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19 指名依頼

パルミラさんってキス魔だよなぁ、初めて会った時もキスしてきたし……まだ背中に柔らかい物がくっついてるけど……エルフの貴族?なのか、言葉遣いが丁寧な喋り方だったが、一緒に住み始めてからはすぐに砕けた喋り方になった。


「トモエさ、協会から指名依頼来てたの断ったでしょ?あれ、私が指名した奴なんだよね~」


なるほど、どおりで、お姫様の護衛依頼なんていうCランク以上の冒険者が受けるような依頼がEランクパーティのシスターズに送られてくるわけだ。まぁ、成人したばかりの女の子冒険者でCランクなんかいないだろうけど……背中にムニムニと柔らかい物が押し付けられて形を変えていて、全神経を背中に集中してしまう……


「実力だけならもうDランク上位でもおかしくないし、成人したばかりの姫様と歳が近い、今回の依頼にピッタリなのよ。ねぇお願い、期間は1週間で出かける時だけ護衛に参加するだけでいいからさ」


うーん、パルミラさんに頼まれては断るわけにもいかないが、どうにも納得できない所がある……


「一応聞きたいんだけど、なんで俺たちに指名なの?、強い護衛は里から連れてきて、観光案内に歳の近い子を雇った方がよくない?」


正直Cランク以上の刺客とかに襲われたら何も役に立たないと思うんだけど……


「依頼を受けるって言ったら教えてあげる♪」


可愛い奴め……じゃないわっ!後ろからがっしりホールドされてて逃げれない。いや逃げる気もないくらい背中に神経を集中させているのだが……


「ちゃんと、離れたところでCランク以上の実力者が見張ってもいるから、危ない事にはならないわ。少し冒険者っぽい活動とか、庶民の歳の近い子がどんな生活してるのかとか、感じさせてあげたいのよ。」

「まぁそういう事ならいいけど、それで依頼は受けるから指名した理由教えてよ」


後ろから離れてソファーの隣に座ってきた。ああ……柔らかい感触が……


「エルフの王族には代々特殊なスキルを授かることが多いんだけど、姫様は、凄い回復魔法のスキルを授かったらしく、四肢の欠損はもちろん、死んですぐなら蘇らせることもできるほどのスキルらしいの。それで成人してからの数か月で性格が歪んでしまってね~。昔は可愛い女の子だったんだけど……」


凄い回復魔法か……、今後何があるか分からないしお知り合いになっておくのはありか……っと

そうか、そういう輩に絡まれすぎて性格が歪んだんだろうなぁ……


「それでね、特に男の人がダメになったみたいなのよ。エルフは子供が生まれにくいから王族も少ないの、だから歳が近い男の子とかと交流させて、少しでも治ってほしいのよ。そこで適任なのがほぼ女性の男のトモエに依頼しようって決めたのよ」

「なるほどね……それは可哀相だね、いつから1週間なの?」

「よかったわ、もう姫様は私と一緒にこの町に里から来ているのよ。明日の昼に私が連れて行くから準備しといてね」


安心したのかパルミラさんはぐ~っと伸びをして、ソファーから立ち上がった。その後キッチンからグラスを2つ持って帰ってきた。


「エルフの里から、お土産にエルフの蜂蜜酒を買ってきたの。やや甘口で、お酒に慣れてない人にもお勧めな味なのよ。……少女達は仲良くやってるみたいだし、大人な私たちは私の部屋で二人きりで飲まない?」


パルミラさんの誘うような視線を見て、さっきまでの自分の間違いに気づいた。俺って、多分リードしてくれる年上の女性が好きなんだな……必死に猫耳ちゃんを部屋に誘おうとしていた俺は間違っていた……でも俺もスマートに女性を誘える男になりたいぜ……その後パルミラさんと手を繋ぎながら部屋へ向かい、彼女の部屋で楽しく過ごした。




翌朝、目が覚めて見渡すと……そういえばパルミラの部屋で寝たんだったな……。パルミラはまだうつぶせに寝ている。2か月力を溜めに溜めていたせいか……、いや!ミードが美味しすぎたからに違いない。

この世界の成人は13歳からだから、お酒を飲むのも合法だ。部屋を出るとファナが立っていた。


(パルミラさん帰ってきてるの?……キャロが朝ご飯作ってくれるから食べよう)


そういいつつも、スンスンと匂いを嗅いでくる


(パルミラさんの匂いがする……?一緒に寝てたの?)


ジト目でこちらを見ているが、何もやましいことはない。俺は本当の事しか言わない。


「エルフの里のお土産に蜂蜜酒を買ってきたからって、一緒に飲んでたら酔ってしまって寝ちゃったんだよ。お酒ってあんまり飲んだことないからね。パルミラはまだ寝てるから寝かせておこう」


そういいながらファナの背中を押しながら、朝ご飯を食べに向かった。


(パルミラ?)


しっかり呼び捨てにしていることに気づいてるファナは勘もいい子だよ。







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