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#17 襲われる覚悟

 コウスケたちと旅を初めて3日が過ぎた。

 パーティーとの関係は料理が凄い上手いからありがたい人と思われるぐらいまで発展した。最初は俺じゃなくて俺のもふもふを必要としていたことを考えると、小さいけれど大事な成果だろう。


 パーティーとの関係はどうでもいいんだ。

 問題はマリだ。もし覚悟ができているなら俺も手伝ってあげるから来いと言ったのに、全く二人きりにならない。むしろあっちが俺を避けてるようにも見える。

 一方で勇者のテントからは毎晩毎晩艶かしい声が聞こえてくる。

 あれ? 俺フラれたの? 今日来なかったらそろそろ我慢の限界だから俺このパーティーを抜けるけど?いいの?


「じゃあ俺は結界石を置いて来るね」


「あ、私もついていくわ」


「じゃあ私は反対側をやるので、コウスケ様、半分下さい」


 これはこの前と同じ......。

 俺はいつも通り結界石を置きに行く人たちに眷属をついて行かせる。

 なので残ったのは俺とマリだけ。


「............」


「............」


 会話がでてこない。

 やはりあの話は無かったことにするのかな。まぁ、これまで一緒だったコウスケが好きなのかも知れないからな。しょうがないしょうがない。

 と思ったらマリが近寄って来た。


「ネレフェク。この前の会話の返事をしてもいい?」


「.....待ってたよ」


「うん。答えは......私も覚悟ができてるから、手伝って欲しい」


「そっか。そう言ってくれると思ってたよ」


 嘘です。

 フラれたと思ってました。言ってくださりありがとうございます。そろそろ暴走しそうなんで危なかったです。


「じゃあ今日の夜は僕のテントに来てくれる?」


 そう、俺のテント。

 実はテントは2つあって、片方に俺、もう片方にその他パーティーメンバーという配置になっている。別にいいんだよ? フード外して寝れるし、1人大好きだし。だからもう片方のテントから色っぽい声が聞こえてきても悔しくなんて全然ないよ。


「......わかった。一回脱け出してくる」


「うん。待ってるよ」


 来なかったら暴走するから。

 暴走するとえげつないことになるよ。勇者死んじゃうかもよ。ここら一帯なくなるかもよ。

 .........まぁ、そうなる前に俺のダンジョンに戻るけど。


   *


 てな訳で夜。

 未だ来ない約束相手。

 脱け出せないのか、覚悟ができてないのか。

 あと30数えて来なかったら帰ろう。

 三十........................二十九........................二十――.........。


   *


   三............

 あれ、ホントに来ない。

   二............

 そっか。そっか.........いや賭けだったし。出来たらいいなぐらいだったし。別に寂しくなんてないし。別に隣ではいつもしてる癖になんて思ってないし。勇者優先だからって嫉妬したわけじゃないし。

   一............

 空間魔法のワープを発動し、四角いゲートが目の前に現れる。さぁ、帰るかな。

   ゼ――


「お、お待たせ」


「............」


「あれ? 何してるの?」


「いや、家の様子を見ていただけだよ。いらっしゃい。待ってたよ」


「その、みんな中々寝付かなくて」


 今日もお楽しみでしたからね。


「そっか。さぁ、こっち来て」


「う、うん。でも、私化粧とかしてな――ん!」


 俺はマリを引き寄せて触れるようなキスをした。


「大丈夫。マリは化粧してなくても可愛いから」


「――っ///」


 ホントに。その照れてる感じも可愛いから。

 今度はさっきよりも濃厚なキスをして、そのまま優しく横に寝かせる。


「私、初めてだから......その、優しくしてね」


「え、初めて? いや、隣のテントで今日も......」


「それは私じゃないから。王女様とキソノ。私は隣で静かにしてただけだよ」


 マジか。

 あの艶かしい声にマリは入って無かったのか。

 それでも勇者君は二人を相手してるのか。あいつ実はハーレム目指してんじゃね? どうでもいいけど。


「だから優しくしてよ?」


「......もちろんだよ」










   *


「ん......」


「おはよう、マリ」


「お、はよう? .........!!」


 昨日のことを思い出したのかマリの顔は真っ赤になった。

 結局昨日愛し合った後はマリも疲れてしまい、隣のテントに帰らずここで寝てしまった。

 今は二人で布一枚着けずに一つの布団に入っている。


「そろそろ起きようか」


「うん」


 用意しておいた服に着替えて外に出る。

 他のパーティーメンバーはまだ起きていない。

 料理担当の俺は、毎朝みんなが起きる前に起きて全員分の料理を用意しないといけないのだ。


「あれ? 食材が足りない」


「どうしたの?」


 気がつくとマリもテントから出てきていた。


「いや、多分昨日食材を用意するの忘れちゃったんだと思う」


 まぁ暴走寸前だったからな。ミスの一つや二つあるだろう。


「ふーん。じゃあフクくんたちに頼む? フクくんがどこにいるのかわからないけど」


 一応みんなにはフクたちが夜は俺も知らないどこかに行ってしまうと伝えてある。

 しかし実際はあいつら緊急時以外の夜は絶対に寝るため、いるだけ邪魔だから眷属召喚を解いてあっちで勝手に寝てもらっている。

 しかも無理矢理起こすと機嫌を損ねて俺を殺しにかかってくるという、あり得ない程朝に弱い三匹。

 おかしいな、この三匹って夜行性のはずなんだけど......。


「いや、これぐらい自分でやるよ」


「え、ネレフェクが? ......私もついていくよ」


「?」


 俺が行っちゃダメなのか?

 まぁどうでもいいか。

読んでいただきありがとうございます。

今回はどうでしたか?


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これからもこの作品をよろしくお願いします。

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