75話.戦闘授業はテンプレの予感?1
他の作者さんって、ランキングの載ったとお礼の言葉とか書かれてるのを拝見するんですが、どうやって調べるんでしょう?
まあ、ランキング外なのはポイントから見れば明らかなんですけどね。
75話.戦闘授業はテンプレの予感?1
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戦闘技術の授業。それは武器・体術・魔法など、複合的な戦闘技術の習得を目指す授業。それは対人のみならず対魔獣に相対するものを想定して執り行われる。
今日は10時から戦闘技術の授業のため、ゆっくりと学園に向かうアボ。
「朝がゆっくりだと、のんびり気分が抜けないね。」
「店の準備は手伝えますし、良い事では?」
「確かに。あの子たちだけに押し付ける気はないんだけど、心苦しかったからね。それにリンダさんがまとめ役として機能していたのは少々意外だった。」
「先の件で気にされてましたからね。その分頑張らねばと張り切っておられたようですよ。」
「護衛の人達からも好評だし、店長候補でも良いかなって思っちゃった。」
「婚期が遅くなっちゃいますよ?」
「あんなことがあったんだから、当分は恋人作らないんじゃない?寄ってきてもまずは疑いの目が入るし。」
「そうかも知れませんけど、女性にとってはラブロマンスは憧れるものです。」
「ちなみにエンは?」
「私ですか?賢獣ですよ?」
「賢獣でも幸せを願っちゃいけない訳でもないでしょ。」
「そうですねぇ…、それでしたら私を守って頂ける方に迎えに来てもらえる白馬の王子に期待しましょう。」
「賢獣を守れるくらいの人が、まず居ないような…」
エンを見ると、いつの間にか『召喚パラダイス♪私は幼馴染と王太子、どちらを選ぶ?』を大事そうに抱きしめる様に抱えている。
夢見る乙女に野暮なことは言わない常識は持っている大人なアボである。
「話は変わるけど、戦闘技術の授業って、渡り人では誰が参加してるの?」
「確か、タイガさんだけですね。キラリさんは戦闘魔術の授業を選択したようですが。」
「そらさんは?」
「そらさんは魔道具科の授業にいらっしゃいましたよ?見かけませんでした?」
「全然、記憶にないわー。」
「その他には応用魔術の授業も選択されていましたね。」
「俺も応用魔術は悩んだんだよなぁ」
「彼女が一番、将来のために、地に足がついているようです。自分に何が出来るか、何が将来に役立つかをしっかり見据えて選ばれたようです。」
「いきなり家族も知り合いもいない世界に来て、帰れるかも分からない中で、精神的に良く持つよね。」
「詳しくは聞いていませんが、ちょっぴり複雑な家庭環境だったようです。その分、考え方が擦れているというか、現実的な考え方になっているのかも知れません。」
なるほどねーと話しながら、学園の基礎クラスの教室に入る。早速、タイガから話しかけられた。
「アボットたちって戦闘技術の授業取ってる?」
「取ってますよ。」
「じゃあ一緒だな。ちょっと不安だったんだよ。向こうじゃ格闘技もやってなかったし。」
「どうしてこの授業を選択したのさ?」
「なんか憧れるじゃん!卒業したら冒険者になってガンガン稼げそうだし。」
思わず、ジト目で見てしまう。
「な、なんだよ!」
「タイガ君は魔力の使い方も慣れてないのに大丈夫?…圧倒的なハンデがある状態で、頑張れるんなら良いんだけど。」
「そういうアボットはどうなんだよー?」
「僕は己を弁えているからね。護身の技術が習得出来ればって感じだし。決して無双をしたい訳じゃないから。」
「男なら憧れねえの?」
中二病じゃねえんだよ!と心の中で毒付きながら「身の程を知ってるからね」と無難に答えておく。
無駄話をしながら僕とエンリとタイガは戦闘技術の行われる修練場へと足を運んでいると、入り口に見知った男が誰かを待っているように立っていた。
その男は、生徒に囲まれていた。憧れ、羨望の目で見られている様に見受けられるが、そんな人物だっけ?でもまぁ相当人気があるようだが、どうしてここに居るのかが分からない。誰かを待っているのか?それだったら学園の修練場で待つ意味が分からない。
まあ、タイガも自分の話に夢中で、あの男にはそれほど気にしていない様子だし、俺も関係ないかと、そのまま3人で修練場へ入ろうとすると、ちょうど男は俺たちに気付いたようで話しかけてきた。周りの目が痛い。何、目立たせる様なことするんだよ!
「あー、アボットとエンリちょっと良いか?」
しかたなく、タイガに断りを入れ、男に付いていく。男はアボとエンを入り口から離れたところに連れて行くと気まずそうにしながらも、ジロジロと2人を見てくるが、一向に話しかけてこない。
「…ガース、何やってんすか?」
思わず、地の話し方で聞いてしまう。
「…やっぱりアボ殿のエン様だったか。王子から聞いていたのだが、こうして直接本人を目の前にすると……。」
「質問に答えろよ。何してんだって聞いてんだよ。」
「あぁスマン。これから戦闘技術の授業の補佐をすることになってな。2人がこの授業を選択するってなったから急遽呼ばれたんだ。」
頭が痛い。余計な事しやがったの誰だよ!
「…誰に言われた?それにこんな急な依頼受ける必要ないだろ。最低1年は拘束されるんじゃないのか?あんた冒険者なのに…それとも日和ったか?」
「相変わらず辛辣だな。日和ったわけじゃない。いくつか理由はあるがな、依頼なのは間違いない。」
「わざわざ外部の冒険者を?」
「そう、わざわざ外部の人間を。まあ、もうすぐ授業だ。細かい話はまた後でしよう。」
「そんな話したくもないし、極力関わりたくない。」
「そう言うな。じゃ、ここからは教師と生徒だ。ビシバシやるぞ。」
(エン、合法的に模擬戦に持ち込んでボコボコにしちゃえ)
(とりあえず生意気な口が出来ないよう、顎を粉砕すれば良いですかね?)
「聞こえてるぞ!マジで止めて!」
教師の威厳も初っ端から圧し折られるガースだった。
修練場へ入るとすぐにタイガが寄ってきて興味津々で聞いてくる。
「なあなあ、あの人ってAランクの冒険者ってみんな言ってたけど知り合いだったのか?」
「昔、行商してた頃に護衛で両親が頼んだことがあってね。その関係で知り合いなんだ。」
適当な作り話に納得するタイガ。ワザと周りに聞こえる様に言ったから、多少は誤魔化せたかな?
そんな淡い期待は叶わないと丸分かりな“敵視”する周りの目が、アボ達を囲んでいた。
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