49話.賢獣祭4
もっと賢獣祭の描写があった方が良かったのでしょうか?
話に関係ないと削ってしまったら、1/3の量になってしまった。。。
49話.賢獣祭4
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エンの言葉により、暴動寸前まで高まった熱波は、辛うじて収まった。その結果、ハーベスト神皇国は逃げ場を失い、賢獣の加護も貰えない状況へと追い込まれた。まあ、エンに説明をさせたハーベスト神皇国の自業自得であったが。
しかし、ハーベスト神皇国は罪を償う姿勢を見せたと伝え、今後は彼ら次第ではあるが、一応の道筋は示されたと言っても良いだろう。
「…それでは、時間を取ってしまったが、これで挨拶を終わらせてもらう。」
魔力の放射も徐々に治まり、挨拶が終わった。エンは元の位置に戻ると、開催国であるエーバー王国の宰相が、ハーベスト神皇国に代わり開催式の進行を進めていく。
各国の挨拶も終わり、目玉である賢獣のパレードは午後になるようだ。
「それにしても、エン殿。何とも危なげな治め方だった。一歩間違えば、暴動から両国へ殴り込みに行く所だったぞ。」
「何とも心臓に悪い演説であった。」
エビンとパウルルトの呟きが聞こえる。
「しかし、ハーベスト神皇国に対しての制裁はこれで決着とみて良いのだろうが、ホランド公国はどうするつもりなのだ?エン殿?」
「ん?ホランド公国?特に何も。」
「何も?何もしないというのか?」
「…そういうことか。逆にこれが答えという事なのだろう。」
エビンは気づいたようだ。パウルルトはまだ気づいていない。
「無関心。これが答えです。」
エンの回答。怒りにせよ、嫌悪にせよ、アクションを起こすという事は、ホランド公国に対して“世界の愛し子”が関心があるという事。しかし何のリアクションも起こさないという事は、存在すらも歯牙にかけていない現れと言っているようなものだ。
「シャーヤに対して、一切の謝罪も弁解も無かったので。罪の告発の後、ハーベスト神皇国は面会というアクションを起こしました。それに対して、ホランド公国は?何もしませんでした。
何もアクションを起こせない。それは国としても統制が出来ていないという事ではないでしょうか?しかも一切の謝罪も弁解も無い。
もし統制も出来ていないのであれば、国として必要ありません。滅びてしまえば良い。
仮に統制も出来ていて、その上で賢獣を蔑ろにするというならば、好きにすれば良いでしょう。
賢獣としても、犯した罪を認めないのであれば、一切の協力も出来ません。今後、全ての事柄を自力で対処して行けば良いでしょう。…何か間違っていますか?」
エンの説明に、ホランド公国への慈悲・仁愛は一切無かった。
「ま、初手を間違った。それに尽きる。」
「“世界の愛し子”に対して、たかが1国が対抗しようとも結果は…、敵う訳がない。」
「シャーヤ様も柵から解き放たれてたのだから、喜ばしい事ではあるのだがな。」
「ホランド公国の移民、流入を考えると…胃が痛い。」
パウルルトが無意識に胃の辺りに手を置いている。隣国としては気が気でないのだろう。
「残酷な言い方かも知れませんが、報復にも値しない。朽ちて行くだけの存在。シャーヤも無事であったのだから、賢獣としてはこれ以上、何もしません。」
「好きの反対は嫌いではなく、無関心という事なのだろう。」
「“世界の愛し子”に見放された国は、いづれの場合も小国として生きていくか、朽ちて滅びるか。。。」
「そんなことより、今は祭りを楽しみましょう。皆の笑顔が目の前にあるのですから。」
エンを巡る騒動も一段落がついた。アボとしても被害が最小限に収まったと思ってはいるが、権力などに振り回された不本意な結果である。それも今後も何かと関わっていくことになりそうだ。
スローライフを楽しむ。この先、それが叶うことはあるのだろうか。。。?
これで第1章が終了です。
1週間ほどお休みをいただいて
第2章「異世界勉強編」に突入します。
宜しくお願いします。
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