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準備万端で楽々異世界生活(仮)  作者: メイシン
第1章 世界会議編
30/93

30話.会ったことのない奴に呼び出されても2

前話のあらすじ


エンさん強硬に走る。



30話.会ったことのない奴に呼び出されても2



*****~*****~*****~*****



Side:ハーベスト新皇国



 エーバー王国への訪問を決めたハーベスト新皇国も皇城で問題が起こっていた。


「どうしたというのです?!」


「教皇様!賢獣様の神託がございました!」


「おぉ!それは素晴らしき事。それで主様はなんと?」


「…それが『エーバー王国への訪問を、世界会議の始まるまでは禁ずる』と。『此度の行動は、世界の安寧の為にならぬ』とのこと。『災いを敢えて起こす愚行は控えよ』との神託であります!」


「…これは。。我らがハーベスト新皇国への試練なのですね。素晴らしい!」


「どういう事でしょう?」


「我らが賢獣様が、此度新たな賢獣様との早期謁見を諫めなされた。これはまさしく試練!きっと深い意味があるのでしょう。」


「なるほど。」


「まず、

『エーバー王国への訪問を、世界会議の始まるまでは禁ずる』

 これはそのままの意味で良いでしょう。我々が新たな賢獣様への拝謁したいという欲を諫め、それと同時に賢獣様への信仰を試しているのです!」


「おぉ!」


  誰もが会いたいという信者の気持ちを信仰を試されていると信じている。


「次に

『此度の行動は、世界の安寧の為にならぬ』

 これは、世界会議の後に始まる【賢獣祭】を前に、新たな“世界の愛し子”の顕現を信者たちが知ってしまう事を危惧したのでは?

 【賢獣祭】自体を蔑ろにしてしまう可能性を示唆している。ヒトと言うものは、何をするにしてもエネルギーを消費してしまいます。

 ここで新たに顕現された賢獣様を祝っても【賢獣祭】までの2か月、そのエネルギーを持続させるのは容易ではない。信者を疲弊させるのは本意ではないという慈悲深い想いをお伝えしてくださっているのでしょう。」


 誰もが皆、涙を流し賢獣様の慈悲に感謝し、頷いている。


「最後に

『災いを敢えて起こす愚行は控えよ』

ここが重要です。今、拝謁するのが“災い”と繋がる、これは世界会議及び【賢獣祭】を前に拝謁してしまうのは、つまり賢獣様をお迎えする準備が足りていないのに会いに来るつもりか?と我々の愚行によって賢獣様がお怒りするのを事前に教えて下さっているのでしょう。

 あと2ヶ月あるのですから、しっかりと準備を万全とした状態で望めと、いう事でしょう。

 世界会議及び【賢獣祭】が始まるまでに新たな賢獣様をお迎えする準備をしっかりとし、賢獣様の不況を買ってしまわれないようにという慈悲なのです!」


「流石!教皇様!!」


「しかし、我が国の(あるじ)様は何故、最初からそう仰って下さらないのでしょう?」


「それは我々の信仰心を試されているのでは?」


 (この流れはマズいですね)と変な流れになる前に、教皇は話を纏め、その場にいる側近たちの思考を誘導する。


「……賢獣様の御意思を察する信仰心を育てて下さっているのでしょう。それでは準備を怠らないよう、しっかりと頼みましたよ。私は賢獣様に改めてご挨拶にお会いしてきます。後のことは枢機卿に任せます。」


 足早に教皇はその場を去った。






  教皇は(あるじ)の居る部屋の隣にある書く部屋に入り、主と賢獣の様子を覗き窓から覗いている。

 そこは、怪しげな“香”が焚かれ、主を中心に裸体の女性たちが群がっていた。



「賢獣さまと主様は?」


「いつもの様に“香”を焚き、御心を鎮めさせて頂いております。」


「…その状態で、神託をされたというのか?」


「さようでございます。」


「余程の“力”が動いたのであろうか?やっと傀儡としての機能し始めたというのに。。」


 教皇はしばし思考した後、


「“香”の量を増やし、これ以上余計な神託をさせない様にせよ!」


「承知いたしました。」


 そして、教皇はその場を去った。




*****~*****~*****~*****




「パウルルト国王!先ほど訪問の打診のありました両国から連絡があり、訪問の撤回がございました。世界会議を優先し、その準備に充てる為、今回は見送るとの事です。」


「何とかなったのかな?」


「これもエン様のおかげでございます。世界会議を2ヶ月も前に、2ヶ国も同時に相手をしていては、こちらも準備どころではありませんから。」


「…安心しました。狂信国と差別主義国の相手はいささか骨が折れますしの。」


 パウルルトの執務室で、その場にいる面々が安堵の声を漏らす。


「ホ、ホーーゥホーホー(結構、無茶な神託じゃったがのう。ゴリ押しじゃった)」


「それにしても(あるじ)の立ち位置がなぁ。いくら国としての意向があるにせよ、賢獣の意思を伝える役目でもあるんでしょ?本来、過激な思想に向かわない様にするんじゃないの?じゃないと賢獣自体に見限られちゃうと思うんだけど?」


「それなんですよね。何体かの賢獣の意識が混濁していたり、本来あり得ないのですが、賢獣の魔力に邪な感じがして。。。上手く言えないのですが、どうも変な感じなのです。」


エンが頭を傾げるように、賢獣の異変を伝える。


「それは最近、噂になってる人工魔石が関係しているのかも知れません。」


「人工?」


「去年2か国の賢獣様が卵に孵り、新たに顕現されたのですが、その際に人工魔石を用いたという噂がありまして。」


「まさか?!」


「単に魔石を調達できなくて人工魔石を使用したとも考えられるがな。」


 魔石に対する知識がまるで無いアボには、理解の出来ない話が始まって、他人事のように、早く拠点に帰りたいなぁと思うアボだった。







続きが気になると思っていただける方、


★★★★★のエナジーをお願いします。

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