出会いは半裸で
愛を司る男性神、エロス。
その姿は美しいとされ、想像するに美少年ではないだろうか? もしも美少年の姿をしていれば、世の女性は心を奪われるのではないだろうか?
これは現代の日本のとある女子を主人公とする。女子の名前はモモンガ。いわゆるニックネームである。
モモンガはこう思う。
もしも私の元に男性神、エロスが美少年の姿をしてやって来てくれたら、と。そんなことを妄想しているある日の晩。
モモンガは自分の部屋の床に何やら布を広げる。モモンガが妄想するに、これは神を呼ぶための魔方陣であると。モモンガはぶつぶつと何やら呪文を唱える。しかし、何も起こらない。当たり前である。
モモンガは部屋の電気を消して布団に潜り込む。
美少年な男性神のエロスが現れないかなぁと妄想をふくらませる。
その時だった。
「起きろ」
声がした。
モモンガはお父さんの声だと思い、
「勝手に部屋に入って来るな!」と言った。
しかし、部屋の電気が独りでについたあとに魔方陣の方を見ると……。
美少年が立っている。
「あんた誰?」モモンガは驚いて聞いてみた。
「私の名前はエロスだ、君が私を呼んだ」
「はあ? あんた何を言っているの? て言うか半裸で美少年ってどういうわけだよ!?」
これが、男性神エロスと女子モモンガの出会いである。
続く