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#13 「実は僕ってシャイなんだ」(コウスケside)

 王女に割れてしまった水晶を取り替えて貰って残りの二人も鑑定してみた。


 紀園は魔力が多く、魔攻も俺らの中で一番強かった。

 称号【魔導師】の効果は特に特別なことはなくいつもこんな感じの性能らしい。ただ、【魔導師】は持っている人のセンスによって強くなるらしいから、紀園に頑張って貰いたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【魔導師】

入手方法:魔を操る者として神に認められる。

  効果:魔力変換効率を高める。

     魔法発動の為の詠唱を必要としない。

     魔法を自分で創造可能。

     魔力と魔攻を大幅強化。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 それと、紀園が神に貰った写真もアイテムではなく装備として認識されているらしい。

 ただ、そこにも特殊効果が???と書かれてあり、そこをみるとさっきとだいたい同じ文章があった。

 でも死んじゃうかもね(笑)ってやつは書いてない。本当に女たらしな神......。

 はぁ、この神にいちいち突っかかっていたら疲れそうだからこれからは無視しよう。


 次に茉莉の鑑定をしたが、【防護術士】と言う称号は珍しいらしく、王女が『訓練で教えられることは無さそうです。すいません』と謝っていた。

 だが、茉莉は『大丈夫です』と本当に気にしていない様子だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【防護術士】

入手方法:大切なものを守る者として神に認められる。

  効果:防御と魔防の大幅強化。

     精神への干渉が妨害される。

     [ヘイト]を使うことが可能となる。

     [バリア]を使うことが可能となる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 あまり女子の茉莉を盾役みたいのにはしたくないけど、この称号を持ったならその役割しかなくなるよな。

 一応防御と魔防は俺たちのなかで最も高いから、茉莉が耐えている間に俺がすぐ倒せばいいだけだ。


 しかし問題は茉莉が神から貰ったスキルがホントに意味不明。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[情報処理]脳に入った情報を完全完璧に処理できる。

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 つまりどういうことだ?


 今のところこのスキルの凄いところがわからない。


「茉莉自身に何か変わったことはないか?」


「物覚えが良くなった......かもしれない」


「そうか......タレランか王女様は何か知ってる?」


「いえ。すいません」(全く知らないな)


 まさかあの神、ゴミスキルを渡したんじゃないだろうな?

 茉莉のこと気に入っているっぽいから、すぐに死んじゃうようなものを渡さないと思うが......。

 いや、むしろ神だから死んだあとの魂を愛でるつもりだとか......? 普通に有り得るから怖い。


 そう俺が考察していると、王女が手をパンと打ってそのまま顔の横に持っていった。


「とりあえずこれで皆さんのステータス確認は終わりましたね。明日からは実際に使って貰いますからそのつもりでいて下さいね」


「はい。今日はこれで終わりですか?」


 そう聞くと王女は手をおろして、どこからか出したノートを開いた。

 王女の愛用スケジュール表だ。元々は自身のものだったが、今は俺たちの予定が書いてあるらしい。


「そうですね。このあとはお夕食とお風呂以外にはないです」


「そうですか。ではまた夕食で」


「はい。時間になったらメイドを向かわせます」


 俺ら三人は王女と別れてそれぞれの部屋に戻った。


   *


 夕食も風呂も終わり今は自分の部屋のベッドで横になっている。


(で? どうすんだ?)


「どうするって?」


(お前は強いんだろ? 城の人間に従う必要はないって言ってんだよ。今回の魔王も歴代の中でも飛び抜けて強いらしいからもっと横暴に振る舞っても許される。ならお前の目的もすぐに達成できるんじゃねえか?)


「いや、ここでそんなことするよりも、今はまだ従順な態度をとっておいた方がいい。国に従わないからと人族の敵に認定されたら元も子もない」


 そう言ったところでドアがコンコンと叩かれた。

 今日の予定はもう何もないはず。なら急用か個人か。

 どちらにせよ会話を聞かれた可能性がある限り無視するわけにはいかない。

 ドアの奥にいる人に聞く。


「どちら様ですか?」


「夜分遅くにすいません。ラーメルです」


 ラーメル? ああ、王女か。

 さらに無視するわけにはいかなくなった。

 俺はドアを開けて王女を部屋に招き入れる。


「何用です?」


「いえ、用という程のものでもないのですが......」


 じゃあなにしに来たんだよ。


「その......勇者様は恋人っていますか?」


 ああ、ナニしに来たのか。

 なんてなる訳ねぇだろ!

 いきなり何だこの王女は。


「いませんけど......」


「そうですかっ......!」


 何でそんなこと聞いてきたんだよ。そしてなんでそんなに嬉しそうなんだよ。

 これはあれか俺が好きなのか。


「実は勇者ってこの世界では聖女と結婚しないといけないんですよ!」


 違った。俺に名前も顔も知らない婚約者がいるからだった。

 そりゃ恋人がいたら困るよな。


「そんなこと勝手に決められても......」


「そ、そうですよね。すいません」


「いや、王女様が謝るようなことじゃないですよ」


 ただ、俺はそんな変な決まりに従うつもりはない。

 その聖女がブスだったのならたまったもんじゃない。


「今日はそれを伝えに来ただけです。お邪魔しました」


「そうですか。お休みなさい」


 そして来るなら先に伝えて下さい。

 何故と聞かれると面倒だから言えないが、明らかに出ていって欲しそうに王女をドアに促す。

 でもこの様子じゃさっきの会話は聞かれてなかったな。よかった。


「それではお休みなさい。......ちなみに、今回の聖女は私です」


「え」


 最後に大きな置き土産を残して王女はパタパタと走っていった。

読んでいただきありがとうございます。

今回はどうでしたか?


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これからもこの作品をよろしくお願いします。

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