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エル・カダルシアの魔法手帖  作者: ゆうひかんな


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魔法手帖十六頁 魔紋様と、ステータスオープン!!

おはようございます!


異世界に来て三日目を迎えました。

いやー、本当濃い日々を送ってるわ。

昨日は泣いた後そのまま寝てしまって、今朝はかなり早い時間帯に目が覚めてしまった。

時計がないから体感的なものだけど、今は明らかにまだ明け方。

だって窓を開ければ澄んだ朝焼け色の空が見えるもの。

ちなみにこの世界で時計は魔道具扱いのため、基本高価なものなんだそうだ。

この辺だと領主様の館にある大時計か、役人や貴族の方が持ち歩く懐に入れるタイプのものしかないそうだ。

だから領民には、毎日時の区切りごとに鐘を鳴らし報せている。

時を報せる鐘は領館にある大時計に合わせて鳴らされ、呼び名は一の鐘(いちのかね)から十二の鐘(じゅうにのかね)まであり、十二の鐘まで一巡すると、また一の鐘、二の鐘と呼び名が戻る。

なお、十二の鐘を二巡すると一日が終わり日付が変わる。

二巡はそれぞれ「アサ」と「ヨル」に呼び分けていて例えばアサの八の鐘(あさのはちのかね)とか、ヨルの十一の鐘よるのじゅういちのかねとかそんな感じ。

…この几帳面さは確実に同郷の人(にほんじん)のしわざだな。


少し冷たい風が入ってきたから、換気のために開けた窓を閉める。

この国は今、実りの季節。

元の世界で言うとやっぱり秋だろうか。

今度ルイスさんかカロンさんに日付や季節の呼び方も教えてもらおう。


着替えるため寝間着を脱いだ時、体に浮かび上がる魔紋様まもんようが視界に入る。

左の脇腹あたりにある魔紋様まもんように手を当てそっと触れてみる。

…しかし本当不思議よね。

カロンさんから体のどこかにあるよ、なんて言われた時は、なんの冗談かと思ったけど、痛みもなくいつの間にか手の平サイズのシミのような魔紋様まもんようが浮かび上がっていた。


しかも、昨日バッチリカロンさんに見られました。

どんな状況下で見られたかは思い出したくありません。

ええ、記憶はさくっと封印しましたとも。



…っと、うん?


体の魔紋様まもんように触れているうち、突然閃いた。

ん〜、この魔紋様まもんよう、絶対防御以外の効果も付与されている?


どういう理屈か分からないが、触れているうちになんとなく魔紋様まもんようの効果がわかるような気がしてきた。


まず、絶対防御に。

全言語翻訳+全言語通話

空間魔法(収納)

ほうほう

それから、全性能向上。


それからチャンス到来(・・)…。これ、なんの占い結果ですか!?





なんかこう、理解できないのもあったが、これらの効果が付与されるなら、異世界の皆さん割と優秀だったと言われるのも頷ける。

ごそごそと、古着屋で買った白いシャツに長ズボン(女性物無かったので、男性物を足首のあたりで折り返す)を着ながら考える。

ちなみに男性の履くズボンのようなものを着ている女性はほとんどいないらしい。

やはり、ワンピースやドレスのような女性らしさのある作りの服のほうが好まれるらしい。

楽なんだけどな、こういう格好。

まあ、上流階級に関わりがない限りは、割と好きなものを自由に着ていいみたいだけど。


服を着たあと、今度は靴下を履き更に新品のブーツを買い物袋から取り出す。

靴だけは新品が良かったんです。

サイズもデザインもいいのがあって良かった。


ブーツを履きながら、ふと思った

全性能が向上する効果が魔紋様まもんようにある事がわかっても、元々の自分のスペックわからなければどの位向上する(オマケが付く)のか、かわからないよね?!

昨日カロンさんに聞いてみたところだと、魔素を取り込む量を測る魔道具や、得意な魔法傾向(戦闘系魔法、生活魔法や生産系魔法みたいな感じ)を測る魔道具はあるらしい。

ただ割とざっくりしていて、魔素の量を測ると結果は多い・普通・少ないの三種類、得意な魔法傾向は色で大体これかな?みたいな感じらしい。

例えば血統とかで得意不得意があるようで、先祖返りや突然変異でない限り、そういう部分は家族を見れば大体掴めるから、わざわざ測ることもないらしい。


でも、せっかくの異世界転移ですよ?

一回でいいからやってみたいと思うんです。


『ステータスオープン(笑)』


出来たら便利じゃないですか!『ステータスオープン(笑)』

…大事なことなので二回言いました。


ステータス全体の構成はこんなかんじで、表示される項目はこれとこれと。

あ、これとかあったら面白い。

多分出来ないだろうな、と思いつつ…部屋に一人だし、言ってみた。


「ステータスオープン!」



…何も起きなかった。



デスヨネー。

なんかこう、すごく恥ずかしい。

これ黒歴史確定だな、と思った瞬間。


足元から見慣れた光が湧きあがる。

いつもと違うのは、光の糸が魔紋様まもんようを紡いだ後、フラフープのような環をつくり、全身を測定するように足先からから頭の先までゆっくり移動して消えたこと。


やがて両方の手の平から、足元に現れる時と同じような光の糸が何本ものより合わさるように捻じれ、向かい合わせに広げた手の平の間にスイカサイズよりも大きな丸い塊ができていく。


「繭?」


毛糸みたいな太さの光の糸が玉状に巻き付いていく様子は、繭玉をかなり大きくした感じに見えるかもしれない。

暫くして光の繭玉(?)が崩れるように消えていくと、あとには一冊の本が残った。


パタリ、と床に落ちたものを呆然と見ていたら、部屋の扉(鍵付き)が蹴破られた。


「エマ!大丈夫か!」



あの上司にして、この部下あり。

ルイスさん、ロイトって扉繋げられるんでしたよね?

扉、蹴破るの流行ってるんですか?



遅くなりました(汗)

エマサイドのお話です。

時間の区切りのくだり、くどい感じでわかりにくかったらすみません。

若干、修正入りました。

こういう効果にしようと思ってたものを一つ忘れてました(汗)

年は取りたくないものです。

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