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16 先読みの瞳

「さぁ、帰るわよ、遅くなるとファナも心配するわ」


ベッドを降りて衣服を整えている金髪エルフを後ろから眺める……最高か?

しかし今日はさすがに疲れた、洋服を着て俺も部屋をでて入り口に向かう。


「遅いわよ!本当に2人でごゆっくりしてるなんてまったく……町の騎士団と話は付けましたから、後は彼らに任せて帰りましょう。今後の報酬の話も後日にこちらから連絡しますね」

「それじゃあトモエ、今日はありがとうね、また後日」


精も根も尽きるとはこんな感じなのか。2人と別れてまっすぐ帰宅した。


「ただいま、ファナ今帰ったよ」


返ってきた俺を出迎えてくれる。


(おかえり、楽しかった?)


近づいてきたファナに右手をぎゅっとつかまれる。楽しかったといえば、楽しかった……かな。

色々あったけど結果的に目的は達成したのか。しかも2回も……最高だったなぁ……


思い出しながら、さっきまでの事を思い出していたら、ファナが顔を近づけてきてなんか匂いを嗅いでくる……


(ロザリアさんの匂いがする……)


ジト目でこちらを見ているが、何もやましいことはない。俺は本当の事しか言わない。


「いろいろ助けてもらったりしたんだ、ポーク達についてったら大変でさ。明日詳しく話すよ」


そういいながら右手で軽くファナのお尻を撫でてからベッドに直行する。こんなに疲れていても、手が動いてしまうフレイヤ様の加護が恐ろしいぜ……すぐ眠れそうだ……布団に入り目をつぶっていると、ファナが布団の中に入ってくる。


「どうした?ファナ、眠れないのか?」


(私もロザリアさんと一緒でトモエと寝る。)


寝るの意味が違うとは思うが、お子様に言っても仕方ないか。俺は大人の階段……登っちまったからなぁ。一日に階段二段も…。ただ助かった。正直今日は一人で寝たくなかったんだ。


「今日さ、色々あって、寂しいんだ。だからファナを抱きしめて寝ていいかな」


(私も抱きしめる)


そういって抱き着いてきた。可愛い子だよ本当に……今日は本当にいろいろあった、とりあえず休もう。

ファナをぎゅっと抱き締めて眠りについた……あー胸が柔らかい……



翌日、今回のサキュバスの件を解決したということで、俺とロザリアさんパルミラさんに報酬が支払われた。迷惑をかけたということで、ロザリアさん達が突入した際に少し壊れてしまっているが、修繕した後

あの洋館と姫様の装備品であろう、レア度も高かった武器やドレス、装飾品。サキュバスたちの所持品で普段着等の洋服類。そして、騎士団からも報奨金……


俺が一番強いサキュバスプリンセスを倒したのだからと、ロザリアさん達は報奨金だけでいいと言っていたのだが、さすがにそれは貰いすぎだと、装飾品と報奨金の4割をロザリアさん達に。武器とドレス、たくさんの普段着などは俺が貰うことになった。洋館には部屋数も7部屋はあったため、

俺たちとの共有の拠点として頂くことになった、毎日の宿代が無くなったのはありがたいし、美人な2人と一緒の家で暮らすとか最高だ。 2週間後……今日は、修繕が終わった洋館に皆で引っ越しに来ている。


「ほんとにこんなに大きな洋館をもらっちゃっていいんですかね」


この辺住宅街だから、周りも似たような建物はあるけど。冒険者歴1年の孤児が住めるような家じゃないぞ。4人で住んでも玄関からでかいホールがあって、洋室が7部屋とキッチンリビング浴室にリビングとダイニングもある。今更ながら貰いすぎではと思ってきた。


「町の中にサキュバスの住処を作られていたというのは、騎士団にとって大事件だったという事でしょうね。解決したのも冒険者で、騎士団の面目も丸つぶれで、口止め料みたいなものでしょうから言いふらさないようにしなさい」


パルミラさんがカラカラと笑っている。釘を刺してくると言ってたから、きっと凄い交渉をしてたんだろうなぁ……騎士団の人も気の毒に……


皆好きな洋室を自分の部屋に決めた……俺の部屋はサキュバスの姫シャロンと一夜を過ごしたあの部屋だ……洋服ダンスには沢山のドレスやワンピースなどが入っていて、ファナや俺はいろんな服が着れて喜んだ。大体俺やファナが165センチくらいで、シャロンも同じくらいだったからなぁ。ロザリアさんとパルミラさんは170は超えてそうな感じ。この部屋を見ているとしんみりしてしまう。


「まだ悩んでるの~?……お姉さんがまた忘れさせてあげようか~?」


後ろからロザリアさんが抱き締めてくる。背中に柔らかい感触が……たまらんですたい。


「ロザリアさん……ちょっと思い出しただけだよ」

「ロザリアって呼び捨てにしてっていってるでしょ」

「でも……年上の女性を呼び捨ては」

「でもじゃないの、早くやり直し」


美人というイメージだったけど、最近のロザリアさんは可愛い。


「……ロザリア、ちょっと思い出しただけなんだ。大丈夫」

「よくできました!」


後ろからぎゅっと抱き締められる……最高か?


「私の通り名先読みっていうでしょ?、私の眼をみて、ユニークスキル先読みの瞳の効果なの」


ロザリアの眼が青く光っている。


「このスキルは、数秒後の未来やもっと先の未来を見ることができるの。戦闘にも日常でも有効なスキルなんだけど、先読みの瞳でトモエの未来を見てあげる」


ロザリアは俺の眼を青い瞳で見つめている。顔が近くてドキドキする。


「近い将来……何か月後か何年後か、少し大きくなったトモエやファナが、6人……いや7人かな?沢山の人と洋館の中で笑っている姿が見えるわ。だから大丈夫……心配しないで、あなたはこれから先もここで幸せに過ごしているわ」


そういってロザリアは笑っている。俺も笑おう、いつまでもくよくよしていたらだめだな……。


「ありがとう、そんな未来がくるのが楽しみだな」

「もちろん、その中には私もいるんだからね」


照れながらいうロザリアは可愛い、二人で優しく長いキスをした。










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