当然に焦がれて
毎日、毎日同じ生活の繰り返し。
朝は朝食たべて、君からお弁当をもらう。
夜はお風呂に入って、君が作った晩御飯をたべる。
ありきたりな、生活だった。
当然のように君はそこにいて、当然のように家事をしてくれていた。
僕は毎日ご飯作る事の凄さや、お弁当を飽きないように工夫してくれていた事なんて気づいていなかった。
当然のように君はしてくれた。
当然のように君は頑張ってくれた。
僕は...
当然のことだと、感謝もせずに君の優しさに甘えていた。
失ったときに気づく。
当たり前が当たり前ではなくなったときに、初めてありがたみが分かる。
言葉は知っていても、心では理解していなかった。
僕の日常は君の頑張りでできていた。
僕の当然は君の優しさでできていた。
そんな僕の元から君がいなくなるのは、
当然の成り行きだったのだ。