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準備万端で楽々異世界生活(仮)  作者: メイシン
第3章 異世界学園編
81/93

81話.戦闘魔術の授業

少し短いですが、キリの良い所なので。


ブクマ、評価ありがとうございます。


81話.戦闘魔術の授業



*****~*****~*****~*****



 午前中は基礎教科で簡単な数式や王国のあれこれを学び、午後は昨日変更した授業の戦闘魔術と応用魔術の授業だ。


「あれアボット君って戦闘魔術の選択してたっけ?」


「商業の授業の先生が肌に合わなくてね、変更した。」


「そうなんだ。タイガもこの授業受けてるよ。」


「知ってる。戦闘技術でも一緒だったし。キラリさんはどうして戦闘魔術を専攻したの?」


「やっぱり派手な魔法使ってみたかったし?」


「そんなに憧れるものなの?」


「中二病って訳じゃないけど、向こうには無かったから。魔法って。」


「そんなものですか。。でも向こうの世界って平和な世界なんでしょ?戦闘魔術だよ?人を殺せる魔法って忌避感はない?大丈夫?」


「戦闘技術みたいに直接、肌が触れ合う距離でやり合わなければ、そこまででもないかなって思って。」


「それはあるかもね。」


「キラリさん?戦闘魔術は遠距離メインの授業ですけど、近接戦闘も一部あるようですよ?」


「げ!マジで?ちょっとマズいかも…。」


「それに体力も必要ですから、決して楽ではないかも知れません。」


「…早まったかも。」


「まあキラリさんの適性が強化系寄りでなければ、近接系の訓練はそこまでやらないと思いますけどね。…講師じゃないので確実な言葉ではありませんが。」


 ニヤッと不穏な笑みを浮かべたエンに、不安を覚えるキラリ。


「…変更も視野に考えとくわ。でも、それだったらアボット君は大丈夫?」


「ん?僕は(・・)大丈夫だよ?」


「何故に疑問形?」


「僕よりタイガ君の方が心配だけど。」


「それについては激しく同意。戦闘技術の授業でも何かやらかしそう。死なない程度にフォローしてあげてね。」


 結構な言い方だが、キラリよ。お前も同じ枠だという事を忘れてないか?そんな上から目線の心配しているキラリと話をしていると「噂をすれば影」と言わんばかりに、タイガがやってきた。


「アボット~!戦闘魔術の授業選択したんだー?一緒の授業になれて良かったぜ!」


「何が『良かったぜ』よ!アボット君に迷惑掛けんじゃないわよ?」


「なんでいきなり上から目線?何かしたの俺?」


「何かって…存在自体?」


「理不尽極まりない!」


「さ、そろそろ授業が始まりますので静かに待ちましょうね。」


 うるさくする2人の軽くあしらい引率の保母さんの様にあしらうエンだった。






 今日の授業は、基礎教科では習わない、攻撃魔術の基礎と言う事だった。

 事前に提出された適性魔法の能力強化、発現時間の短縮などを説明していく講師。商業の講師よりもよほど筋道を立てて授業内容を伝える姿に、理知的な印象を受け、しかしながら理論立てて話をする姿に、一抹の不安を覚える。杞憂だといいんだけどね。


「アボットの適性魔法は教えて貰えなかったけど、この授業で明らかになるな!」


「ふふふ、それはどうかな?」


「え?魔法使わないと授業にならないじゃん!」


「タイガ君。忘れているようだけど、僕はテイマーなんだよ?僕が(・・)魔法を使わなくても、問題ないのさ!」


「…それって卑怯じゃね?」


「まあ、テイムが僕の適性の一つだからね。ある意味、ちゃんとしてるよ?もちろん近接も遠距離もテイムした者に任せるし、…云わばオールラウンダーってヤツだね。」


「まさかの自分の手は汚さないタイプ?!」


「そうとも言う!」


 タイガに合わせて、悪乗りで応えるアボ。ドヤ顔の表情にエンでさえ、やれやれと言った顔になっている。


「それよりタイガ君やキラリさんは『放出』や『射出』は出来る様になったの?」


「放出の触りくらい?やっと手のひらが光るようになった。射出とは言えないけど、手を動かすと光の跡が残るかな?」


「私はもう一歩先くらい?放出の固定化で“ニードル”まで出来る。でも射出は出来ない。」


「それでも凄いですね。短い時間でそこまでとは。努力の跡が見えますよ。ニードルまで出来れば、キラリさんの聖魔法も応用が利きますね(・・・・・・・・)。」


「そうなの?!じゃあツボとか覚えてハリ治療とかも出来そうね!」


「…そういうところが、渡り人の発想の凄さと申しましょうか、恐ろしい所ですね。」


「なんで?」


「発想の転換が、という意味ですよ。普通なら“ニードル”と聞いたら攻撃を連想します。主に射出ですが。それを射出を無しに直接身体に打ち込むと想像されるなんて。しかもツボ?ですか。人体の経絡に、得てして効果を及ぼす魔法を「直接打ち込む」発想は、こちらには無いモノなのですよ。」


 エンが誘導したとはいえ(・・・・・・・・)、そこに発想を飛ばせるというのは渡り人としての発想の豊かさ故のことだろう。最初の印象からは想像も出来ない進歩ともいえる。


「やっぱり聖女になるしかないかしら?!」


 前言撤回である。調子に乗らせると、すぐに元に戻る。それが地なのか?と疑いたくなる。


「キャラに合わん!」


「ムッキーー!事実だけどタイガには言われたくない!」


「理不尽?!」


 本来、騒がしくなる授業ではないのだが、相変わらずの様相である。そして周囲に浮く結果につながる。そもそも攻撃性の魔法の授業である。油断や驕りは危険を伴う為、皆真摯にならなければケガにも繋がる。

 その結果は講師からのお怒りの言葉。


「そこ!静かにしなさい!!」


「「「「すみません!」」」」


 冷ややかな周りの視線に晒されながら、授業は続く。






次回はヤンとランの無双が……??


続きが気になると思って頂けた方は

是非★★★★★のエナジーをお願いします。


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