識を集中しようとしていたら、ファナに腕を掴まれる。


(トモエはおっぱいがすき)


……そうだぞファナ。おっぱいが好きだぞ?だからどうした……ふがふがっ……

身を任せて抱き締められていると、ファナにひっぺ剥がされた。


「えとララノアさん、俺も強くなりたいので、ぜひ弟子になりたいのですが……どうして俺が気に入ったんですか?」

「仲間を守るために、5人の敵相手にあの大立ち回りができる強さと、人を殺してしまうということに怯える弱さを持っているトモエが気に入ったのさ、おれの斬鉄剣を教える奴にはその二つを持っていることが大切だからな……」


ララノアさんはうんうんと頷いている。ファナがララノアさんの腕をつかみ何かを話している。


「ファナといったな、残念だが、お前も弟子にすることはできん。おれが気に入ったのはトモエだけだ。斬鉄剣は教えることはできないのぅ……だがそうだな、姫様と3人で冒険するというのなら、ファナが強くなることも姫様の助けになるだろう。トモエを鍛える合間に少し鍛えてやる事はできる、それでどうかのぅ?」


ファナは嬉しそうに頷いた、良かったなファナ……一緒に強くなって3人でまた冒険しような……ファナの頭を優しく撫でる。


「よーし、そうと決まったらおれは今日からこの家に住むぞ。明日から早速修業を始めるからな」




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