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準備万端で楽々異世界生活(仮)  作者: メイシン
第1章 世界会議編
32/93

32話.何食べようか?


次話が世界会議前夜になりますので、今回は短いです。




32話.何食べようか?



*****~*****~*****~*****



 何とかゴタゴタが収まり、拠点に戻ってきたアボ一行。


「食事は簡単でも良い?」


「「みゃみゃみゅみょみゃみぃー(つまむのがいー)」」


「つまむ?うーん、お寿司にしよっか。」


「「みゃみぇみゅー(たべるー)」」


 とりあえず寿司下駄を皆の前に置き、醤油皿に刺身醤油を垂らす。

 そういえば昔、連れって行ってもらったカウンターのお寿司屋さんで、5色のバランスとか聞いたことがある。



『味とともに重視したいのが、“色み”なんよ。白、青、赤、黒、黄と、彩りを意識して。味も食感のバランスも、おのずと整うんや。』



【白】烏賊、鯛、平目など

【青】鰺、小肌、細魚など

【赤】鮪、海老、赤貝など

【黒】軍艦、海苔巻きなど

【黄】玉子焼き、数の子など



 色み、彩りをバランス良く食べると、味や食感も味わいが変わってくるって言われたっけ。結局良くわからなくて、いつも“お任せ”でお願いしてたけど。


「まぁとりあえず、はまち、いか、えんがわ、あじを2貫づつ。」


 俺なんかは質より量って感じで食べてたよなーと過去を振り返りつつ、どんどん出していく。


「次は炙りサーモン、ボタンエビ、マグロ、中トロ、いくら、ネギトロ。」


 ヤンとランが勢いよくお寿司を口の中へと放り込んでいく。見てると惚れ惚れする食べっぷりだ。


「次はヤンとランが好きそうな玉子だよー。」


 ちょっぴり甘目の、だし巻き卵。子供が好きな寿司ネタ№1だからヤンとランは絶対に好みの味だと思う。


「「みゃうみゃうー(これすきー!)」」


「リクエストがあったら言ってねー」


「それでは『えんがわ』をお願いします。」


 おおっと、エンさん。なかなか渋いチョイスだね!ちなみに俺も大好きだ!


「ヤン、ラン。あなごと鉄火巻き、かっぱ巻きも出しとくね。」


 俺はその間に、あおさの潮汁、エンは濃いお茶を。結局、皆で200貫以上食べたのであった。ちなみにヤンとランの、食べた量と体の大きさが釣り合いが取れない件については、今更問わないことになった。





「お腹いっぱいだねー。」


「今日のお寿司は、目の前が海という事もあって、より一層美味しく頂けた気がします。」


「そうだね。食事って料理その物の味もそうだけど、食べる場所や雰囲気、一緒に食べる相手によっても印象は変わるよね。」


 お寿司の後に茶わん蒸しを食べ、今はイカの一夜干しを七輪で炙りながら、エンと2人で酌み交わしている。

 俺が飲んでいるのは山廃仕込みの特別純米酒だ。最近だと山廃仕込みでも、新酒の状態で飲まれることが多いが、個人的には、熟成させることによって、旨みがこなれて、酸も馴染んで“その真価”を発揮するように思う。

 今回の山廃仕込みの特別純米酒は、常温で飲んでいるが、冷蔵での低温熟成で3年経っている物。

 年数のわりには熟成味は強くはなくて、味わい自体はよりやわらかくなって、イカの風味を消しさることなく、美味しさがアップしている気がする。


 一方、エンが飲んでいるのは、パリっと香ばしく焼かれた「イカの一夜干し」に、バイエルン州のヴァイツェンビールを合わせていた。

 所謂“泡モノ”だけど、葡萄を原料とするスパークリング・ワインとは大きく印象が違う。

 エン曰く、一般的な大麦麦芽で作られるビールよりも軽快でフルーティ、かつスパイシーな個性を持っているそうだ。「ヘフェ」と呼ばれる酵母が含まれることで白濁するビールなんだそうだ。


 元の世界の住人であった俺よりもよっぽど詳しいエン。アルコールの違いなんて、ましてやビールの違いなんて、そこまで考えて飲んだことはなかった。

 時間はたっぷりとあるんだし、そういう違いを楽しめる生き方もエンやヤン、ランと一緒だったら素敵だなって思った。








続きが気になると思ってくださる奇特な方は

是非★★★★★のエナジーを、よろしくお願いします。


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