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水戸洋一が選ばれた理由2

魅力度ランキング最下位の脱却するために納豆を広める。しかし


「女神様。俺は納豆のない世界で納豆を広めるんですよね?」


「はい!それで合ってますよ。」


俺が茨城県民だから納豆の知識や料理法については他の人と比べたら自信がある。納豆を広めるのに有利だろう。しかし俺には……。


「俺は納豆を作れません。だから納豆のない世界で納豆を広めることはできません。」


そうだ。俺は納豆を作れない。もちろん納豆の作り方は知っているが、現代では工場で納豆が作られているし、手作業で作るところもあるだろうけど一般人が自作できるものじゃない。そして納豆を広めることを考えると仮に自作できても量が足りない。それに自作したところで、茨城県民の俺が納得できる納豆を作れる気がしない。


そんなことを考えていると女神は突然笑い出した。

「納得できる納豆ですか。面白いです。さすが茨城県民ですね。納豆へのこだわりが強いです。自分で作れたとしても現代の納豆に及ぶ味が出るはずありません。納豆への熱意を感じました。普通の人なら納豆なんて自分で作ってもあんまり味変わらなさそう。とか言いますからね。」


褒められているのか?茨城県民は納豆にうるさいと馬鹿にされている気もする。


「大丈夫です。あなたには納豆のチート能力を与えます。あなたの考える納豆がいくらでも作れる能力を与えます!この能力を使って納豆を広めてください!」


納豆のチート能力?

納豆がいくらでも作れる?

どんな能力なのかよく分からない。


「能力の話をする前に場所を変えますね。能力についての話をすると同時にこの異世界についての説明もしたいんです。」


そう言うと女神は部屋から出て行った。

どうやらここはホテルの部屋だったらしい。


ホテルから出るとそこには見覚えのあるがしかし違和感のある風景が広がっていた。俺はこの場所に何回か来たことがある。しかしこれは……。


女神はホテルの出口で待っていてくれたらしい。

「来ましたね。あなたはこの場所に何回か来たことがあるはずです。だから違和感があるんです。これがあなたにとっての異世界。そう納豆のない世界の茨城県

ここは納豆がない場合の現代の水戸なんです。」


これが水戸?俺が来た時よりも活気がないような気がする。


「このホテルから徒歩で水戸駅に行けますから駅に行ってみてください。そうすれば違和感の正体がわかるはずです。」


その後俺は水戸駅を一通り回った。北口と南口の店を回り、違和感の正体がわかった。自分のいた茨城の水戸ほどの活気がない。店の大きさが全然違うし、マンションも少ない。そしてラーメン屋が異常に多いことだ。ラーメン店異世界の水戸には駅だけで20店舗ある。なんでこんなにラーメン屋があるんだ?考えてみたらホテル出て駅までの道もラーメン屋もすごい数あったし……。これが本当に水戸なのか?


「納豆のない茨城はこうなるんです。」

女神が話しかけてきた。ショックが大きかったから近くに来てたのに気づかなかったらしい。


「ラーメンについては後で説明します。とりあえず納豆のチート能力について説明しますね。ついてきてください。」

そう言うと女神は近くの居酒屋に向かった。


ラーメンのことがすごい気になるが魅力度ランキング最下位の脱出のために納豆のチート能力について聞く必要がある。その居酒屋の看板メニューもラーメンだったが、そのことについて考えるのをやめて俺も居酒屋に入って行った。





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