16話.それじゃあギルド本部に出発しよう。。と思ったら!?
短くなってしまいましたがキリの良い所で。
申し訳ありません。
16話.それじゃあ一度帰ってゆっくりしよう。。と思ったら!?
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「外の奴らどうする?」
「無視したらどうです?」
「執拗いぞ、きっと。」
ギーホを始め、副ギルドマスターも面倒だ。貴族ってイメージがどんどん悪いものになっていく。
「とりあえず、ギーホについてはギルド本部で何とかなる?」
「ここまでの失態を犯してしまったのですから、何らかのペナルティーがあると思うのですが、本部の貴族派の勢力がなかなか手強くて。。」
「エンが居ても?」
「世界会議までに公にしても良ければ、問題はすぐにでも解決出来るのですが、貴族派の中には他国に通ずる者もいて。それにエン様に対して何かをするのではなく、アボ様に対して不埒なことを考える可能性が。」
「つまり、お金や女で篭絡、または家族など親しい者への危害を示唆するとか?」
「賢獣様と主様の関係を、あまりにも蔑ろにする愚かな考えですが、実行しようとするものが居るのも事実です。
そのために王族が賢獣様を囲うという側面があるのです。貴族は平民に対して何をしても許されると勘違いした輩も多いですから。」
だよねぇ。だから仮面を被って面割れしないようにしたんだけど。
「ま、拠点があるから世界会議まで引き籠ってれば済む話か。」
食事も問題無いしね。
「そこは邪魔されない安全な場所なのか?」
「少なくとも、ここよりは。周囲に町も村もない所だから。」
「周囲に人気が無くすぐに行ける場所?」
「移動方法は秘密だけどすぐに行けて隠れられる場所。」
「まだ隠し玉があるのか。」
ふぅ、とため息をつきながら、ガースが呟いた。
「エン?記憶を弄るんじゃなくて、契約で縛る手段は可能?」
「呪術的な方法、契約魔法や制約の魔法陣で誓約させる方法など色々ございますよ。国によっては禁止されている所もございますが。王国では合法でしたよね?」
「はい、あまり推奨はされていませんが。」
「主に犯罪奴隷なんかに使う手段だな。」
やっぱりこの世界でも奴隷がいるんだ。冤罪やハメられて奴隷にされたくないから、真贋を有する魔法や何か手段と、魔法を無効化するか解除出来る手段は用意しといた方が良いかも。ついでに魅了関係も。あとでエンに聞いてみよう。
「じゃあギルド本部の皆さんと俺たちは王都の本部へ、伯爵領のギルドについてはガースさんとギルドマスターに何とかしてもらおうか。」
「手分けした方が良いのは分かるが、問題はここをどうやって出るかってことじゃねえか?」
「出入口は一つじゃないよ?賢獣様が入ってきた窓から出れば良いだけだし。」
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無事に窓から脱出した俺たちは、ガースは再度入り口から入り、ギルドマスターに会いに。俺たちとギルド本部の皆さん、フーヴォは王都へ向かった。
「ホーホーゥ(ギーホに気付かれる前に少し急ぐか?)」
「どっちみち、ギーホも含め全員に契約魔法を行いたいからなあ。エンが二度手間でも良ければ早いに越した事はないか?」
「問題ありません。」
「何か方法があるの?」
「ホーホーホー(我が乗せて行こう)」
隣を飛んでいたフーヴォが突如、大きく羽ばたきその翼を広げたかと思うと、体が光の粒子に包まれ……、巨大なフクロウと化した。
「ホーゥホー(人を乗せるのもレーラ以来だのう)」
「ふ、フーヴォ様?よろしいのですか?」
「ホーーホーーゥ(お土産も貰ったしの。もっとくれても構わんが)」
「楽させて貰うんだし、これなんかどぉ?」と綿菓子を取り出し見せてみる。
「ホ?ホー?ホーーゥ?(また初めてみる物だの?まるで雲みたいだの?)」
フーヴォがいきなり小さくなって綿菓子の割りばし部分を器用に取り、眺めてる。
「なんで小さくなるんだよ?」
「ホーホーゥホー!(デカいと一口で終わってしまうではないか!)」
ヤンとランも同じ理由で小さいのか?と思うアボ。ギルド本部の人たちも若干困惑した様子だ。
「とりあえず食べ終わるまでは移動は無理かな。あそこの木陰で休憩しよう。」
仕方が無いとばかりに休憩する羽目になった。その間にもフーヴォが「ホー!ホーー!(なんと!溶けてなくなる!)」と騒いでいた。
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一方、伯爵領ギルド
無事ギーホ達に見つからずにギルドに戻ったガースは、受付の女性にこっそりとギルドマスター室に案内してもらい、ギルドマスターとの面会に成功させる。
「ギーホを出しに上手く逃げ出したな。」
「面倒ごとはたくさんじゃ。老い先短い身じゃ、波風は立てて欲しくないんじゃよ。」
「確かに貴族の柵には辟易するよな。」
先回の護衛依頼の件も貴族の柵で断り切れず、伯爵領の子息の護衛を受けなければならなくなったのだから、理解は出来るため同意する。
「だがギーホはともかく、副ギルドマスターはどうするんだ?」
「世界会議にて賢獣様をお披露目する形になるのだから、冒険者たちの手前、処分せざるを得んだろう。いくら貴族派と云えど、反発はあるまい。」
「まあ受付の前で賢獣様相手に、あんだけ騒ぎ立ててたのを冒険者だけじゃなくギルド職員も多く見てたからな。」
「貴族派のゴリ押しで副ギルドマスターになった男じゃ。能力的にも人格的にも実力が足りていなかった。」
「うまく賢獣様を利用できたと思ってんのか?」
「そんな大それた事、思ってはおらんよ?タイミングは良かったがの。」
「エン様はともかく、あの主はとんだ食わせもんだからな?利用されたこと、きっちり回収する性格だし。舐めたことしたと後悔しても遅いぞ。」
「もう王都へ向かっておるのだろ?大丈夫じゃろ。」
「甘いな。」
「な、何がじゃ?」
「今にギーホ達も賢獣様がいないことに気づくだろ?そしたらまずはここに来る。」
「……!」
「副ギルドマスターもそうだが、ギーホへの説明と宥めるのはお前の役割だ。」
「…お主も当然、手伝ってくれるのであろ?!」
「残念、俺もすぐにここを立つ。じゃあな、ざまあみろ(笑)」
ギルドマスターが止めようと手を伸ばすがガースはそれを掻い潜り、すばやくギルドマスター室を抜け出した。その際に「ガースーー!」と叫んだことにより、ギーホ達が室内に居ないことに気づかれ、問い詰められることとなる。
綿菓子って口の周りがベタベタになるけど、
テキヤさんで出来上がったヤツを買うより、自分で作るヤツの方が楽しさと美味しさが増すんですよね。




