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#07 千年後

 俺に友(眷属)ができてからすでに1000年経っていた。

 数十年の誤差はあるかも知れないがそこまで数えてない。


 あれから(さみ)しさを感じることもなく、自分のしたいことをして暮らしていた。


 最初の方はダンジョンの探索をしたりして遊んでいた。

 このダンジョンの(ひと)階層をくまなく探索するのに1年、それを最上階抜かして全50階層。さらにそれを4周繰り返した。これだけですでに200年。

 元々は料理用お肉を獲るためだったのだが、一階層一階層が楽しく、しかもモンスターを倒したいと思っても俺がここのダンジョンの主だからか、自分で死んで自身の肉を差し出してくる。そんな訳で自由気まま旅みたいな感じになってしまった。

 今でも気に入った階層には気が向いたら足を運んでいる。


 それと平行して楽しんだのは料理を極めること。

 こっちは極めたと言えるまでに500年もかかった。

 判断基準は神木の樹液より美味しいかどうか。

 時にはスランプに陥り、時には見たことのない食材の料理に悩んだりしたが、沢山の苦難を乗り越えて友3匹を昇天させるぐらい美味しいモノを常に作れるようになった。

 しかし料理に限界はない。さらに上を目指せるよう常に努力している。


 それから空き地に色々と作った。

 娯楽のためにゲームセンターとかパチスロとかの機械から、ボウリングからゴルフまで少人数でできるスポーツまで作った。

 あとプールも作ったし、ジェットコースターも作った。とりあえず土地が許す限り沢山のモノを作っては壊しを繰り返した。


 そんな生活を繰り返していたからスキルと称号も増えた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スキル:

[完全人化][思考速度増加・超][身体速度増加・超][魂干渉効率増加・超][鑑定眼・超][審美眼・超][再生の神力][作成・極][解体・極][地図][料理・極][疲労無効][歩行補助・大][遊泳・中][暗視][記憶増幅・大][制御][火魔法][氷魔法][水魔法][空間魔法]

称号:

【再生を司る神】【貪欲】【死を勧める者】【遊び人】【銀河料理人】【作成王】【解体王】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ほら千年も経てばこんなに増えるんだ。

 わかりづらいかもだから言っておくが、[物作り]は[作成]に進化した。

 それ以外のスキルもなんとなく過ごしていたら勝手に手に入ったって感じ。

 あ、魔法系はがむしゃらに頑張ってなんとか取得した。【貪欲】は欲しくなったら我慢が苦痛に感じるほど欲しくなってしまうから質が悪い。

 それでも今は、ある程度欲望をコントロールできるようになった。我慢強さも少し強くなったが、一つの欲望でその他の欲望まで満たした感覚になれるようになったのは大きかった。


 さて、問題は称号です。

【死を勧める者】

 入手方法:目の前で計1万の生物が自殺する。

 効果:レベルが20低い相手は、半径2メートル圏内に近くと行動を中断し、死を志願する。

    自殺志願者が分かる。


【遊び人】

 入手方法:娯楽中心の50年を生きる。さらに賭け事で大成する。

 効果:勘が鋭くなる。

    いかさまやルールの穴を見抜く。


【銀河料理人】

 入手方法:銀河最高峰の料理を作る。

 効果:料理で失敗することがなくなる。

    スキル[料理・極]の技術上限を無限とする。


【作成王】

 入手方法:作成・極の技術を最高まで高める。

 効果:脳内で設計図が自動作成される。

    細かなずれがなくなる。

    作成時に道具の代わりに魔力で補うことができる。


【解体王】

 入手方法:解体・極の技術を最高まで高める。

 効果:壊す段取りがわかる。

    壊すことによる被害を最小限に押さえる


 ハッハッハ......はぁ。

 どれもチートだ。下3つは俺を助けてくれる称号だが、【死を勧める者】がね.........うーん。


 これは俺を気遣った魔物たちが自分たちで死んだだけ。 俺がさせたくてさせた訳じゃない。

 まぁ、俺はまだレベル1だからいいけど、長生き――というか甦る俺はこれからどこまでレベルが上がるかわからない。成長チートでレベルがすぐに上がっちゃったら俺生き物とふれ合うことすらできなくなる。

 志願ってとこが唯一の救いか。即死とかだったら俺は歩く死神になるぞ。



 1000年もたつとチートがこんだけ増えるらしいが、今は困ったことになっている。

 原因はチートの筆頭【貪欲】。

 こいつの効果の一つに欲の我慢が一定を超えると暴走というのがある。


 さっきも言った通り、俺は何か一つの欲を満たして他の欲をカバーできるようになった。

 今までは神木の樹液や最高料理のスキルで美味しいものを食べることで食欲を満たして、他を大きくカバーし暴走を回避してきたが、人間とはいくら凄いモノでも慣れてしまう生き物らしい。

 簡単に言うと、俺の舌が肥えてしまった。味が美味しいのが当たり前になってしまったのだ。

 しかも、いくら料理に限界がなくても、だんだん味が良くなるということ自体に慣れてしまっては意味がない。


 そういうこともあり、欲の我慢がもう少しで限界を迎える。

 我慢の限界は何度もあったことだが、とうとうダメかも知れない。暴走で欲を一定まで満たしたとしてもまたすぐに欲が生まれる。その欲を満たすものもなくなってきた。

 今回の暴走が終わったら真剣に考えないとな。


 ということで眷属である友3匹には少しの間俺の中で眠っていて貰う。

 そして今はダンジョンの34階層に来ていた。

 理由は簡単。ここのダンジョンの壁はどこよりも強く、どこよりも早く治るからだ。


 知っているだろうか、人間には破壊欲、攻撃欲というものがある。その名前の通り破壊し攻撃したいという欲望のことだ。

 ここまで言えば分かるだろう? この階層を破壊しまくるのだ。これで暴走が抑えられてくれればいいが...。

 ひとまずやってみよう。


   *


 結果から言うと俺は大満足だ。

 何故か魔物が俺の攻撃に巻き込まれることは無く、俺の周りには一生懸命壁に戻ろうとしている地面しかなかった。

 初めて飲んだ神木の樹液には到底及ばないものの、これなら1ヶ月ぐらいは持ってくれるだろう。


 そろそろ最上階に帰ろうとしていたとき、頭にある信号が送られてきた。

 あー、これはあれだ。


 勇者召喚。

読んでいただきありがとうございます。

どうでしたか?


覚えれねーよこんなの! ←わかりました。感想でコメントをしてくれたらその次の話の前書きに再び載せます。でも基本的にこの情報は覚えてなくても読み進められるように書いてるつもりです。


それ以外でも、登場人物などの設定で「誰これ」「どんな設定だったっけ?」など疑問に思ったら感想で聞いてくださって結構です。

返信や前書きで丁寧に答えます。


「面白い」「続き読みたい」「更新ガンバ」そう思ってくださった方は下のブックマークと評価ボタンをクリックお願いします。

これからもこの作品をよろしくお願いします。

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