29話.会ったことのない奴に呼び出されても
かなり短いです。
時間が取れず申し訳ありません。
29話.会ったことのない奴に呼び出されても
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「結局、世界会議が始まるまでの間、俺らのスタンスは変わらないけど、冒険者ギルドと王国が矢面に立っちゃうのをどうするかだよね。」
「…知らぬ存ぜぬでは、済まされないであろうな。」
国王であるパウルルトが唸るように呟いた。
「訪問の打診があったのは、ハーベスト神皇国とホランド公国だよね?」
アボが尋ねるとエビン、エルマが忌々し気に答える。
「自国の賢獣がこの世界で最も尊い神皇国と、ガチガチのヒト人種至上主義だ」
「どちらも過激派に属する国ですね。」
「立ち位置は分かったけど、どこら辺にあるの?地理に疎くてさ。」
するとゼガルルトが大きな地図を持ってきて、自国のエーバー王国を指しながら、ハーベスト神皇国とホランド公国の位置を指さす。
「このようにガブル伯爵領に隣接する形でハーベスト神皇国とホランド公国がございます。」
「…うーん、とりあえず世界会議が始まるまで大人しくして貰えば良いんだよね?そいつらの一番の目的なのはエン。エンの賢獣としての立場、階位を使えば何とかなる?」
「世界会議が始まるまで抑え込めば宜しいですか?この世界における賢獣の力がその2ヶ国にどれほどの影響があるかにも依りますが、可能かと。」
「じゃあそれで。」
「一応、すべての賢獣にお話しさせていただきますね。」
「そんなことが可能なのか?」
「階位が違いますので、道端の小石を蹴る程度の手間です。……はい、終わりました。完了です。」
「ホーーーゥホーー(エン殿は時々ムチャクチャな要求を我らに言いよるのう。)」
「どんな内容か怖くて聞きたくはないが、そんな簡単に解決できるものなのか?」
「『この世界における、賢獣の役割を全うせよ。我が主の不況を買う愚かな真似をする輩は卵に孵す。』と言っただけですわ。」
爽やかな笑顔で応えるエンに、この部屋にいるすべての者の動きが止まった。
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Side:ホランド公国
世界会議が始まる2ヶ月を前に急遽、エーバー王国への訪問を決めたホランド。しかしその首都、ホランドの王城では別種の喧騒に包まれていた。
「どういうことだ?!」
「賢獣様の神託がございました!」
「それで主様はなんと?」
「…それが『エーバー王国への訪問を、世界会議の始まるまでは禁ずる』と」
「なんと!」
「それは真か?何故、我がホラント公国の行動を縛るような神託を?」
「『此度の行動は、世界の安寧の為にならぬ』とのこと。『災いを敢えて起こす愚行は控えよ』との神託であります!」
「ぐぬぅ。。先手を打たれたか。」
「止むを得ん。世界会議を前に賢獣様の機嫌を損なうのは悪手じゃ。」
「我らが賢獣様に神託を出させるという事は、やはり賢獣様にも階位が存在するようだ。今回は大人しくするしかないのかのぉ。。」
逆に、エンの存在が明らかになってしまったが、とりあえず世界会議までの時間稼ぎが出来たのだった。
じかんが。。。。




