11話.面倒な話し合い
少し短いですがキリの良い所で。
11話.面倒な話し合い
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野営地に着くと、早速エンに頼み事。
問題にならぬようにガースに一言、断りを入れて大八車の周囲を高さ2m位でぐるっと土魔法で覆って貰い、囲いを作成してもらった。
あのバカと関わり合いたくないからだ。同道してる形とはいえ、同じキャラバンって訳でもないし。あくまで進む方向が一緒なだけで。
「うぉ!なんだこれは!これでは中も伺う事も出来ぬではないか!」
ガブル・フォンバットが喚いてる。無視無視。
「夕ご飯は、何にしようか?」
「「みゃうみゃみゃみゃみゃー(ぶたのかくにー)」」
「ストレージから出されると、見られていないとはいえ、すぐに食事をすると、怪しまれませんか?」
「そだね。作るか。」
豚肉はブロックの状態で取り出し、フォークでグサグサ味が染みやすいように。そしたらヤン・ランが食べれるくらいの少し大きめの一口大にcut。
長ネギは4~5cmにして、我が家特有の嵩増しのじゃがいもを、お肉とのバランスをみながら皮を残して一口大にcut
そこでヤン・ラン登場。手伝ってもらう。小さなポリ袋に塩胡椒とお肉も入れて全体に絡むようにシャカシャカ♪ふみふみ♪楽しそうにふみふみしてる。
深めな鍋にごま油を熱して、烏龍茶、白だし、めんつゆ、料理酒、醤油、お酢で味を調えながら、豚肉じゃがいも長ネギとゆで卵も投入。中ぶたを置いて4~50分くらい煮たら完成!焦げ付かないように匂いで教えてとヤン・ランに頼んでおく。
次にサラダ。今日は白菜を使おう。冬だと柿と白菜のサラダも好きなんだけど、豚の角煮には合わない。ちりめんじゃこを使ったさっぱり風味で。
エンに白菜を長さ4cm程度に切ってから縦に細切りにしてもらう。
次に純白ごま油、塩昆布、酢、塩、こしょう混ぜ合わせる。お椀に入れかき回す。即席の塩昆布ドレッシングが出来上がったら白菜にちりめんじゃこをふり掛けて、ドレッシングを掛ければ出来上がり。
まだ角煮が出来上がるには時間が掛かりそうだ。口直しのひと品も作ってみるか。ナスとミョウガのお漬け物♪ミョウガ大好き。でも落語の様に物忘れはしない。
ナスはヘタを取って縦半分に切り、斜め薄切りにして、ミョウガは縦半分に切り、斜め薄切りに。
ビニール袋にナス、ミョウガ、塩を入れ、袋に空気を入れて口をしっかり持ち、袋をふみふみ♪してもらい全体に塩をからませる。ここでもヤン・ラン大活躍。
終わったら袋から水が出てきたら水気を絞ってボウルに移し替え、醤油、甘酢、鰹節と昆布で作ったおだしの汁を入れて和えたら完成。ほんとは冷やしたいんだけどって思ってたら、エンが氷の箱を作り出して入れてくれた。エンえもん便利。。。
角煮の良い香りが辺りに漂ってくる。土壁の向こうの奴らもざわついてる。普通、野営で豪華な食事なんてしないらしい。材料をあまり持ち込めないとか、匂いで魔物が寄ってくるとか色々理由はあるらしいけど。
今日はサービス(悪意あり)でバカ達の周囲に匂いが行くように風魔法で風向きを調整して、その後は上空に行くようにした。これで周囲の魔物に影響はないだろう。護衛のガース達もそれには気付いているようで「魔法の無駄遣い」と悔しそうに唸ってた。(特にバカが)
美味しくご飯を頂く。ヤン、ランも手伝った料理を主に、そして自分で食べることに、いつも以上にニコニコだ。食後にまったりしていると、壁の向こうからガースの声が聞こえてくる。
「この土の囲いがあると夜の見張りが楽だろうなー」
恨み節か?悔しかったらエンと同様に魔法で作れば良いだろ。無視してテントを張る。テントの内部を空間を歪めて拡張する。ひと張りのテントの内部が30畳くらいになった。中にベットを置いて、寝る準備完了。
寝る前に湯で体を拭き、コーヒーを飲んでいると、そこに、木の板が投げ込まれてきた。そこには『バカが寝たから明日のことを話し合いたい』とのことだった。
「会う?その方が向こうの出方も予測しやすいか?」
「かも知れません。」
「仕方ないか。。エン、ガースのいるところの壁を下げて。」
壁の一部が崩れるように開けた。
「中に入るな。俺がそこに行く。」
「えらく警戒されてんなぁ。」
「当たり前だろ、お前らは味方じゃない。」
「確かにな。」
ゆっくりと壁の際まで行く。決して壁の外には出ない。
「それで、何を話しするんだ?俺たちは単に、のんびりと世界を旅したいだけだ。だれの庇護に入ることも望んじゃいない。」
「だが、自ら“賢獣”という爆弾を晒した。」
そうなんだよね。エンが自ら暴露しちゃったんだよね。だけど
「権力に与するために“賢獣”を晒したとでも?」
「それだけ影響力のある存在なんだぜ。いくら本人達にその気がなくても、だ。」
「だから、屈しろとでもいうのか?あんたの立場がただの護衛じゃないのは、何となくわかる。それも伯爵と同等以上か、それに近い権力か発言力がある立場。。。」
表情に変化はない。流石にボロは出さないか。そこでエンの援護射撃。
「前置きの話など聞きたくありません。本題に入りましょう。私にとっては、貴方が誰であれ、伯爵の子息が何を言ってこようと、主様が全てなのです。賢獣についての知識をある程度有しているのならば、搦め手が悪手なのは理解してください。」
威圧ではないが嫌な緊張感が周りを包む。
「……本題に入ろう。すでに早馬を伯爵領へ放っている。
早馬の内容は
『在野に賢獣を認めたし。
その御身ヒト型なり。
意思疎通可能の賢獣にて、
王国及びギルドでの秘匿を求めたり。
その後の指示を仰ぐ。』
といった内容だ。無理強いをするつもりは当然、無い。だが出来れば協力を願いたい。」
早馬を出したのは本当だろう。内容は嘘ではないが、隠していることもあるかも。そもそも“協力”とはなんだ?そこでエンが想いを組んで聞いてくれた。
「協力とは?何を求めているのですか?」
こちらに利の無いことを求められても受ける理由はない。ボランティアではないのだから。
「伯爵領でもない、もちろん王国でもない、うちの後ろ盾についてほしい。」
ど直球の、権力へのお誘いだった。
ガースってどこの派閥なんでしょー(棒)
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